2週間ほど前に「抜け殻からセミを見分けられますか」の投稿で紹介しましたとおり、1週間前の先週土曜日の午前中に、中京区にある同心児童館の「いきものクラブ」で学習会を実施しました。
前日から京都府に新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が発出されたところですが、宣言下でも継続される「学童クラブ」事業の一環であることから中止とならなかったようです。
小学校1年生とその保護者8人に小学校3年生の4人を加えて12人の参加となり、しっかりと換気をしながら三密に留意しての実施となりました。
終了後は皆さんの感想が少し気になるところでしたが、数日後に児童館から御礼のメールを頂戴した折には、参加した児童は早速その日にセミと抜け殻探しに京都御苑に向かったそうで、親子参加でいらした保護者からも好評の感想をいただいたとのことで、ほっとしました。
最初にクイズ形式のセミの一生のお話をして、次に実際に持ち寄った抜け殻を使ってセミの種類の見分け方を覚えてもらい、およそ1時間ほどで解散となりましたが、帰りがけに小学校1年生のお父様から「これって何ですか」と質問を受けました。
その「これ」というのは、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、抜け殻の割れ目から見えている白い糸みたいなものです。
先に答えを書くと、セミは幼虫も成虫も腹部にある気門で呼吸を行っているのですが、この白い糸は幼虫の気門につながった「気管」の抜け殻なのです。
抜け殻のひとつにモデルとなってもらい、胸部と腹部を少し切り取りましたのが、こちら。
赤い矢印の部分が1枚目の写真で見えていた部分で、内側では腹部の気門があるところ(赤い丸印)まで繋がっています。気門から続く気管の内側もからだの「外側」になるので脱いだというわけです。
そのように説明すると「なるほど!」と納得していただけました。
自画自賛になりますが、当倶楽部主催の例会とは違う、とても反応のよい和気藹々とした会になりました。私もたいへん貴重な経験をすることができ、この場をお借りしまして参加者と関係者の皆様にあらためて御礼申し上げます。
次回は、10月30日(土)に京都御苑で秋をみつける自然観察会の実施を予定しており、私も案内役を務めることになりました。可能な限り『自然観察』といった「見る」だけでなく「五感」で感じてもらえる『自然“感”察』になればよいなと考えています。
今回は児童館からのご依頼でお受けしたものですが、ご要望が多ければ自然観察会の開催も検討してみたいと思います。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
私も京都で自然(草花やいきもの)が大好きで機会があれば参加したいと思います。
これからもブログ楽しみにしております。