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ネギまのラテン語?

ラテン語のお勉強中です。
語彙を増やす足しに、ちとね。

ネギまのラテン語?第141時間目(1/2)

2006-07-10 04:22:43 | ネギま
今回は影使いおねーさまの舎弟二人が同時に詠唱してるとこから.
ちとね,いいかんじ.アニメなんかにしたら映えるとこだね.

先ずは,みつあみおさげ眼鏡.

Ex limnō(somnō?) existat エクス・リムノー(ソムノー?)・エクシスタト
exundāns undīna エクスンダーンス・ウンディーナ
Inimīcum immergat in alveum イニミークム・インメルガト・イン・アルウェウム
VĪNCTUS AQUĀRIUS ウィーンクトゥス・アクアーリウス


ex 前置詞「~(奪格)から」.

limnō 女性名詞 limnē「湖・沼等の継続して水のあるところ」の単数奪格?
もしそうなら,limnē,limne,limnā のどれかでないと.
ん~,リチウム・マンガン酸化物(LiMnO)?
あと,女神ディアナの別名で Limnatis とかあったけど.

ところで「日本語」を見ると「眠り」に関係する言葉だと推測できる.
多分,原稿では「ソムノー」somnō だったと.
それで,文字を拾う時に「ソ→リ」と誤り「リムノー」に.

somnō 男性名詞 somnus「眠り,夜,死」の単数奪格.

existat 動詞 existō(=exsistō)「出て来る,浮き上がる,現れる,出撃する」の接続法現在単数三人称.
羅和辞典,Lewis&short 共に 「=exsistō」と.
ネギま世界のラテン語では接続法現在三人称が「話者の呼格への直接命令」を示すらしい.

従って,ここ迄の逐語訳は,
  「湖から出でよ」多分×
または,
  「眠りから出でよ」多分○



exundāns 動詞 exundō「あふれる,氾濫する,流れ出る」の現在分詞,単数主/呼格.
接頭辞 ex- を取った undō が「波立つ,(波が)泡立つ」の意.
たいして意味の違いは無いような有るような.

undīna ? もともとラテン語の unda「波」から獨逸語の undine「水の妖精」に,という話.
辞書には nympha「若い女,水の精」しか載ってないし.
undine をラテン語化したものなのかな.
ならば,女性名詞「水の妖精」単数主/呼格とみなせるのか.

直前の現在分詞と格数一致で素直に
  「あふれ出る水の精ウンディーナよ」



ここにピリオドかカンマがあると仮定.



inimīcum 男性名詞 inimīcus「敵」の単数対格.
または,形容詞 inimīcus「敵対の,不利な,嫌悪すべき」の単数男性対格か単数中性主/対格.
ここは inimīcum の女性形 inimīca の複数対格 inimīcās とかのほうが,よさげ.
または形容詞の名詞転用で具体的なものを示さずに inimīcōs「敵対するモノたちを」とか.
続く動詞が単数なので,複数にしとくと,「目的語である」と,はっきりするんだけど.
その動詞が対格の目的語を要求するので,単数対格でもいいかな.

immergat 動詞 immergō「浸す,漬ける,沈める」の接続法現在単数三人称.
「A(対格) + in B(対格)」で,「AをBの中へ」.

in 前置詞「~(対格)のほうへ,中へ」,「~(奪格)のところで,中で」.
alveum 男性名詞 alveus「空洞・腹腔・槽・舟・河床,窪んだものの底部・深部」の単数対格.

従って
  「敵を底へ沈めよ」



vīnctus 動詞 vincio「縛る,結ぶ,保護する,拘束する」の完了分詞,男性単数主格.
または,男性名詞「関係,拘束」の単数主/呼格.
動詞 vincio は対格の目的語を要求するので,その完了分詞は受動の意味が強い.
つまり,完了分詞に取ると「縛られた/縛られた者」.

aquārius 形容詞「水の」の男性単数主格.
または,男性名詞「水道課長/水道監督官,(星座の)宝瓶宮/水瓶座」

従って以下のどちらか(キターーー「どっちが実詞問題」).
  係る完了分詞 → 係られる名詞
  名詞転用の完了分詞 ← 係る形容詞
つまり,
  「縛られた水道監督官/水瓶座」
  「水の関係/拘束」

「日本語」を見ると後者の意味っぽいけど,「水の縛り手」なら
vinctor aquārius とかのほうが妥当でないかな.
undīna を受けて女性形 vinctrix aquāria(ウィンクトリクス・アクアーリア)なのか.




次は,あらもーど.
顔のアップになるとヒロイン(?)と区別できない私がいる.

Ex limnō(somnō?) existat エクス・リムノー(ソムノー?)・エクシスタト
exūrēns saramandra エクスーレーンス・サラマンドラ
Inimīcum involvat īgne(?) イニミークム・インウォルウァト・イーグネ(?)
CAPTUS FLAMMEUS カプトゥス・フランメウス

一行目はみつあみと同じ.

exūrēns 動詞 exūrō「燃え立たす,焼き尽くす,焼き払う,焦がす」の現在分詞,単数主格.
saramandra 女性名詞「サラマンダー,火蜥蜴(トカゲ)」の単数主/呼格.
で,
  「焼き払うサラマンダーよ」

inimīcum 略
involvat 動詞 involvō「中へ転がす,包む」の接続法現在単数三人称.
これも対格の目的語を要求する.
īgne 男性名詞 īgnis「火」の単数奪格.「手段の奪格」でいいのかな.
従って,
  「火で敵を包め」

みつあみのより短くてね,さみしい様な,物足りないような.
sē ipsō īgne「自身の火で」とかね,なんか修飾するものをね,欲しいとこ.



captus 動詞 capiō「捕らえる,摑む」の完了分詞,男性単数主格.
または,男性名詞「把握,捕捉,理解力」の単数主格.
flammeus 形容詞「炎の」の男性単数主格.

従って,
  「炎の捕捉」
これも,captrix flammea(カプトリクス・フランメア)とかのほうが,いぐね?



あと幾つか短いものがあるけど,続きは近日中に.
イタリアなんかが優勝しても,うれしくもなんともないんだからっっっ.

----同日5:45追記開始--------------------
イタリア優勝しちゃった.
全然うれしくもなんとも…….
うわーーーん.


