新生

再利用。

幽楽律、弦異抄

2005年11月10日 21時40分57秒 | 日記
 HMVなる玄妙な名を冠したCDショップに金銭を貢ぐこと幾星霜。僕の所持するHMV式符(ポイントカード)に「値引き」という魔力が宿ったみたいなので、まあHMVさんてばなんて小粋なはからいを、この期を逃す手はnight! こりゃもう音盤を買うしかnight! といった趣でCDを買ってきました。坂本ちゃんの。といっても、受験生ブルーサーな坂本ちゃんでは無論なく、もうひとり別の坂本の真綾ちゃんのほうでした。るーるー。坂本真綾の曲の中でも僕がとりわけ好きな曲というのは、どこか偏在的な傾向があって、具体的に挙げると『キミドリ』『走る』『マメシバ』といった風にどれも似たようなベクトルのメロディーラインで構成されており、それは例えば村上龍の表現でいうならば、限りなく透明に近いブルー(※1)の風の中を颯爽と切って走っているような、微炭酸の心地いい刺激に全身を包まれているかのような按配で、夜明け前の、まだほのかに薄暗く青白とした時間帯に聴きたくなるような曲です、個人的に。

 かような顛末を経て音盤を購入し、値引きというマーベラスシステムによってお金とか心とかに余裕ができたので、前から欲していた画集も購入。それから帰途の途中に立ち寄ったマクドナルドでえびフィレオとビッグマックを喰らいつつ―――普段はモスなので、ときどきマックのチープな味が恋しくなる―――画集を眺めていたのであるが、次に訪れたその凄惨な情景は、私を閉口頓首とさせるには十分であった。ちょうど店内の地下で私は食事をとっていたのだが、そこに突如として姿を現したのは(恐らく女子高の)制服に身を纏った、血と骨と肉の形骸(※2)が数体。そのどれもががっちりとした体躯をしていて化粧も濃く、20代半ばくらいに見えた。彼女ら(口癖は「ちょーウケるんだけどマジで」)の発する声量は、場の雰囲気に似つかわしくなくかなり大きいものであり、不条理に騒ぎ立てることによる空間支配。ああ、あれかね、彼女らは人格形成の段階で脳の構造になにかしらの決定的な欠落があり、それを補填するような心理行動として奇声を発しているのかね、といった風情であり、まあ、なんていうか、その、うん、オーケー。

(※1)限りなく透明に近いブルー・・・ここでは、ただ、感覚として曲調がそういう表現にぴったり合っていたので便宜上「村上龍」の本のタイトルを引用したまでであり、決してその本に内包された麻薬だのセックスだのいうドロドロとした部分は含みません。ただ言葉そのままの「限りなく透明に近いブルー」といった感じのイメージがしっくりきたので・・・。この引用はいろんな意味での誤解、誤謬、齟齬を招きかねないので失敗したなぁと思うことしきりではありますが、そんな失敗例を臆面もなくアップロードしてしまう果断な心意気がこのブログのちょっぴりお茶目で憎めない部分です。

(※2)血と骨と肉の形骸・・・唾棄すべき人間存在のメタファー。


■購入した音盤と画集


『夕凪LOOP』坂本真綾


『ニコパチ』坂本真綾


『ブレス オブ ファイア オフィシャルコンプリートワークス』
 僕は吉川達哉のことを尊敬、敬愛、寵愛、桃色、片想い、愛されるよりも、愛したい、本気(マジ)で、などの心持ちで崇拝していることは以前から吹聴して憚らなかったので既にご承知の通りかと思いますが、兎に角、吉川の描くイラストは絵柄こそコロコロ変わるけれど、そういうところも含めて素晴らしい。僕の描く絵も氏に影響されたところが大きいです。あと、それと、気が向いたときにでも自作絵を随時アップしていこうかと一計を案じて、最近半年振りにフォトショップとペインター(classic)をパソコンに入れ直しました。なので、時間があるときにおいおい描いてゆこうと思います。



▽next arrangements
舞-乙HiMEを見る。
ローゼンメイデントロイメントを見る。
ソルティレイを見る。