二つの時間
「精神分析の真義は成長である」と師は言います。
身体の時と精神の時は一致せず、
身体の時は時間の経過とともにDNAの指示に従い、規則正しく進んでいきます。
多少の個人差はあっても、ほぼ不可逆的に一定に推移し、継続的に変化します。
精神の時は、身体の時のように一定の時間が恒常的に進んでいくのではなく、次々に継起する連続の時の流れではありません。
空間的構造の積み重ねの生起です。
それは例えば、時間とは“過去”、“今”、“未来”という時制があり、
不安神経症者には、未来の不安が大きくのしかかり、今がない。
うつ病者には、過去の悔やみに楔が打たれ、そこにくぎ付けになり、今と未来が見えません。
うつ病や不安神経症でなくても、精神は過去、未来という時間・空間へいつでも飛んでいきます。
人は今に留まり、「今、ここに生きる」ことがが難しい。
過去を悔いて、未来に不安を抱いてばかりでは、「生きている」とは言い難く、変容、成長はありません。
自己規定
人は自分で「○○な自分」と規定しています。
例えば、「何をやってもうまくいかない自分」とか、
生物学的性は女(男)でありながら「自分は女(男)ではない」と規定していることもあります。
この自己規定の言葉を変えることが、成長のきっかけになります。
自己規定の言葉を知ることです。
自分を変える
自分が変わるために、これまでしたことがない新しいことをします。
未知のことに挑戦することです。
例えば、いつもと違う道を通ってみる、行ったことのない店に行く、話したことのない人と話す。
仕事一辺倒だったが趣味を見つける、行ったことがなかった旅行に行くなど。
人は省エネで安心したい。
それは心的エネルギーを使わなく済むので楽だからです。
既に、自分を守るための防衛機制に多大なエネルギーを使っています。
そのために同じことの反復に陥りやすい。
同じことをしている限り、慣れているのでほぼ考えなくてもできます。
これでは刺激がありません。
飽きてきて、つまらない。
新しいことをすると、緊張したり、ワクワク・ドキドキしたりと、普段とは違うエネルギーを使います。
脳が活性化します。
新しい自分を発見する機会になります。
今まで知らなかったもの、事、人を知り、楽しみや喜びを味わいます。
自分の可能性を試して、違う世界を開くと自分が変わります。
自分を縛る言葉
自分を変容・成長しない牢獄に入れている言葉があります。
・私はこれしかできない
・私はもうこれでいい
・私はこれをしてはいけない
これらの言葉は、可能性を切断する言葉です。捨てます。
自分の殻を打ち破る
「これしかできない」と、勝手に思い込み、言い訳にしてしまう。
できる・できないの成果主義に囚われ、失敗を恐れ、「する」がなくなります。
まずはしてみることです。
「もうこれでいい」と、今に満足したら、これから先ネクストがなく、止まってしまいます。
「これをしてはいけない」は、親に禁止された言葉であることが多く、
それは本当にしてはいけないことか、自分で吟味する必要があります。
「こうあるべき」、「ねばならぬ」で自分を縛っている、その殻を打ち破り、
年齢に関係なく、人はいつからでも成長できます。
ライト.a精神科学研究所 登張豊実
(LAFAERO1 大澤秀行 『DIAGRUM』講座 2025.6月 より筆者まとめ)
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