行事報告

曹洞宗中国管区教化センター

平成26年度 禅をきく会  (中国管区教化センター主催  11月26日 於:岡山県)

2014年12月05日 | 平成26年度

  

11月26日(水)岡山県高梁市高梁総合文化会館に於いて、中国管区教化センター主催の禅をきく会が開催された。イス坐禅では、作法を説明した後に統監による禅話。その後10分ほどの短い時間ではありましたが、数百人の参加者がいるとは思えないほどの静寂の中、坐禅を実践して心を落ち着かせていただいた。

    

講演では、中部大学特任教授・工学博士の武田邦彦先生をお招きし、「自然と環境」と題して、曹洞宗が布教教化の柱とする環境についてご講演いただきました。
昨今、二酸化炭素は負の面ばかり報道されるが、実は生物にとっては大切な食べ物である。地球上にもう少しで二酸化炭素が無くなるという頃に人間が誕生して、その危機を脱することが出来た。人工物という言葉があるが、それを作る源の石油は元々過去の生物の死骸である。自然の中で生きる人間が、石油という自然の恩恵を受けて作り出すだけであり、人工などという大それた物は存在しない。こういった持論を解りやすい例を示してご講演下さった。
また、最近の健康志向の流行に対しては、食べ物や薬で人間は長生きが出来るのではなく、集団の中で役に立つこと、多くの人に貢献することが長生きの秘訣であるというお話をいただいた。テレビで拝見する通りの口調で、参加者は笑いながらも先生のお話に理解を示された様子であった。

  

最後に、トークコンサート「今日のこころ 私のこころ」では、毎週中国地方各地で放送しているラジオ法話より岡山県宗務所管内宗侶のお話を8話選び、エレクトーンの演奏の合間に、ナレーターが法話を聞かせると言う内容で進められた。また各法話をイメージした情緒ある絵をその都度スクリーンに映し出し、ナレーターの心のこもったお話と童謡などを織り交ぜた、心癒される演奏が一体となって観衆に感動を届けられた。
参加者:600名  


平成26年度 禅をきく会  (曹洞宗主催  10月8日 於:鳥取県)

2014年12月04日 | 平成26年度

10月8日(水)鳥取県立倉吉未来中心に於いて、曹洞宗主催の禅をきく会が開催された。
イス坐禅では、宗侶6名が左右に分かれて面壁して坐す。そして、寺族2名が背中と背もたれとの離れ具合が分かるように向かい合って、宗侶2人は正面に向いてイスに坐していただいた。スクリーンには画像を映しだしながら、坐禅の作法や姿勢について説明し、その後参加者は約15分間、暫し心を落ち着かせイス坐禅を実践した。 

  

講演では、作家・高野山真言宗僧侶の家田荘子氏をお招きし、「この世に生まれ、生きて、生かされて・・・」と題して、自身が行じておられる、四国八十八か所のお遍路を話の柱として、その時々にある苦しみ・悲しみを、取材やボランティアを通しての体験を交えてご講演いただいた。
作家として名が出た頃、云われ無きバッシングを受けた事に耐えきれず、精神的病気になるまで落ち込んだが、一つ一つこつこつと努力をしていれば、いつかきっと花が咲くことに気づいた。ボランティアでエイズ患者のお世話をしていた頃に子どもが生まれ、明日をも知れぬ患者さんが心から祝福してくれた時、慈悲の心について気付かされた。慈とは人と一緒に喜びを分かち合うこと、悲とは人の痛みが分かること、そういう生き方をしていきたい。
このような経験をきっかけに「駆け込み寺」を作りたく、得度を受けて僧侶となられた事などを話された。
また、エイズ患者に対する偏見は無知から来る差別であり、これからも広く伝えていきたいなど、宗門の布教の柱である人権問題にも触れていただいた講演であった。

  

最後に、トークコンサート「今日のこころ 私のこころ」では、エレクトーン奏者の広原かおり氏による童謡を織り交ぜた心癒される演奏の中、ナレーターの中司弘子氏が毎週中国地方各地で放送しているラジオ法話より、地元鳥取県宗務所管内宗侶のお話を朗読された。加えて、各法話をイメージした情緒ある絵がスクリーンに映し出されることにより、それぞれが一体となって観衆に感動を与えられた。
参加者:600名



平成26年度布教協議会・講習会 (9月11日~12日 於:広島県)

2014年12月04日 | 平成26年度

  

9月11日(木)・12日(金)の両日、広島市アークホテル広島駅南に於いて中国管区教化センター布教協議会・講習会が開催された。
宗教間対話研究所所長、群馬県長楽寺住職の峯岸正典老師を講師としてお招きし、「求道としての布教そして宗教間対話Ⅰ・Ⅱ」と題して2講座お務めいただいた。
講義Ⅰでは真の宗教者の条件は①明るさ②積極的な優しさ③他人に寛容で自己の信心に厳しいこと④無限の厳しさと優しさであると説明された。そして、宗教団体が自画自賛という保守的集団にならない為に、道元禅師の「教えの殊劣で争ってはならない、行の深さをみよ」の意をくみ取った宗教間対話の必要性を説かれた。
講義Ⅱでは法話の心構えについてお話をいただき、特に人権の勉強をきちんとすることと、最終的には人柄が法話に出る為、日常の生活が大切であると示された。

   

人権学習では、広島県宗務所副所長兼人権擁護推進主事の三好光天老師を講師としてお招きし、同和対策から人権の擁護についてお話をいただいた。
そして、多様化する人権の課題とその相談件数を説明いただきました。
続いて、本年度は鳥取県宗務所、島根県第1宗務所、島根県第2宗務所の代表者により布教実演が行われ、教化センター統監・山陽側宗務所長3名と講師1名の合計5名に講評委員をお務めいただいた。
最後に、教化センター布教師 広島県少林寺住職 峯岡俊徳老師に、10分間の模範布教実演をして頂いた。
参加者:87名