「イタリアは決してフランスに勝てない」とか
「イタリアはPKになると勝てない」とか,
そんなこの世の理を打ち破った.
----追記終了----------------------------

ネギまのラテン語?第140時間目

2006-07-01 06:10:49 | ネギま
今回は魔法先生(unknown)の一人から.

Vertātur tempestās aestīva ウェルタートゥル・テンペスタース・アェスティーウァ
illīs(?) carcarem circumvertentem イルリース(?)・カルカレム・キルクムウェルテンテム

FLĀNS CARCAR VENTĪ VERTENTIS フラーンス・カルカル・ウェンティー・ウェルテンティス



頭から順に逐語訳.
vertātur 動詞 vertō「回す,向きを変えさせる」の受動態接続法現在三人称単数形.
受動形に「自動詞」の意味も有ることが羅和辞典に.
デポネント(形式受動)動詞に近いモンなのかな.
ネギま世界のラテン語では,接続法現在三人称は「話者の呼格への直接命令」を意味するらしいので,
ここの訳は「回れ/向きを変えれ」.

tempestās 女性名詞「天気,嵐,時刻,時間」の単数主/呼格.
aestīva 形容詞 aestīvus「夏の」の単数女性主/呼格.
それで,ここまでの訳は「回れ,夏の嵐よ」.

いきなり呼格から始めるという破格用法を多用してきたのに,今回は止めたのか.
で,ここにピリオドがあると仮定する.しないと,ちと,解釋が困難なことに.



illīs 指示代名/形容詞 ille「その,その人,かの,彼の人」の複数{男/女/中}性{与/奪}格.
ネギま世界のラテン語では重子音を英語の様に発音しているので,「イリース」を illīs と推定.
前文の名詞 tempestās が単数,それを受けれない.
続く名詞が対格,それに係れない.
したがって,
    「その/彼の人々に/へ」(人与格)
    「その/彼の人々で/から」(人奪格)
のどちらか.
前置詞の無い「人奪格」をあまり見ないので,「与格」確定なのかな.

carcarem 男性名詞 carcar(=carcer)「囲い,牢獄,競走場の出発点」の単数対格.
羅和辞典に「=carcer」と載ってたけど Lewis&Short には載ってない.
circumvertentem 動詞 circumvertō「回す,(あるものの)周囲を回る」の現在分詞,単数対格.
動詞 circumvertō は他動詞で対格を取る.
すると,「牢獄の周囲を回っている」と取れそう.
現在分詞は形容詞のようなモノ.
当然,名詞化が可能であり,係る名詞は必須ではない.

ところで,vertō と同様に受動形 circumvertor に自動詞の意味があるらしい.
ググル先生に circumvertor を聞いたら「ちびっとあるよん」と.
例によって先生は真偽については何も言わない.

ラテン語には受動形の現在分詞が無く,代わりに完了分詞を使う.
で,デポネント(形式受動)動詞の場合,まるで能動形があるかのように現在分詞化する.
その類推で,自動詞の現在分詞化なのか.
それだと,単数対格の名詞に単数対格の現在分詞が係るカタチで,「回る牢獄を」と取れる.
(ん~,完了分詞でいいんでないかな,かな)

したがって,
    現在分詞の目的語の名詞(分詞が要求する対格)+名詞化した現在分詞(単数対格)

    係られる名詞(単数対格)+係る現在分詞(係る名詞に従って単数対格)
つまり,
    「その/彼の人々に,牢獄の周囲を回る彼/彼女を」
    「その/彼の人々に,回る牢獄を」
のどちらか.
日本語を見ると後者の意味なのだが,
定動詞がなんだか明示されていないので,意味の確定は不可能なのかな.
faciō とかで,「誰々に(人与格)何々を(物対格)つくる」なのか,多分.



FLĀNS 動詞 flō「吹く,鳴り響く,吹かれて鳴る,吹いて来る,鋳溶かす,鋳造する」の現在分詞,単数主/呼格.
Lewis&Short に bloom の意味もあり,で,これを「風花」とするのは,ちといいかも.

CARCAR 単数主/呼格.略
格数性一致で,素直に「係る現在分詞+係られる名詞」.

VENTĪ 男性名詞 ventus「風」の単数属格,複数主格.
または動詞 veniō「来る」の完了分詞,単数男/中性属格,複数男性主格.
VERTENTIS 動詞 vertō「回す,向きを変えさせる」の現在分詞,単数属格.
前段の自動詞の話と同じなら,ここも素直に
    「係られる名詞(単数属格)+係る現在分詞(係る名詞に揃えて単数属格)」
で,動作の主体としての属格(意味上の主語)かな.

したがって,
「回る風の吹かれ鳴り響く牢獄」
ぐらいで.



イタリア-ウクライナを観ながら,だらだらとね.
で,catēnātiō カテーナーティオー 女性名詞「締め具,繋留」とか
辞書で思わず確かめたりしたり.
イタリアの守備,すごすぎだわ.

ネギまのラテン語?第126時間目

2006-03-06 00:47:16 | ネギま
いやー,アニメ版OP「オリジナル笑顔」,おりぢなるえがお.
内容や出来の評判については,あちこちで書かれてる多数派意見に同意したく黒歴史.
で,呪文の棒読みも,ねー,なんとかならんかったかな.
音節の長短によるリズムとアクセントの高低が絡み合うのを再現して欲しかったような.

一応,ラテン語の発音(再構成古典式発音)を知るのに一番手軽なのは,白水社の「CDエクスプレス・ラテン語」.

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560006474/qid%3D1141156548/250-2363791-8834615

「一応」とは.
ラテン語は,英語やドイツ語に比べて,母音かなり多めで,摩擦音少なめ.
また,アクセントは強弱でなくて高低(異論あるけど).
アクセントの規則によって,「低高低」や「低低高低」となる単語も多い.
しかもこのCD,初心者向けに,なんとも,ゆくーり,またーり,のたーり.
結果,「どこぞのエセ京都人がカタカナ外国語を無理して喋ってる」としか.
中の人は獨逸人らしいんだけどね.
詳細は忘れたけど,「翻訳サービス」のある会社.
サイトの案内で「全てネイティヴによる翻訳」と.
扱う言語のリストに何気なく「ラテン語」も.
その「ラテン語ネィテイヴ」の人にやって欲しかったな~,このCDの吹き込み.

