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なぎさの『……』

コードギアスの感想とかその他メディア作品の感想とか。
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『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー』第5巻(完結)感想。

2009-04-25 | コードギアス感想
ナイトメア・オブ・ナナリーも、いよいよ最終巻になりました。

ストーリーの一番最初から、オリジナル色が強く出ていたこの作品。

完全なパラレルストーリーで、毎巻、ハラハラドキドキしながら、読ませていただきました♪

そして、一番の期待は、ナナリーが主人公であるからこそ、TVシリーズとは違った展開・・・結末も可能ではないか、ということ。

さて、ラストは、どうなったのでしょうか・・・?


冒頭は、枢木卿・ロロ・ヴィ・ブリタニアVSイレギュラーズのお話。

いったんは、教団に従ったと思われたイレギュラーズ・・・アリスの仲間だったサンチア、ルクレティア、ダルクのギアス・ユーザーの女の子たち。。。
しかし、彼女たちの本当の目的は、ナナリーを連れ去り、追われる身になってしまったアリスを保護することでした。
戦争で、身寄りを亡くしてしまった彼女たちにとっては、仲間だったアリスとは姉妹のようなもの。。。
教団には、心まで売り飛ばしてはいない、という彼女たちには、一種のカッコ良さを感じましたv

でも、ロロは、最初からナナリーだけを目的にし、サンチアたちの攻撃も、のちに加わったアリスの猛攻も、自身のギアス『ジ・アイス』で、打ち負かそうとします。。。
そして、ナナリーが彼の手に落ちたと思われたとき。。。

アリスの魔女の力で増幅された『ザ・スピード』が、ロロの『ジ・アイス』を打ち破りました。

ロロは、『魔王』たる自分が、魔女のコピーであるネモと『契約』したアリスになど、負けるはずがない、と信じられない様子。。。

しかし、ロロ自身も、シャルル皇帝に造られた『魔王のコピー』に過ぎなかったのでした・・・。

・・・つまり、ロロの顔がルルーシュそっくりだったのは、双子とかではなく、実験の成功例として挙がったロロの外見が、ルルーシュに似ていた・・・というカンジなのでしょうか?

皇帝は、そんなロロに『ロロ・ヴィ・ブリタニア』の名と記憶を与えて、自身の忠実な剣を造りたかったようです。。。

どちらにしても、あまり気持ちのいい話ではありませんね。。。


まるで、全てを知っているかのように、ロロの傍らにいたアーニャ。

彼女は、ロロが魔女の細胞の反作用で滅びたあと、アリスに神根島の情報が入ったペンダントを渡し、その島にギアス、エデンバイタルの謎、ナナリーを救う方法がある、と言い残して立ち去ります。。。

そして、ロケットの中には、何故か、幼いころのルルーシュとナナリー、マリアンヌの姿が。。。

・・・というコトは、アーニャの意識は、マリアンヌである可能性も・・・?

謎が謎を呼びます・・・!


ロロとアリスたちの決着がつくころ、ブリタニアの本国・各エリアでは、別の事件が進行していました。

それは、シャルル皇帝のエデンバイタル教団による改革により、ブリタニアのエリアのほとんどで、反乱組織の活動が活発化し、約半数ほどのエリアで旧貴族軍のクーデターが発生してしまい、新総督では、この事態は収拾できないとのこと。。。

そこで、キョウトは、ユフィをブリタニアの新たな『王』に推薦し、この混乱を収めるように要請したのです・・・!

初めは、父・シャルルに背く行為に、迷いが見られたユフィも、神楽耶の説得により意思を固め、ユフィを皇帝とした『新生・ブリタニア』と『黒の騎士団』が手を組み、絶対皇帝・シャルルを討つことになります。

夢の、ユフィ・ゼロによる『世界』の改革が、今、ここに・・・!


高まる期待感の中、気になるのは、神根島へ行ったというシャルル皇帝の動向。。。

な、何と、こちらのシャルル皇帝も、『優しい世界』の実現のため、世界中の人々の意識を一つにまとめる・・・などという計画を立てていたのでした・・・!

