鴨川の東側を南北に走る川端通では、鴨川河川敷に沿って桜並木が続きますが、今出川通と丸太町通の間にある並木の中に、数本だけ杏(アンズ)が植えられていて、桜に先駆けて咲き始めていました。
鴨川河川敷側の歩道を歩いている方が「梅の花かな、え、違う、桜がもう咲いているの?」とつぶやいたり、一緒にいる方と話し合ったりして、歩みを止めて花を眺めている姿を見かけますが、残念ながら梅でも桜でもなく杏です。
花のつき方は梅に、花のかたちは桜の花にも似ていますが、ちょっと違います。梅と桜、杏に桃も加えて、花のつき方や咲き方の違いなどのポイントでのそれぞれの見分け方をフローチャートのようにして作成してみると…
【ポイント1】花のつき方
・花と枝が離れている。花柄がある。
→ 桜(サクラ)…花のつき方(咲き方)はこんな感じ
・花と枝がくっついている。
→【ポイント2】へ
【ポイント2】花の咲き始めと葉の展開
・花が咲き始めると同時に葉も展開し始めている。
→ 桃(モモ)…花のつき方(咲き方)はこんな感じ
・花だけが咲いていて、葉は展開していない。
→【ポイント3】へ
【ポイント3】一つの節の花の数
・一つの節に花が一つだけ。
→ 梅(ウメ)…花のつき方(咲き方)はこんな感じ
・一つの節に花が複数ある。
→ 杏(アンズ)
ということになりますでしょうか。少し補足しますと【ポイント3】だけで梅・杏・桃を見分ける場合、桃は一つの節に花を2個つけます。あと、花弁のかたちは、梅と杏は花弁の先が丸いですが、桜は花弁の先に切れ込みが入り、桃は花弁の先が尖っていると言えますでしょうか。また、杏は花が咲くと萼が反り返るという特徴もあります。
(杏は花が咲くと萼が反り返ります)
ちょっと知っていると、花を楽しむ幅が広がるのではないでしょうか。