CDエクスプレスのシリーズは図書館によくあるので,聞いてわろおてやぁ.(キタコレ エセ京都弁)
ちと早口だけど,Nuntii Latini「ラテン語ニュース」というネットラジオもある.



今回は,図書館探検部でハブられ唯一魔法を知らなかった角メガネ同人女に,とうとう,魔法ばれ.
魔法の実演を強要される京都弁(ネコミミモード?),前髪うざい(能登かわ以下略),でこ(略)の三人.

  Ārdēscat アールデスカット
  Adeat アデアット

特に文という程でもなく,辞書引いて終わりみたいな.

ārdēscat 自動詞 ārdēscō「燃える,火が着く,発火する,光る,熱くなる」の接続法現在単数三人称.
adeat 自動詞 adeō「来る,近づく」の接続法現在単数三人称.

独立文の接続法現在は「話者の願望,意思,想像」を表す.
以上.

だとつまらんので,以下だらだらと.



ārdeō 自動詞「燃える,輝く,燃え立っている,熱愛する」という単語がある.
この動詞の現在語幹 ārdē に -scō を繋げると ārdēscō.
なんか動詞の語幹に -scō を繋げると,

  amō「愛する」 amāscō「愛し始める」
  aceō「酸っぱい」 acēscō「酸っぱくなる」
  albeō「白い」 albēscō「白くなる,明るくなる」
  āreō「乾いている」 ārēscō「乾く」
  sciō「知っている」 scīscō「知ろうとする」

「状態の自動詞」→「その状態になる自動詞」で,ここまではいい感じ,

  augeō「成長させる」 augēscō「成長する」
  creō「創造する,生む」 crēscō「成長する,発生する」

「他動詞」→「自動詞」でもあるのか?

  abhorreō 自動詞「たじろぐ,立ち尽くす,憎む」 abhorrēscō 他動詞「恐れる」

もうだめぽ,なんかよぐわがんね.



ところで,従属文,特に間接話法中の接続法は「従属文中の命令」を示す.
おーっ,なんかネギまの呪文文法の核心か?
とも思ったけど,単行本13巻の追加で仮説は崩れる.
imperō「命令する,支配する」の接続法現在単数一人称 imperem は,この仮説だと,ちとねー.
仮説「呪文本体は始動キーを主文とする間接話法の従属文である」は当分の間凍結処分.
もう少しサンプルが必要かな.
もしかすると,13巻追加呪文は他と別の理由で接続法現在なのかもしれんし.
または,単なる手違い,手抜きかもしれんし.

間接話法ではない「主文+ ut +接続法(従属文)」というのもある.
ut 以下が主文の目的などとなる.
うまい具合に「接続法現在一人称(主文)+ ut +接続法現在(従属文)」の短い例文があったりする.

  Efficiam ut intellegātis.
    efficiam: efficiō「させる」の接続法現在一人称単数
    intellegātis: intellegō「わかる」の接続法現在二人称複数
  →「私がお前たちにわからせてやろう」

で,imperem って,そんなに命令したいんかと.

ネギまのラテン語?第125時間目

2006-03-03 00:51:16 | ネギま
第125時間目.
綴りも載っていて,楽チン.

Austrōafricus Aeternālis アゥストローアフリクス・アェテルナーリス

ネギまのカタカナ表記は半分英語風なので,単行本で「オーストロアフリクス・エーテルナリス」とかになるのかな.

Austrōafricus 男性名詞単数主格「南西風」.
aeternālis 形容詞男・女性単数主格形「永久の」.

単語の配置も「名詞+形容詞」という一般的なもので問題なし.
従って「永久の南西風」.

ventus 男性名詞「風」ではなくて,Austrōafricus を使ったのは語呂あわせの関係?
例によって,Austrōafricus は「古典ラテン語辞典」に無く,「羅和辞典」に「南西風」と簡潔な記述のみ.
グーグル先生に聞くと,言及しているものは,スペイン・セビリアの聖イシドルスが
    Sanctus Isidorus Hispalensis(サンクトゥス・イシドルス・ヒスパレンシース)
7世紀に記した「語原の書20巻」の
    Etymologiārum librī XX(エティモロギアールム・リブリー・ウィーギンティー)
第13巻「世界と部分について」の
    Dē mundō et partibus(デー・ムンドー・エト・パルティブス)
第11章「風について」ぐらいなんだな.
    DĒ VENTĪS(デー・ウェンティース)

で,Austrōafricus が出てくるのは二箇所.
一箇所は十二方位の風の名を列挙してるとこ.

  和訳も英訳も見当たらないので,該当部分のてきとーな訳とフリガナを.
  以下,DĒ VENTĪS の途中から.

    Subsolanus a latere dextro Vulturnum habet, a laevo Eurum:
    スブソーラーヌス・アー・ラテレ・デクストロー・ウルトゥルヌム・ハベト・アー・ラェウォー・エゥルム
    スブソーラーヌスは右脇でウルトゥル山の風を抱え,左でエゥルスを,

    Auster a dextris Euroaustrum, a sinistris Austroafricum:
    アゥステル・アー・デクストリース・エゥロアゥストルム・アー・シニストリース・アゥストローアフリクム
    アゥステルは右にエゥロアゥステルを,左にアゥストローアフリクムを,

    Favonius a parte dextra Africum, a laeva Corum:
    ファウォーニウス・アー・パルテー・デクストラー・アフリクム・アー・ラェウァー・コールム
    ファウォーニウスは右手でアフリクスを,左手でコールスを,

    porro Septentrio a dextris Circium, a sinistris Aquilonem.
    ポルロー・セプテントリオー・アー・デクストリース・キルキウム・アー・シニストリース・アクイロネム
    さらにセプテントリオーは右にキルキウスを,左にアクイローを.

    Hi duodecim venti mundi globum flatibus circumagunt.
    ヒー・ドゥオデキム・ウェンティー・ムンディー・グロブム・フラーティブス・キルクマグント
    これら12の秩序正しき風が世界を息吹で廻らせる.

  最後の行の globus,いい訳がちと浮かばない.
  Lewis&Short online に globe「地球」とあるが,七世紀南欧で「地球」はないよなー.

