素敵を求めて

いつも、きらきら輝いていたい。その為には何をするか。。

あかんべえ

2010-03-19 22:14:42 | 

宮部みゆきさんのあかんべえを読みました。

深川のふね屋という料理屋が舞台で、そこに住み着く五人の幽霊たちとその料理屋の娘おりんの物語。おりんは幽霊が見られるということから、彼らを成仏させようとする。その際、忌まわしい事件があったことや、自分の生い立ちについて、知ることになる。ちょっと、切ないお話です。題名のあかんべえは、少女の幽霊がおりんにあかんべえをすることから付けられたようです。本当に幽霊が見えたら、怖いけど、あかんべえする幽霊がいたら、ちょっと、楽しいかも。


夜は短し歩けよ乙女

2010-03-19 21:53:25 | 

森見登美彦さんの夜は短し歩けよ乙女を読みました。

彼女とその彼女に思いを寄せる先輩の恋愛物語。先輩は彼女のことを追いかけているのに、彼女は偶然、先輩に会っていると思っているところが面白い。特に、二人が、学園祭でゲリラ的に上映される偏屈王の主役に、いつの間にか、なったいるところが面白かった。登場する人たちが個性的で、二人があり得ないような体験をするところが読んでいて飽きない。私は、美人で飲んべえの羽貫さん(歯科衛生士だから、そういう名前?)と商売は天狗という樋口さんの掛け合いが好きだなあ。


手紙

2010-03-19 20:23:08 | 

東野圭吾さんの手紙を読みました。

強盗殺人罪で服役中の兄、剛志から、弟、直貴に月に一度、手紙が届くという物語。弟の視点で話が語られる。私は、主人公が犯罪者の弟として、世間から冷たい目で見られるのは、辛いだろうと思った。犯罪者の家族は、偽名で暮らすということを聞くが、そうせざるを得ないんだろうなあ。

我慢して生きてきた弟の直貴が、ついに兄へ縁を切るという手紙を送ったところと、兄の剛志が被害者の家族に送った手紙を、弟が読むところは泣きました。


まほろ駅前多田便利軒

2010-03-19 19:54:23 | 

三浦しをんさんのまほろ駅前多田便利軒を読みました。

便利屋の多田のところに高校時代の同級生の行天という人物が転がり込んできて、色々な話を巻き起こすという物語。多田と行天は親友だったわけではな多田はむしろ、行天のことを疎ましく思っていたのに、いつしか、互いに惹かれ合っていく。私もそういうことって、よくあると思う。私は他人から悪く思われたくないから、なかなか、本心を語れない。その場限りの友達はできても、親友と呼べる人はいないかも。私の場合、本音を言える人は、旦那くらいかな。おー、あんな旦那でも、役に立ってるんだ。

多田と行天の共通点で家族と別れた過去がある。理由はどうあれ、それは辛かっただろうなあ。辛さを共有して、親友になったのかもね。


終末のフール

2010-03-19 19:28:11 | 

伊坂幸太郎さんの終末のフールを読みました。

8年後に小惑星が衝突するため、地球が滅亡すると発表され、団地の住民たちがそれぞれの思いを抱いて残りの時間を過ごすという物語。物語ではパニックを起こす人が多く現れるが、私は、それほど、パニックが起こらないと思う。病気で余命何年と宣告されるようなものだから、はじめは驚くかもしれないが、余命をどのように生きようかと考えれんじゃないかなあ。私は、みんなで一緒に逝けるなら、後に残る人のことを考えなくていいから安心する。

短編集のようで、最後の方で色々な人が結びついてくるのが、この話の面白いところかな。

それぞれの話を「○○(漢字2文字)の○ー○(カタカナ3文字)」と表しているが、これって、漫才師のネタでそんなの無いかったけ?


