公開時期が8月だったはずなので、その時に観ていれば印象が変わったかもしれない。
鑑賞後の涼しい映画館から外に出て、むっとした暑さを体感してこそ、という気がする。
ちょうど終戦間際の短い間のお話なのに、戦火の描写はなし。
戦争の映画と言うと、男たちの世界ばかりが描かれるけれども、こちらは女の世界。
淡々とした中に、女ならではの静かな闘い(あらゆる意味で)と成長が生々しく。
中盤あたり、田舎の描写でやっと子どもたちの声を聞いた~と思ったけど、
舞台となっている東京杉並では、集団疎開のせいでお年寄りばかり。
里子(二階堂ふみ)が隣の家の市毛さん(長谷川博己)に特別な思いを持つのも分かるような。
(実際、隣家にハセヒロいたら……ねぇ?w)
それにしても、ハセヒロの色気はここでも発揮されてたなぁ。
得体の知れない雰囲気を醸し出してて、でもどこか隙を見せているかのような危うい感じ。
ちょっとはだけた胸元に目が行ってしまう///
最後の方で、トマトにかぶりつくシーンは、本当にせくすぃー。
直接描写じゃなくてもこうやってドキドキするシーンができるんだなぁ~。
(進撃の何チャラではリンゴかじってたけど、出来としては全然別物ですわw)
二階堂ふみちゃんは、さすが、と思う。
少しずつ女に目覚めていく過程、だんだん観ているこちらがドキドキしてくるような演技。
時代特有の話し方なのか、普通だったら違和感ありまくりのセリフ回しになりそうなところを、
最後まで違和感なく見せてくれていた。
雨の中、里子が市毛さんを見送り、家に戻ろうとする時に、
お母さんかな、家の中から覗いていたのは…
自分の娘が妻子ある男性と関係を持っていたとしても、
それを見て見ぬふりする母親という描写が、最後に背筋がゾクっとするような怖さを感じさせた。
田舎のシーンでも母娘の会話がすごかったけど…
これも戦争のせいなのか…
食事のシーンや、窓ガラスに和紙を貼り付けるシーンなど、
その当時の生活で初めて知ることもあった。
質素な食事なのに、美味しそうに見えてしまったけどね^^;
派手さはないけど、こういう良質なものならば邦画も観て良いな~って思わせてくれる作品だった。
里子がこれからどんな戦争に巻き込まれていくのか、想像するだに恐ろしいw
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