くうまことば

くうまのことば (裏)

クリスマスプレゼント。

2021-09-03 21:55:37 | 

高校生の頃、

 

地元の結婚式場でアルバイトをしていた。

 

5歳ほど年上の女性社員Yさんに

 

恋心を抱いた。

 

高校3年のクリスマス。

 

その日、企業のクリスマスパーティーが

 

組み込まれていた。

 

僕の担当はドリンクバーで

 

ウイスキーの水割りを作り渡す係。

 

ホールやパントリーと違い、

 

さほど忙しくもなく退屈していた。

 

暇で余分に水割りを作りすぎ、

 

パーティー終了後、大量に余った。

 

バケツに水割りを捨てていると、

 

Yさんが近づいてきた。

 

「クリスマスだし乾杯しようか」

 

Yさんは水割りのグラスを2個持ち出し、

 

ステージ下の収納空間に僕を連れ出した。

 

未成年で飲酒している罪悪感と、

 

Yさんと二人だけの世界を共有している

 

優越感が入り混じった。

 

その日の帰り、Yさんは車で僕を送ってくれた。

 

途中、公園横に車を止めて、

 

リアシートで缶ビールを飲んだ。

 

僕はすぐに酔っ払った。

 

Yさんは自分の太ももに僕の頭を手繰り寄せた。

 

酔って熱いのか、緊張感で熱いのか。

 

黙って膝枕で休んだ。

 

窓の外を見ると粉雪が舞っていた。

 

そしてYさんから漂う

 

大人の女性の匂いにも酔いしれた。

 

最高のクリスマスプレゼント。