まとめると,十二方位が等分されていると仮定して,それら風の名は東から時計回りに
(括弧内は羅和辞典より)

  東   Subsōlānus スブソーラーヌス(男性名詞・東)
  東南東 Eurus エゥルス(男性名詞・南東)
  南南東 Euroauster エゥロアゥステル(男性名詞・東南)
  南   Auster アゥステル(男性名詞・南)
  南南西 Austrōafricus アゥストローアフリクス(男性名詞・南西)
  西南西 Africus アフリクス(男性名詞・西南)
  西   Favōnius ファウォーニウス(男性名詞・西)
  西北西 Cōrus コールス(男性名詞・北西)
  北北西 Circius キルキウス(男性名詞・西北)
  北   Septentriō セプテントリオー(男性名詞・北)
  北北東 Aquilō アクイロー(男性名詞・北)
  東北東 Vulturnus ウルトゥルヌス(男性名詞・?)

辞書と微妙にずれてるのは,辞書が八方位で説明しているからなのかな~.
(あ~♪,「語彙を増す足しに」という本題に沿ってる,今回.)

もう一箇所はこの引用箇所に続く名前の由来について.
読み進んでいくと,つまりは,Auster と Africus との間なので Austrōafricus という名前なのね.
(ところどころ訳しきれないから,訳文載せるの逃げてるな.オィ!)
で,「Auster は大気を汚しそして疫病を産むがごとし」とかあるし.
Africus は宿敵カルタゴを滅ぼした跡に付けた名が元々だし.
なんかあんまし良い感じの名前ではないような,Austroafricus なわけよ.
もしかして,そーゆー含みの命名かい?



ところで,グーグル先生に「聖イシドルス」と聞くとね,

http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E8%81%96%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%89%E3%83%AB%E3%82%B9

いい感じだわ.

ネギまのラテン語?第124時間目

2006-02-04 00:03:26 | ネギま
久しぶりにラテン語っぽいものがあったので,更新.
斜め読みなので,本編の内容はあんまり把握してないようなー.
ハインラインの「時の門」とか,ハリポタとか,ドラゴン・ボ○ルとか.
まー,なんでもいいけど,それがネギまクオリティー.

āēr et aqua アーエール・エト・アクア
facta nebula フアクタ・ネブラ
huic somnum brevem フイク・ソンヌム・ブレウエム
nebula hypnōtica ネブラ・ヒユプノーテイカ

āēr 男性名詞「気,空気,雰囲気」単数主格,呼格形.
et 接続詞「と」.
aqua 女性名詞「水」単数主格,呼格形.
従って,「大気と水は」または「大気と水よ」.



facta 他動詞 faciō「為す,起こす,作る,変える」と自動詞 fīō「為される,起きる,成る,変わる」の完了分詞女性単数主格,呼格形.
nebula 女性名詞「霧」単数主格,呼格形.
従って,「なされた/なった霧は」または「なされた/なった霧よ」.
つまり,「AよBよ,なされた/なったCよ」と取るのが妥当かな.
なんか,ぱっとしない.

ネギまクオリティー「何でも現在分詞」というものが観察されている.
それで多分,
  fīō + nebula を付帯状況の現在分詞「~して」に.
  …しようとしたが,fīō 自身には現在分詞が無い.
  その現在分詞に相当するものは faciō の完了分詞でもある factum.
  かかる名詞 nebula に性数一致で,factum の単数女性形 facta.
  そして,fīō は自動詞で主語の同格補語を取り,facta, nebula 共に主格形.
とかいう話なのか.(えー)

別の可能性として,もう一つのネギまクオリティー「母音の長短にはこだわらないんですよ」.
というわけで,実は factā(奪格) nebulā(奪格) で,絶対奪格の形.
絶対奪格だと,「大気よ水よ,霧を為して」と取れて,このほうがいいなー.

ラテン語には,fīō の様に自動詞だか他動詞の受動形だかわからんような動詞が,ちよっとだけある.
詳しくはラテン広文典の§454~§457あたりを参照してね.


huic 指示代名詞 hic「この」単数与格形(三性同形).
sumnum 男性名詞 sumnus「眠り」単数対格形.
brevem 形容詞 brevis「短い,小さい」男性単数対格形.
従って,「これに/この者に(与格)短い眠りを(対格)」.



nebula (略)
hypnōtica 形容詞 hypnōticus「催眠の」女性単数主格,呼格形.
従って,「催眠の霧」.
名詞+形容詞というのが,なんか意外に感じる.
ネギまクオリティーなら,「何でも名詞+名詞属格」だろうに.
それで,hypnōticus の名詞形はと辞書を見てみると,載ってない.
なるほど,ネギまクオリティー.
sopor などという名詞は見なかったということで.



全く話題が変わるんだけど,日経サイエンスの最新号に
相対論を書き換える流体ブラックホール
という記事が.
なんでも,時空に微細構造云々.
もしかしてこれは,エーテルセオリー復活のヨカーン.(ワクテカ)

ネギまのラテン語?第113時間目

2005-10-22 01:58:10 | ネギま
まず、単行本にて訂正があったそうなので第109時間目の回に追記。

今回は、魔法生徒のひとりが呪文を詠唱してるとこから。


Omne flammāns オムネ フランマス(珍しく重複子音二度読み)
flamma pūrgātūs フランマ プルガートウス

domine exstīnctiōnis ドミネー エクステインクテイオーニス
et sīgnum regenerātiōnis エト シグヌム レゲネラティオーニス

in meā manū ēns イン メアー マヌー エンス
inimīcum edat イニミークム エダット

Flagrantia rubicāns フラグランテイア ルビカンス


フキダシ単位にカンマで区切られていると仮定したい。
では、頭から順に。
omne 中性名詞「全てのもの」単数主格、対格形か、形容詞 omnis「全ての、それぞれの」中性単数主格形。
flammās 他動詞 flammō「焼き払う、燃え上がらす、熱する」か自動詞「燃える」の現在分詞単数主格形。
さて、現在分詞は名詞に転用されえる。
その時、中性に扱われる。
その上、動詞 flammō は他動詞でも自動詞でもある。
そこが問題。
omne flammāns は何の問題も無く「形容詞中性形+中性名詞」に取れる。
「形容詞 omnis + 名詞複数形」は、当然「全ての~」である。
また、「omnis + 名詞単数形」は、「それぞれの~」と、単数でも「全ての~」である。
英語の場合、(括弧内はぐぐる先生のヒット数)
"all things"○ "all thing"× (45,900,000 : 222,000)
"every things"△ "every thing"○ (66,100 : 3,170,000)
なのであるが、ラテン語は単複どちらでもいい。
従って、二様に訳せる。
「全てを焼き尽くす ~」
「全ての燃えるもの」
次に続くものが名詞主格なら前者に確定するのだが、ネギまのラテン語では「母音の長短にはこだわらない」らしいので、女性名詞単数奪格の可能性もある。複合語の omni-flammās でも前者に確定するのだが。

