◆カワイ～イ！の黄色い声も消え去って・・・◆

◆約一か月間、旧西村写真館では玄関前の道路でも、また館内でも若い女性たちの「カワイ～イ！」の声が聞こえない日はなかった。別に玄関前にも館内のどこにも可愛い子猫が居たわけではない。彼女たちは建物の外観や内部の目に入るものの多くに感嘆していたのである。
◆でも、１９日にビエンナーレが閉幕してからは館内外での「カワイ～イ！」の声はすっかり聞こえなくなり、展示会場の２階のスタジオにもあれほど多かった来館者の姿も展示品の衣類も全く見えず、ひっそりと静まりかえっている。
◆「兵(つわもの)どもが夢のあと」ではないが、スタジオ内の戦前からの背景画やレトロな椅子たちも何か淋しそうに見える。あのような賑わいが再び戻ることはあるのだろうか。

◆嬉しい「大津波」であった・・・山形ビエンナーレ◆

◆自然災害としての大津波は恐ろしい以外の何物でないが、ビエンナーレ最終日である昨日の旧西村写真館を訪れた来館者の波状攻撃的な「大津波」には対応に翻弄されたが、ともかく嬉しい悲鳴であった。

◆写真は数日前の玄関に並んだクツだが、昨日はそれを遙かに上回るクツの数であった。ともかくこの一か月間無事で終わったことはなによりであった。

◆二階の展示場に入りきれない来館者には当写真館所蔵の戦前の写真や昭和２２年に来県した昭和天皇を当写真館が撮影した写真などを説明つきでお見せしたが、それも喜ばれた。