強運の持ち主

2010-03-17 21:46:27 | 

瀬尾まいこさんの強運の持ち主を読みました。

ルイーズ吉田という占い師が、強運の持ち主と占った通彦という彼氏を得る。私は、ルイーズっていうのは、ルーズからきているのかと思った。だって、適当な占いをしてる割りに、なぜかよく当たるのだ。私も占いって、人の様子をみて判断しているのじゃないかと思っているが、まさに、このルイーズは、そういう占い師。それでも、彼女の占いが当たるということは、人を見る目があるってことだから、それも才能だと思う。心理学を身に付けているのと同じだね。

この通彦っていう彼氏は、私の旦那とよく似ている。変てこな料理をするところや宣伝の文句に弱いところとか、旦那を書いているんじゃないかと思った。通彦のどこが強運なのかは分からないが、一緒にいて飽きないところがいいのかもと思う。

その他の登場人物もユニークで面白かった。


水底の森

2010-03-17 20:40:46 | 

柴田よしきさんの水底の森を読みました。

夫婦で住んでいるアパートの一室から、顔を潰された死体が発見されることから物語がはじまる。犯行現場には、フランソワーズ・アルディの「もう森へなんか行かない」というシャンソンが流れていたという。私はそのシャンソンがどんな曲か聴きたくなった。話の内容は、嫌われ松子の一生に似てるかな。これも、映画化しないかなあ。そうしたら、どんな曲は分かるのに。事件を追っている刑事の遠野は、アブノーマルの行動をとる。そんな刑事がいるかなあと疑問であるが、そんな人間だから、犯人に行き当たるのかもしれないので、良しとしよう。


りかさん

2010-03-17 20:32:18 | 

梨木香歩さんのりかさんを読みました。

主人公のようこが、リカちゃん人形がほしいとおばあちゃんに頼んだのに、おばあちゃんからは市松人形が贈られ、その人形がりかさんである。りかさんは、ようこと会話ができるし、他の人形とも、会話ができるから、ようこも他の人形の考えがわかる。私も子供の頃は、人形で遊んだよなあ。だけど、人形に感情があったら、こわいよね。忘れ去られて、ほこりを被っていたら恨まれそう。りかさんに、戦時中に敵国の人形のため、焼かれてしまう人形が出てくるけど、そんなことしたら、一生恨まれるよ。私は霊感はないけど、人形って魂が宿りそうな気がする。人形に限らず、ものを大切にしようっと。

りかさんの他に、「ミケルの庭」という作品が入っていたけど、こちらも、面白かった。マーガレットという女性から預かった赤ん坊のミケルが瀕死の状態になる。それは自分のせいだと思う紀久(きく)の感情の表現が、真に迫ってきた。


流星ワゴン

2010-03-16 21:02:19 | 

重松清さんの流星ワゴンを読みました。

自分の家族が崩壊している父親が、交通事故死した親子のワゴンに乗って時空を超えるというなんとも、非現実的な話なのに、家族の崩壊という超現実的な課題を取り上げているところが面白い。私には、お気楽ば旦那はいるけど、子供がいないので、家族の崩壊ってよく分からない。最近の餓鬼、いや失礼しました子供は、結構、生意気なのが多いから、難しいんだろうなあ。昔は、各家庭で子供の躾がされていたからよかったけど、今は、モンスターペアレントに育てられた子供が世の中に溢れて、大変なんだと思う。なんで、人はもっと優しくなれないんでしょうかね。情報が多すぎのかな。能力を超えた情報を処理しきれなくて、みんな、もがいている気がする。

主人公が、過去に戻って、やり直しをしようとするが、それは叶わない。叶わないけど、過去の過ちを後悔する気持ちは、将来に役立つ。確かにそうだなと思う。


パラレルワールド・ラブストーリー

2010-03-16 20:58:31 | 

東野圭吾のパラレルワールド・ラブストーリーを読みました。

東野さんの作品は、人を引き付ける力が強いので、この本を読んでいる間は、続きが気になります。体に障害のある親友の恋人を好きになる世界と、その女性が自分の恋人であるという2つの世界が交錯するなんて、どうしてそんな発想ができるのか、東野さんには恐れ入る。隣の芝生は青く見えるというが、他人が持っているものがよくみえて、羨ましいということはあるかも。なんで、あんなやつが持っていて、自分が持ってないんだと嘆くこともあるかもしれない。私は、子供の頃、お兄さんがいたらよかったなと思っていた。私は3人姉妹の長女なので、年上でしかも、異性のキョウダイがいる人が羨ましかった。無いものネダリだね。

話の最後に友情があって、ぐっときた。