flamma 女性名詞「火、炎」単数主格、呼格形。奪格形は flammā フランマー。
この時点での訳は、
「全てを焼き尽くす火」
「全ての燃えるもの、火によりて」
の二つ。
pūrgātūs 男性名詞「清めること、浄化」単数属格形。
「全てを焼き尽くす浄化の火」
「全ての燃えるもの、浄化の火によりて」
もし、主格形 pūrgātus なら、同格並列で。でも、先にたちそうで無理っぽい。
「全てを焼き尽くす火、浄化」
「全ての燃えるもの、火によりて、浄化」
まだ、確定しない。同義の形容詞 pūrificālis なら、その格変化によって、確定するのだが。

多分ここに「カンマ」が入る。

domine 男性名詞 dominus「主人、支配者」単数呼格形。
rēx でない理由は不明、dominus を「王」と訳すのは聖書関係に多いような(根拠薄弱、ただの印象)。
呼格が来たことで、前段も呼格と取り(?)、名詞呼格とそれに係るもので構成されていると取る。
また、pūrgātusは第四変化で「単数呼格=単数主格」である。
exstīnctiōnis 女性名詞 exstīnctiō「破壊、絶滅」単数属格形。
「全てを焼き尽くす浄化の火よ、破壊の支配者よ」
「全ての燃えるものよ、浄化の火によりて、破壊の支配者よ」
「全てを焼き尽くす火よ、浄化よ、破壊の支配者よ」
「全ての燃えるものよ、火によりて、浄化よ、破壊の支配者よ」
カンマの位置が仮定した通りフキダシ単位なら、下二つは無理かな。
また、
「全てを焼き尽くす浄化の火」=「破壊の支配者」は、妥当だけど、
「全ての燃えるもの」=「破壊の支配者」は、かなり苦しい。

et 「と、そして、その上」
sīgnum 中性名詞「記号、合図、命令、合言葉、軍旗、分隊、証拠、像、印」単数主格、対格、呼格形。
英単語のsign はそのまんまラテン語から。
regenerātiōnis 女性名詞 regenerātiō「再生、再興、復興、新生、洗礼」単数属格。
なんか regeneration「げげっ、リジェネすんのかよ。」ってやつだな。
カンマの位置によっては、「破壊の支配者」≠「再生の徴」だけど、仮定通りならイコール。

ありゃー、女性(flamma)=男性(domine)=中性(sīgnum)と並べている。
同格並列は可能ならば性を揃えるのが原則。
domineをdominaに、sīgnumは無い方がいいような。
また、これは憶測なのだが、「do - mi - ne ドミネ→ドミネー」、「sīg - num シーグナン→シグナム」としているのは仮名表記での文字数(≒音節数)を揃える為なのか。
もしそうなら、これは一体何語なのだ?

またここに「カンマ」が入るはず。

in 前置詞。in+奪格「~から、~の中で」、in+対格「~へ」。
meā 単数一人称所有代名詞(所有形容詞)の単数女性形
manū 女性名詞 manus「手」単数奪格形。
ēns 動詞 sum「繋辞、在る」現在分詞単数主格形? 文法的には有りえるが、通常使われない。
「我が手に在りて」
"cum manū" とかでいいんとちゃう?

inimīcum 男性名詞 inimīcus「敵」単数対格形か、形容詞「敵対する、不利な、嫌悪すべき」単数男性対格形か単数中性主格、対格形。
直近の名詞が女性なので、形容詞として係ることは有りえない。
従って、「敵を」か、形容詞の名詞転用で「嫌悪すべきものを」、「嫌悪すべきものは」。
(「もの」または「モノ」と仮名表記すると、「者」と「物」を区別しなくて便利。)

edat 他動詞 edō「食う、食い尽くす」接続法現在単数三人称。
もうひとつ、「与える、産み出す」というのもある。
呼格+単数三人称主語+接続法現在で「~よ、~に~させよ」とも取れる。
つまり「破壊の支配者よ、嫌悪すべきものに(目的語省略)食い尽くさせよ」。
inimīcum を複数 inimīcī(男) inimīca(中)にすれば、呼格+複数三人称目的語+接続法現在に確定するのだが。

んもー、「ネギま世界では、呪文に使われるラテン語において、接続法現在三人称は、呼格に対する直接命令。」でいいや。(ブチギレヤガッタナ、ケケケ)

ここに「カンマ」か「ピリオド」が入ると思われる。

Flagrantia 女性名詞「灼熱、炎」単数主格、呼格形。動詞fagrōの現在分詞を抽象名詞化したもの。
rubicāns 動詞 rubicō「赤い、赤面する、輝く」の現在分詞単数主格形。
Rubicōは「ルビコン川」の意味もある。
この色に関する言葉の「~い」を意味する動詞は、他の色についてもあるみたいだ。
これはマジに勉強になった、ちと調べて整理してみようかな。


呪文全体を通してみれば、「日本語」と「ラテン語ルビ」の内容は、好意的に見て、だいたい等しいと言える。
しかし、細かいところが杜撰であるとも、言える。
様々な技巧で、もう少し明解にできないものだろうか。
まー、「人は自分の尺度で他人を測る」というもので、つまりはなんだな、そーいうことだ。

ネギまのラテン語?第112時間目(追記)

2005-10-19 20:39:09 | ネギま
いまいちパッとしない īrōnicus について、再び考えてみる。
ちと間接的になるけど、īrōnic/īrōnia が英語化した ironical/irony の語義を調べてみる。
さて、英語には「皮肉」を表す語がいくつかある(そのうち幾つかは直接間接にラテン語から取り入れたもの)。
それらと ironical/irony の違いは語義の説明に「ソクラテスの問答法」と修辞法の「反語法」があること。
つまり表現技法に関する言葉でもあるんだな。

