高校生の頃、
地元の結婚式場でアルバイトをしていた。
5歳ほど年上の女性社員Yさんに
恋心を抱いた。
高校3年のクリスマス。
その日、企業のクリスマスパーティーが
組み込まれていた。
僕の担当はドリンクバーで
ウイスキーの水割りを作り渡す係。
ホールやパントリーと違い、
さほど忙しくもなく退屈していた。
暇で余分に水割りを作りすぎ、
パーティー終了後、大量に余った。
バケツに水割りを捨てていると、
Yさんが近づいてきた。
「クリスマスだし乾杯しようか」
Yさんは水割りのグラスを2個持ち出し、
ステージ下の収納空間に僕を連れ出した。
未成年で飲酒している罪悪感と、
Yさんと二人だけの世界を共有している
優越感が入り混じった。
その日の帰り、Yさんは車で僕を送ってくれた。
途中、公園横に車を止めて、
リアシートで缶ビールを飲んだ。
僕はすぐに酔っ払った。
Yさんは自分の太ももに僕の頭を手繰り寄せた。
酔って熱いのか、緊張感で熱いのか。
黙って膝枕で休んだ。
窓の外を見ると粉雪が舞っていた。
そしてYさんから漂う
大人の女性の匂いにも酔いしれた。
最高のクリスマスプレゼント。