本物の本人と偽の本人

本人の支払いの件でと、息子を名乗る人から電話があった。高額な請求のために一度に支払えないので相談したいとのことだった。カードの契約内容については、個人情報保護法に基づいて、本人の了解なく話せないことになっているのでそのことを伝えた。

すると、本人に電話を代わるというので代わってもらい、本人の情報を確認し、息子との交渉について了解をもらった。ちなみに本人は７０歳代で、息子は声から４０歳半ばから５０歳代と想像した。もちろん名前は確認した。

息子曰く、本人は急に入院が決まり、そのためにお金の準備が必要となり、今回の支払いのために用意したお金の一部をそちらにあてたいとのことだった。また入院は２～３ヶ月に及ぶ可能性があるとのことだった。確かに、先ほど電話にでた女性は弱々しい声だった。

支払いについての話が終わり電話を切ったあとで、伝え忘れたことがあるのを思い出し、すぐ自宅に電話をした。電話には本人がでた。先ほどの息子に電話を代わってくれるように言うと、出かけていていないと言う。ついさっき話したと言ったが朝からいないと言う。

本人に、先ほど電話で話した○○カードですが・・・と言うと、今朝から誰とも電話で話してなどいないと言う。また入院の予定などないと言う。そう言われると、声にハリがあり、私が話した女性とは声の質が違う。では、私が話した”本人”は誰だったのか？　それとも、本物の本人が惚けているのか？　まっ、お金さえ払ってくれたら別にどうでもいいんですけど、でもなんか気になる。