  --------- ちと蛇足 ---------
  従って、直接「人」に係ることはあまり無いと推測、ぐぐる先生に聞いてみよー。
  「人」を表す単語は色々とあるけど、代表して man を見てみる。
  類義語のひとつ cynical と man に係る割合を比較する。
  格を語形変化でなく語順と前置詞で示す英語の糞文法が機械検索を簡単にするわけだね。

  "ironical man" と単体の ironical
    269 : 604,000 ≒ 1 : 2,240
  同義で異なる綴りの"ironic man" と ironic
    1,730 : 17,200,000 ≒ 1 : 9,940
  "cynical man" では、
    20,600 : 13,500,000 ≒ 1 : 675

  んー、微妙な差だなー。(「人」を表す英単語は他にもあることに注意)
  ぐぐる先生に聞いた結論は、「英語では、直接『人』に係ることは類義語よりは少ない」かな。
  (つまんねす)
  --------- 蛇足終わり ---------

フード男が多義的に ironical な存在ということで納得なのかな、個人的には。
ここで「連星」アルビレオですよ、日本語訳には「二」の意も含ませたい。
  BIBLIOTHECARIUS IRONICUS「ふたおもての司書」
  goo辞書「両面(ふたおもて)」
  goo辞書「双面(ふたおもて)」
かなりワルノリ。

おー、そういえば、DICOLOGOSのラテン語で書かれたīrōnicusの説明、
  dictus vel actus ironia
ironia は当然奪格(長音記号が無くて主格と思ったバカちんです)で、「īrōniaで話された(こと)か行われた(こと)」だったのか。


さて、第112時間目には、あと二つばかりラテン語っぽいものがある。
フード男の台詞「アデアット」と本の形態をした Artifactum の名である。
(作品中では英語 artifact の片仮名表記「アーティファクト」なのね)

アデアットの綴りは Adeat。
動詞 adeo「来る」の接続法現在単数三人称の命令用法(?)。
この接続法現在三人称を聞き手に対する命令として使うのはちと特殊。
最近読んでる「ラテン広文典」にもはっきりとは出てない用法。
だいたい、接続法現在の説明自体あっさり目だし。
それで、いろいろと探してみると、以下の命令用法とされる例文を発見。

  Si quis vult post me venire, abneget semetipsum, et tollat crucem suam quotidie, et sequatur.(VulgLuc.9.23)
  「(23:それから、イエスは皆に言われた。)『わたしについて来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。』」

  Si 「もし」
  quis 関係代名詞単数主格
  vult 動詞volō「~を欲する」直説法現在単数三人称で主語は直前のquis
    Si quis vult 「もし、或る者が~を欲するなら、(以下の文で)その者は~」
    続く文中の主語 is「その者は」は省略される。
  post me 前置詞+代名詞単数一人称対格「私のあとに」
  venire 動詞venio「来る」の不定法能動現在「来ること」
    post me venire「私のあとに来ること」がvultの目的語

  abneget 動詞abnegō「断る、否定する」<接続法現在単数三人称>で主語はquisが示すもの
  semetipsum = semet + ipsum = 再帰代名詞対格の強意形+強意代名詞単数対格=「(動詞の主語)自身を」

  et 「そして、その上」
  tollat 動詞tollō「~をあげる、荷う」<接続法現在単数三人称>で主語はquisが示すもの
  crucem 女性名詞crux「十字架」の単数対格形
  suam 再帰所有形容詞suus「(動詞の主語)自身の」女性対格形
    crucem suam 「自身の十字架を」
  quotidie 副詞「毎日、日々に」

  sequatur 動詞(形式受動)sequor「~に従う、続く」<接続法現在単数三人称>で主語はquisが示すもの
  省略された目的語は「話し手」とするのが妥当。

確かに、自分を捨てるのは聞き手なのだが、主語は「私のあとに来ることを欲している者」で、聞き手を直にさしてはいない。これを接続法現在の命令用法例文とするのは微妙。
かなり状況を限定しないと「命令用法」にならないような。
「接続法現在は主に話者の願望を表す」という、おおざっぱなところで理解かな。
でも、なんで三人称なんだ、Artifactum に対する命令が。

Artifactum の名は BIBLIOLOGIA ビブリオロギア。
同義の英単語 bibliology の訳「書誌学、図書目録、聖書学」そのまんまというのもつまんないので、LOGIA の元である LOGOS に注目。
ギリシャ語からラテン語に入った言葉で、意味は「言葉」、転じて「理性、知識」。
このへんの意味を日本語訳に使うと、いい感じかも。
現代イタ語だけど -logia に関する話が ここに(http://www015.upp.so-net.ne.jp/thosaka/voc10000/voc10040.html)。LOGOS から LOGIA が直に派生したというのは浅い理解なのね。

んー、ironicalと類義語cynicalの違いはなんだろうか。
例えば、
「ライトノヴェルの人気シリーズ『○ノの旅』は、その作者の深い洞察力によるアイロニカルな描写に何かを考えさせられる。」は、いい歳こいて読んじゃった人にとってアイロニカルな文章。
「ぶっちゃけ、作者の洞察力は作品の内容ではなく読者層に向けられている。」とかいうのはシニカル。
というとこなのかな。
中のひとはどうであれ、担当編集者のプロデュース能力というか、神眼だな。

ネギまのラテン語?第112時間目

2005-10-15 04:45:28 | ネギま
今回はフード男が取り出したカルタ(カード)のクローズアップから。

カルタ上辺。
  Charta Ministrālis カルタ・ミニストラーリス

charta 女性名詞「パピルス紙、紙、手紙」の主格形。
ラテン語→ポルトガル語→日本語で「歌留多」。

ministrālis は、minister男性名詞「従者、手伝う人」に形容詞化接尾辞 ālis「~にある、に付属する」を繋げたものと思われ。
  minister + ālis = ministr ālis
従って charta ministrālis で「従者のカード」。
minister の属格形でもよさげなのだが、
  charta ministrī (男性従者)
  charta ministrae (女性従者)
と、形が変わるのを避ける為なのか。

