サンフランシスコの真ん中に新しいラーメン屋さんができました。
凄く大きくてきれいで、ランチタイムには長蛇の列です。
私は長い列に並べるほど時間に余裕がありません。
通りかかるたびに行ってみたくてため息をついていましたが、ついにチャンスがやって来ました。
夕方のイベントが決まったので、ランチタイムに3時間程のお休みができたのです。
さっそく新しいラーメン屋さんに行きました。早めに行ったのに既に長い列ができています。
もしかすると1時間位待つのかもしれないと思いながらも物凄く美味しいらしいラーメンに思いをはせワクワクドキドキしていました。
あっという間に時がたち、店内に通され、注文しました。
回りを見ると店内のお客さんは皆嬉しそうにラーメンを食べています。
頭にハチマキをしてはんてんを着たウェイターさんが、お盆にラーメンをのせ私に近づいてきました。
嬉しくて、私はどんぶりを両手で持ち上げふーッと息を吹いてからスープをグイッと飲みました。
いえ、飲み干そうとしましたが、叫び声を上げて盛大に吐き出してしまいました。
周りの人はびっくりして見ています。
私は恥ずかしくていたたまれなくなりお店を飛び出しました。涙がボロボロこぼれました。
だって、それはめんつゆだったのです。 喉が驚いてスープの侵入を拒否し逆噴射したのです。
お店を走り出て隣の教会の中庭に入りました。小さな中庭ですが、木が生い茂り花々が見事に咲き乱れています。
そこは100年以上前からある古い教会で、昔はホテルに泊まれなかった外国からの渡航者が宿泊していたそうです。
中庭には色々な国の人達が残していった手作りの木彫りや石像が飾られています。
木に描かれたカラフルな絵画もあります。動物も並んでいます。
私はショックから立ち直れず、めんつゆで汚れた服のまま、まだ落ちてくる涙にグシャグシャの顔で、ベンチに座りました。
どこかヨーロッパ風の木彫りの前に花を置いて目を閉じている女性や、日本風の小さな石像、お地蔵さんの前に膝まづいている着物姿の女性もいます。
黄色と青が鮮やかなウクライナ風の模様が描かれた木の幹の前で、肩を抱き合うカップルもいます。
皆さん静かに頭を垂れジーッとしています。
私は落ち着いてからハッと気づき、隣のラーメン屋さんに料金を払っていない事を思い出し、中庭の出口に歩いていくと、
ラーメン屋さんのマネージャーらしき男性が立っていました。
Are you OK? Anything wrong? と心配そうにたずねてきます。
私は、(ラーメンのスープがめんつゆで … )と言えず、できるだけニッコリして I'm OK. と答えました。
後ろを向いて中庭を見ると、もう誰もいませんでした。
凄く大きくてきれいで、ランチタイムには長蛇の列です。
私は長い列に並べるほど時間に余裕がありません。
通りかかるたびに行ってみたくてため息をついていましたが、ついにチャンスがやって来ました。
夕方のイベントが決まったので、ランチタイムに3時間程のお休みができたのです。
さっそく新しいラーメン屋さんに行きました。早めに行ったのに既に長い列ができています。
もしかすると1時間位待つのかもしれないと思いながらも物凄く美味しいらしいラーメンに思いをはせワクワクドキドキしていました。
あっという間に時がたち、店内に通され、注文しました。
回りを見ると店内のお客さんは皆嬉しそうにラーメンを食べています。
頭にハチマキをしてはんてんを着たウェイターさんが、お盆にラーメンをのせ私に近づいてきました。
嬉しくて、私はどんぶりを両手で持ち上げふーッと息を吹いてからスープをグイッと飲みました。
いえ、飲み干そうとしましたが、叫び声を上げて盛大に吐き出してしまいました。
周りの人はびっくりして見ています。
私は恥ずかしくていたたまれなくなりお店を飛び出しました。涙がボロボロこぼれました。
だって、それはめんつゆだったのです。 喉が驚いてスープの侵入を拒否し逆噴射したのです。
お店を走り出て隣の教会の中庭に入りました。小さな中庭ですが、木が生い茂り花々が見事に咲き乱れています。
そこは100年以上前からある古い教会で、昔はホテルに泊まれなかった外国からの渡航者が宿泊していたそうです。
中庭には色々な国の人達が残していった手作りの木彫りや石像が飾られています。
木に描かれたカラフルな絵画もあります。動物も並んでいます。
私はショックから立ち直れず、めんつゆで汚れた服のまま、まだ落ちてくる涙にグシャグシャの顔で、ベンチに座りました。
どこかヨーロッパ風の木彫りの前に花を置いて目を閉じている女性や、日本風の小さな石像、お地蔵さんの前に膝まづいている着物姿の女性もいます。
黄色と青が鮮やかなウクライナ風の模様が描かれた木の幹の前で、肩を抱き合うカップルもいます。
皆さん静かに頭を垂れジーッとしています。
私は落ち着いてからハッと気づき、隣のラーメン屋さんに料金を払っていない事を思い出し、中庭の出口に歩いていくと、
ラーメン屋さんのマネージャーらしき男性が立っていました。
Are you OK? Anything wrong? と心配そうにたずねてきます。
私は、(ラーメンのスープがめんつゆで … )と言えず、できるだけニッコリして I'm OK. と答えました。
後ろを向いて中庭を見ると、もう誰もいませんでした。
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