ライオンズクエスト「思春期のライフスキル教育」体験会報告

2010-03-31 18:07:14 | 日記
ライオンズクエスト「思春期のライフスキル教育」体験会を、1R(大分県)2回、2R(宮崎県)3回開催しました。
プログラム説明員L安部尚雄より、キャビネットに報告書が届きました。

今後、337-B地区において、ライオンズクエスト「思春期のライフスキル教育」を展開していくにあたり、大変参考になる報告と思いますので掲載致します。

次は、各クラブ単位の体験会を開催していただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。



Lions Quest「思春期のライフスキル教育」プログラム説明員 安部尚雄


今回の体験会では次のような内容で構成で行いました。

1.LQの成り立ちとLCIFの関係について。【5分】
2.青少年の現状ライフスキルの説明。【10分】
3.ライオンズクエストの特徴について 【15分】
4.「本当の自信」について【15分】

休憩【10分】

5.模擬授業「心のメッセージ」【40分】
6.ライフスキル教育とライオンズクエストについて振り返り。【10分】
7.ライオンズクエストの現状【10分】
8.まとめ【10分】

ごく一般的な体験会でしたが、前回のように大人数ではなく、30人程度の体験会を開催することができ、具体的な模擬授業ができたことが一番良かったと思います。

【都城会場】
当初の参加者には教職員の方がいないと聞いていましたが、市内の妻ヶ丘中学校の校長、教頭先生が参加されました。
最初は緊張して、参加者の皆さんにお伝えしなくてはいけない項目を忘れるのではとの思いが強かったのですが、逆にすんなりとお話できました。
最初の参加者の青少年の認識についても、以前のように自分の主張を話し出す方もおらず、現状認識をうまく共有することができました。
本当の自信についてもJYID田川さん流に参加者の自信がついた経験談を元に三本脚の椅子を説明しここもうまく意識を共有できました。
ここまでは山口体験会の時には、自分自身がここまでの構成をちゃんと把握できてなかったため予定より早く終わりすぎて休憩時間を10分以上とってしまった反省から、早口にならないように心がけ、少し遅れて終了。

休憩10分

模擬授業「心のメッセージ」
最初は1月生から並んでいただきクラスタリングを行い、グループ分け。
原点に戻り、テキストを再読し「今日の言葉」から始めました。
条件設定での1.私がいやだったこと、2.感情、3.代わりにとって欲しい行動をそれぞれ3分間で終了。
その後、振り返り、現状、まとめを行い、無事終了。

最後の講評を校長先生にお願いする。
校長先生自身のLQに対する評価は上々。ただ気になる意見としては「教育委員会を説得しなければ、私たちは動けない」と言われてました。
これは豊後高田市でも同様で、教育委員会の認めた講習会でなければ出張扱いにならない。従って校長権限では先生を派遣できない現状があると思います。
単独でもと思わせられるような講習会をしなければと反省です。

【主な意見】
*LQが中学校の生徒に対しても取り組みやすいことがよくわかった。(教員)
*確かにスキルを育むのに役立つと思う。ただLQをどのように学校現場につなぐかが課題(教員)
*自分自身の向上にも役立つ。
*具体的なテーマを持っていろいろと勉強できるところが良い。
*単一クラブでの取り組みは難しそうなので、複数のクラブやゾーン単位で取り組んでは。
*79時間は長すぎる。


【宮崎会場】
模擬授業の導入部分を前半に行いグループに対し「新しいクラスの皆さんです。お互いに知らない人は休憩時間の間に仲良くなってください。」と一言。
テーブル毎に自己紹介が始まり、青少年の危険行動タバコとトイレ以外のテーブルに残った会員さん同士で名刺交換会が始まりました。
ご意見の中に「模擬授業」の状況設定がわかりづらいとのご指摘をいただきました。
その地区に応じた状況設定が必要か検討したいと思います。
また、他に「デメリット」についてのご意見がありましたので思いつくものを列記致します。

・初めての取り組みとなるので、授業前の先生の準備は大変だと思われる。
・現在問題を抱えている学校には、即効性はあまり期待できない。
・思春期(10才~15才)を対象としているプログラムのため、小学校低学年に対してはフォローできていない。

【主な意見】
*子どもたちの行動が前向きになるのではと感じる。
*WS参加者の諸費用が各クラブの負担にならない方向性が必要。
*クラブで使う初心者用のテキストがあれば。
*問題は親の教育だが、LQを少しでも手を付けることから始めることが大事。
*家庭に持ち帰りLQを家族で行いたい。
*最初は取っつきにくかったが、模擬授業を受け思ったより現実的であることを認識できた。