カルタ右上角。
  Aurum et Cyaneum アウルム・エト・キューアネウム
yは長音と思われるけど、unicodeラテン拡張Aにy+長音記号が無いので、y単体で表記。
また、「y=üの様な」と説明されているので、cya は kyūa に似た発音でいいのかな。
aurumは中性名詞「金、貨幣、硬貨、金色」の単数主格、対格形。
et は並列の接続詞、英語の and に相当。接尾辞 -que を使わない理由は不明。
cyaneumは形容詞cyaneus「青い、暗青色の」の単数男性対格形か単数中性主格、対格形。単数中性主格形の名詞転用「~であるモノ」が妥当。
従って「金色と青いもの」。
色の名前と色の属性を備えるモノを et で繋げているので、なんとなくむず痒い。
  aureum et cyaneum 「金色のものと青いもの」(形容詞中性形で揃える)
  aurum et cyanum 「金色と青色」(名詞で揃える。但しcyanum が名詞でなさげなので不可?)
  aureia et cyaneia 「金色と青色」(形容詞からの抽象名詞化で揃える)
んー、微妙な感じ。
ちとカルタ・ミニストラーリス関係をググって見と、色に関する言葉が名詞として辞書にあればそのまま使い、そうでなければ形容詞中性形から転用、と。
個別にあればそんなに気にならないのに、並べられたから気になるわけだね。

ちなみに cyaneum に「藍」という訳をいくつかのサイトで当てている(「公式資料」に準じているのか)のだが、cyaneum が英語の cyan の語源とすると「青緑色」、RGBで赤=0、緑≒青=ちと多め、という色合いで、日本語なら「浅黄色」とかに相当する。
まー、正確にcyaneus=cyanとは限らないと思われるけど、教えて偉い人になるなー。

その直下。
  tonus トヌス
男性名詞「緊張、響き、音調、色調、雷鳴」の単数主格形。
色に関する言葉に続くので「色調」が妥当。

中ほどの大きなもの。
  ALBIREO IMMA アルビレオ・インマ
このカルタの持ち主の名前、フード男の本名だね。アルビレオは Wikipediaの解説によると白鳥座にある連星の名前らしい。
インマの方は由来不明。

カルタ下辺。
  BIBLIOTHECARIUS IRONICUS ビブリオテーカーリウス・イーローニクス
  SAPIENTIA サピエンティア
  SEPTENTORIO セプテントリオー
Bibliothēcārius Īrōnicus は前回にも出ていたけど、īrōnicus がちと引っかかるのでもう一度。
さて羅和辞典には、名詞 īrōnia が女性名詞「反語、諷刺、皮肉」または「嘲弄(ちょうろう)あざけりもてあそぶこと」とある。
さて、形容詞化接尾辞 -cus/-icus の使われ方は、
  acadēmīa「学士院」→acadēmīcus「学士院の」
  analogia「類似、類推、類比」→analogicus「類比的」
  angelus「天使」→angelicus「天使の」
  apostolus「使徒」→apostolicus「使徒の」
  aprīcum「日光」→aprīcus「ひなたの、日の照っている」
  asthma「喘息」→asthmaticus「喘息持ちの」
  bellum「戦い」→bellicus「戦いの」
  canōn「規範、地租」→canonicus「規範に一致した、合法な、年税の」
  cantus「歌曲、音楽」→canticus「音楽の」
  clāssis「貴族階級、階級、軍隊、海軍」→「最上級の、軍隊の、海軍の」
んー、具体的な名詞なら「~に属する」、抽象的な名詞なら「~である」の意味かな。
なんだかパッとしない。
言動がīrōniaなのか、「反語的」つまり「真意を隠した」。
存在そのものがīrōniaなのか、つまり「本質を隠した」。
性格がīrōniaなのか、つまり「皮肉な性分の」。
あー、īrōniaを動詞化して現在分詞とかで形容詞に転用した方がいいような。
やっぱり、よくわかんねー、まとまんない。
他のサイトで「性格、性分」にずばり限定して訳している根拠が知りたいにゃー。
英語のironicalとsynicalの混同なのか、もしかして。

sapientia女性名詞「賢明、洞察、叡智、分別、哲学」は動詞sapiō「においがする、味がする、分別がつく」の現在分詞を形容詞に転用して抽象名詞化。
  sapiō → sapiēns → sapiēns + ia = sapient ia

septentriō男性名詞「北斗七星」転じて「北方、北風」。
septem「七」とtriō「大熊/小熊座」の複合語。語尾のMがNに変化するのに注意。
  septem + triō = septen triō
同義語にarctosというものがある。古典文献中の出現頻度は(ちと便利な機能がThe Perseus Digital Libraryに)、
  散文 septentriō > arctos
  韻文 septentriō << arctos
なんだが、長くて見栄えのするほうをとったのかな。

後半は投げやり気味な今回の投稿、近日中に追記がありそな気配で終了。
いやね、ネギまの呪文とかの解説してる他のサイトは、どーして、一字一句皆同じなのかと思うんだわ。
「公式資料」をそのまんま引き写して「解説」とするのはいかがなものかとね。
ひとつぐらいなら便利なのだが、コピペしないでリンク張っとけばいいだろうに。

ネギまのラテン語?第111時間目

2005-10-07 21:59:27 | ネギま
恋しきオヤヂ先生を助けださんと健気なヒロインは愉快な仲間たちと共に行動を開始しフード男とニンニンでござるの劈頭から大技炸裂のだが互いに有効な打撃を与え得ず膠着気味の試合の中フード男が懐から取り出すカルタにはラテン語らしきものがちらほらと。

BIBLIOTHECARIUS IRONICUS ビブリオテーカーリウス・イーローニクス

bibliothēcārius はそのまんま羅和辞典にも出ているけど、ちとだけ解説。
語幹を繋ぐ i と o の使い分けが良くわからんけど、「本」と「箱」で「本箱、書庫、書架、図書館」。
biblia 女性名詞「本」+ thēca 女性名詞「箱、卵、蛹」= bibli + o + thēca 女性名詞「本箱、書庫、書架、図書館」。
名詞語幹に形容詞化接尾辞 ārius「~の、~に属する」転じて名詞化「~に関係したことの人」。
bibliothēca + ārius = bibliothēc ārius 男性名詞「司書、蔵書係」。
同様の方法で、
sagitta「矢」→ sagittārius「射手」
argentum「銀」→ argentārius「両替商、金銀細工師」
mandātum「委任、指令」→ mandātārius「(委任を受けた)代理人」
とか。

