「はだしのゲン」の中沢啓治、
原発への思いを語る
「はだしのゲン」の漫画家、中沢啓治が原爆体験を語ったドキュメンタリー「はだしのゲンが見たヒロシマ」(石田優子監督)が6日から東京・オーディトリウム渋谷で公開される。被爆の苦しみを知り尽くす中沢に、福島第一原発の事故はどう映るのか。
映画で中沢は、原爆投下時や直後にいた広島市内の各所をめぐり、父や姉弟らを失った様子を生々しく語る。漫画家を目指して上京し、被爆者として差別された体験にも触れている。
「原爆に遭ったと東京で言った時、向けられた冷たい目つきが忘れられない。放射能はうつる、と思われていて、これが唯一の被爆国か、と腹が立った」
この体験は現在の原発事故と重なり合う。「『フクシマ』だからと差別する子がいるみたいだけれど、変なうわさは広がる。親も先生も事実をきちんと教えるのが役割なのに情けない」
チェルノブイリを訪れたこともある中沢は、原発にはかねて批判的だった。「人間が制御できるものではない。まして地震列島の日本でこんな恐怖があるのか、と思っていた」
原爆投下後、中沢は郊外に逃げ延びた。元気だった近くの人々が市街に入り、戻ってくると血をはき突然死んでいく姿を目にした。「黒い雨が降って放射能が強い場所ができていた。目に見えない、触ることもできないものが体を侵していく。今の状況と似ている」
視力が衰えて漫画執筆は断念し、肺がんも患ったが「まだ口はきける」。これからも体験を伝え続けたいという。 (宮本茂頼)
(朝日新聞)
私は一部しか読んだことがないのですが、
うちのももが「はだしのゲン」を繰り返し、読んでいました。
一時は相当アメリカを嫌っていましたが(あ、今もか)
「はだしのゲン」で子どもがどんなふうにこころを荒ませるか、
どんなふうに立ち直っていくかをよく話していました。
中沢さんが語るドキュメンタリー映画ならきっと見たいと思うでしょう。
>チェルノブイリを訪れたこともある中沢は、原発にはかねて批判的だった。
>「人間が制御できるものではない。まして地震列島の日本でこんな恐怖があるのか、と思っていた」
1日の夜は静岡で震度5の地震がありましたよね。
大震災のあとは、地震が起こるたび、あの近くの原発はどこだ?と
思うようになりました。
地震列島の日本からは恐怖を取り除いてゆかねば、ですね。