【延岡会場】
日向市教育委員さん3名が参加いただきました。
模擬授業で少し戸惑っているグループがありました。模擬授業前半の例題にもう少し工夫が必要だと感じました。
教育委員さんより、「学校内だけでライフスキル教育をやっても、家庭に持ち帰ったときの保護者の対応が絶対に不可欠のものである」とのご意見をいただきました。
私自身もこの点が一番気になっているところです。
LQの教材に保護者用の副読本や、保護者会の運用手引きなどありますが、もっとPTAへのアピールが必要だと感じました。

【主な意見】
*当たり前なのに理解するのは難しく思えた。
*人との協調性の取り方で従業員に対する考え方・指導変化。
*薬物乱用を含めて授業ができれば。
*LCと教育委員会のパイプが必要。
*短時間であり、まだ理解できないところがある。
*子どもが高校生なので、大変為になりました。
*ライフスキルの意義をもう少し詳細に話してもらいたかった。
*多くのクラブ会員に知ってもらいたい。
*大人の自分でも気付くことが多かった。
*自分自身にも役に立つと思う。


【臼杵会場】
レオ大会の後、ガバナーもご出席頂き大変光栄に思います。
佐伯市の中学校の校長先生が参加して頂きました。
キャビネットYCE委員長L工藤のお知り合いの校長先生で、前日のお酒の縁でのお話から急遽参加の運びとなりました。
これこそが最短の普及方法だと思います。後日L工藤より連絡をいただき、校内型WSは無理にしても体験会を夏休みに実施したいとのお申し入れをいただきました。

【主な意見】
*自分を表現する能力が身についてくると思う反面、アメリカで生まれたものなので日本に合わない部分があるかも。
*人としての基本的な考え方が再確認できて良かったと思います。
*各クラブ全員が勉強会に出て学ぶことが良いのではと思います。
*子どもたちに役立つと思いますが、実行するのが困難。
*文部科学省、県教育委員会に理解をしてもらわなければ、学校の判断で進めるのは困難。地区として県教育委員会に活動して欲しい。
*できるだけ早く取り組むことが必要。


【別府会場】
最後の会場となった別府会場では臼杵会場に参加できなかった方も急遽参加されるほどの状態となりました。
宮崎で行った時と違い、3時間の体験会で質疑応答の部分でもかなり濃いものと思いました。また、具体的なアクティビティーの方法や疑問点などの質問も寄せられ、具体的なアプローチの方法などについても意見が出されました。ただ、ここで思うことは臼杵会場でのL工藤のように先生との直接的な関わりに普及のヒントがあるように思えます。成功した前例を出しても地域の実情や環境などでどれがベストなのかは異なって来るように思えます。

【主な意見】
*体験会での断定的な答えは求めない方がよい。
*現在委員会がないので、次期で協力したい。
*硬直した上下関係を持つライオンズクラブの組織にこのプログラムで活性化が必要なのでは。
*学校だけではなく、放課後学級でも始めていけば効果は大きいと思う。



今回のアンケートを分析させて頂きました。
1.ライフスキルについての理解度
・とても理解できた 41%       ・理解できた 50%
・少し理解できない  9%       ・理解できない 0%

90%以上の方がライフスキルについて理解をして頂けました。

2.ライオンズクエストの理解
・とても理解できた 40%       ・理解できた 50%
・少し理解できない  9%       ・理解できない 1%

大半の方がLQについても理解を示して頂けました。

3.ライオンズクエストが子どもたちに役立つと思うか。
・とても思う  72%       ・思う   27%
・少し思えない  2%       ・思えない  0%

100%に近い方々に子どもに役に立つと思って頂きました。

4.学校に紹介したいか。(教師については学校に導入したいか)
  ・とても思う  30%       ・思う   31%
  ・少し思えない 13%       ・思えない  2%
  ・無回答    32%
  
この項目より無回答が多くなりました。
実際の活動にどう結びつけていくのかがわからないためなのかもしれません。

5.ワークショップに参加してみたいか?
・とても思う  20%       ・思う   32%
・少し思えない 19%       ・思えない 13%
・無回答    26%

ワークショップに少しでも参加してみたい人が50%を超えています。
宮崎県38名。大分県22名。
クラブ会員だけでもワークショップを開けるような数値です。


今回宮崎会場や臼杵会場での先生の積極的な発言やLQに対する理解は現場での子どもたちのコミュニケーションスキルの低下を再認識することができました。

これからもゾーンや複数クラブ単位での「体験会」を多く開催し、多くの先生に参加してもらうこと。PTAへのアピールなど多くの知り合いの教育関係者に来て頂くことが一番の普及方法ではないかと思います。

今回は私自身貴重な体験をさせて頂き心から感謝致しております。
自分自身LQの普及を早く進めたいと思い、知らず知らずの内にキャビネットの皆様に失礼があったのではと思います。
今回の経験から、一プログラム説明員として普及のお手伝いをさせて頂ければと思っています。

今後ともLQの推進にぜひともご協力をお願い致します。



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