īrōnicus これは羅和辞典、古典ラテン語辞典共に記述なし。多分 īrōnia女性名詞「皮肉」の語幹に形容詞化語尾であるcusを繋げたものと思われる。
cusの使われ方をみると、「~の属性をもつ」、「~に関する」、「(地名+で)~にある」とか、そんな感じ。
従って、bibliothēcārius īrōnicusは「皮肉な(性格の)司書」か、「皮肉なことに関する司書」なのかな。
んー、イマイチな感じだ。ちと調べてみると、DICOLOGOSに記述あり。

dictus(言われた) vel(または) actus(行われた) ironia(皮肉)

なんかますますわかんねー。そこにあるVicipaedia(Wikipediaラテン語版)のリンクも踏んでみる。

In hac pagina「この頁に(in+奪格)」 nondum「まだ~でない」 litterae「文章、記述は(主格)」 sunt「ある」.
「この頁にまだ記述がない」

ありゃー。

ネギまのラテン語?第110時間目

2005-10-01 23:59:06 | ネギま
まほら武道会準々決勝はすべて終了し準決勝に向けてセミファイナリスト達の思惑が交差しつつもゴスロリ少女とメインヒロインのどつき漫才な今回は謎のシスターがラテン語っぽい台詞をひとつ。

アベアット Abeat

英語のbat「バット」、edit「エディット」等と同じ仮名の当て方で、子音T終了の「ット」と当ていると推定。
日本語が「去れ」で語尾が-atなので、該当するラテン語は動詞 abeō「去る」の接続法現在単数三人称と推定。んー、なんかイマイチな違和感あるけど、とりあえず。

何かを命ずる時、ラテン語では命令法か接続法現在を使う。表記する時は文末に感嘆符をつける。(「法」は文法用語。Wikipedia 法(文法))
「ただちに実行されるべきことを聞き手に伝える」時に命令法現在を使い、当然、活用形は単数/複数二人称しかない。また参考書によっては「親しい間柄のくだけた表現」とある。

  単数/複数二人称 abī abīte アビー、アビーテ「去れ」

改まった、形式ばった表現の場合、接続法現在の二人称、三人称を使う。

  単数/複数二人称 abeās abeātis アベアース、アベアーティス
  単数/複数三人称 abeat abeant アベアト、アベアント

また、接続法現在の単数一人称は願望を複数は勧誘を意味する。

  単数一人称 abeam アベアム「去りたい」
  複数一人称 abeāmus アベアームス「去ろう(勧誘)」

接続法現在に限らず他の定動詞の用法でも、三人称の場合、文脈によって主語が確定するか、確定する為の語句、例えば名詞の主格形、が付け加えられている(その語句によって、聞き手自身をさす場合もある)。しかし主語が何であろうと命令されているのは聞き手である。
  Eant!「彼等を行かせよ(命令)/彼等は行くべきだ(義務)」(白水社 標準ラテン文法より)
この例文で「行かせる」のは命令された聞き手である。

つまり、abeat を命令用法とした場合は「(彼/それを)去らせよ」、義務用法とした場合は「(彼/それは)去るべきだ」になるわけだね。英語だと、

  Let him leave. He shall leave.

それで、シスターの発話しているシーンを見てみる。
誰に命じているかわからない。
何を去らせるかわからない。
前後のコマを見てもわからない。
こまった時には教えてググル先生と。
ネギまの呪文解説サイトをいくつか発見する。
それらによると、「匠の技により作られし物」artifactum アルティファクトゥムを出したり消したりする呪文だとか。
もう一度、前後のコマも含めて見直してみると、なるほどシスターの靴が変わっている。
「去らされる」ものはわかった。しかし「去らせる」ものは依然として不明。
んー、「自身を去らせよ」なのかな、なんかちがうような。
無生物を三人称で受けることからの誤った類推なのかな。
まー、古典期に於いて、「命令を受けて実行する無生物」は存在しなかったので、この様な用法があり得なかったと無理やり理解。(イタ語の手順を指示する不定法からの類推で、不定法の方がいいかも。)

--------10/4追記開始----------
「去れ」という日本語に引きずられてなんか変な感じがしたのだが、接続法現在でもいいような気もする。
日本語の訳語も文語っぽくあればそんなに気にならないのになー、「去りたし」とか「去られまほし」とか。聞き手も主語も限定されているといえばいえているし。なんかでも、物足りない。

ネギまの魔法システムがどんなもんかよくわからんので何ともいえんのだが、
「主従関係を司る何か」の呼格かartifactumの固有名詞呼格+限定修飾等をコマンド開始のキーフレーズにするとよりそれっぽいのかな。
○○○○ datus ā magistrō meō dē pactiōne, 「契約により我が主より与えられし○○○○よ」とか。んー、教えて偉い人。
--------10/4追記終了----------

ところでartifactumという単語、これまた何だかわからない。
田中秀央先生の羅和辞典、物理的にでかいだけの古典ラテン語辞典、The Perseus Digital Library の羅英辞典には該当するものがない。
似たようなもので arte factum「匠の技により為されたこと/作られし物」という成句がある。
また、Webster Online によると artifact = arte(ラテン語arsの奪格) + factum(ラテン語facereの完了分詞の中性)とある。eがiに変わっているのはラテン語の造語規則、ラテン小文典にもあるやつね。
これらのことから、「英語の人がラテン語風に造語した英単語をラテン語風の綴りに直したもの」か、「ラテン語の造語規則に従って独自に造ったもの」に思われる。もしO.L.Dに載ってれば赤っ恥もんだけど。

一般に、近現代に再構築された古典式発音と、中世以来研究されてきた古典文法に基づいて、ラテン語は学習されている。再構築古典式発音の世界には、古典期にないような用法や語彙の創作の余地があまりないような気がする。
それに対して、教会式や英国伝統式発音の世界なら、いくらでも創作の余地があるのでは、と。
まー、
魔法に関する知識を継承してきた集団が古典式発音も比較的正確に継承してきた。
そして近現代に古典式発音の学術的な再構築の際、その集団の関与が少なからずあった。
という無理気味な設定もありなわけで。(やっぱり、ねーよ、そんなもん。)