ナナリーを神根島へ呼んだアーニャは、予想通り、マリアンヌの魂の一部が入り込んでいました。

久しぶりの再会に、微笑を浮かべるマリアンヌとは裏腹に、生きていたのなら、どうして、今までそのことを知らせてくれなかったのか、と信じられない様子のナナリー。

そして、シャルル皇帝の口から『真実』が語られます。。。

こちらのシャルル皇帝は、第一皇位継承者だった自分の父と母が、保守派の凶弾に殺され、自らの命も尽きようとしていたときに、『ギアス』を手に入れたのだと言いました。。。

シャルル皇帝の父は、民のための政治を目指す『理想』に燃える皇子、貴族制にしがみついた『保守派』の貴族たちには、目障りな存在だったようです。。。

父の『理想』を実現するためには、『力』が必要だと、覇道を歩み始めたシャルル皇帝。。。

そんなシャルル皇帝に、ナナリーは、お父様のやってきたことは、今までの皇族と変わりありません、と反意を唱えます。

すると、ナナリーと同じようなことを、かつてのマリアンヌも言った、とシャルル皇帝は言いました。

・・・こちらのマリアンヌさんは、どうやら、元は、ルルーシュが信じ、私たち視聴者がそう思ってきた通りの、『理想』を持った方だったようです・・・(ちょっとホッとしました)。

そして、シャルル皇帝は、初めは、自分に反意を唱えるマリアンヌさんを監視し、機を見て暗殺する目的で、彼女をラウンズの末席に入れたそうです。。。

しかし、マリアンヌを側に置くうちに、『理想』に燃えていた両親の姿を彼女に重ね、マリアンヌに惹かれていったシャルル皇帝と、『理想』を取り戻していきつつあったシャルル皇帝に惹かれたマリアンヌは、『恋』に落ち、結婚したのでした。

始まりはどうあれ、二人は、ちゃんとお互いを好き合って結ばれ、ルルーシュとナナリーが出来たようですvvv

・・・何か、こういう設定の方が、良かったのかもなぁ・・・なんて☆

では、何故、そんな彼らが、世界中の人々を一つの集合意識体にし、争いそのものを無くしてしまおう、なんて恐ろしいことを企てることになったのでしょうか?

それは、マリアンヌの元に、一人の暗殺者が送られたことが原因でした。。。

それが、今のマリアンヌの魂を宿しているアーニャ。

こちらのアーニャは、教団に洗脳されて送り込まれた『暗殺者』だったのです・・・!

こんな小さな子供まで、『暗殺者』にしてしまう、己の利権に拘る人たち。。。

『理想』を打ち砕かれ、人の心に『絶望』したマリアンヌは、死の間際に、C.C.と『契約』を交わし、『魂』を加工するギアス、『ザ・ソウル』の力を手にしたのでした。。。

そして、彼女は、エデンバイタルにも自身の魂の一部を置き、エデンバイタルと現世を繋ぐ『ヘブンズドア』を開く準備をしていたのです・・・!

『理想』に生きるはずだった彼らは、再び、血塗られた『覇道』を進むことになったのでした・・・何とも、哀しきは、自分勝手な人たちの心。。。

しかし、『ヘブンズドア』を開くには、ルルーシュとナナリーが持っている森羅万象を『無』に還すギアス、『ザ・ゼロ』の力が必要なのだとか。。。

ナナリーの『ザ・ゼロ』で、エデンと現世の隔たりを『無』に還し、人々の意識を個から集合意識に戻すことで、皆で楽しかったあの頃に帰れる、と語るマリアンヌ。。。

そう、皆の苦しみも哀しみも、全てが無くなる、と悟るナナリー。。。

一瞬、マリアンヌの甘い言葉の前に、へブンズドアを開こうとしたナナリーでしたが、その時、彼女を呼び止める者が居ました!

それは、ナナリーの騎士・アリス!!

アリスは、かつて、自分が過去の罪悪感から、自分を責め続けていたことをナナリーに話し、個があることで、争いや苦悩があることを語ります。。。

でも、それと同時に、思いやりや愛が生まれることも語りました。

アリスは、明日という日が、ナナリーという希望をもたらしてくれて、私という個は、ナナリーという個を愛している、と語りました。。。

その言葉に込められた『想い』は、ナナリーを踏みとどまらせます。

そして、かつてナナリーと『契約』をしたC.C.のコピー・ネモは、ギアスとはその者の本質によって顕現し、未来を視たお前は、明日を求めたんだ、と語ります。。。

二人(?)の言葉によって、今までの自分が感情を否定し、過去に生き、歩みをやめていたことを認めたナナリー。。。

恐れることをやめ、すべての自分を受け入れたナナリーは、自分の足で立ち、前を向いて歩けるようになったのでした・・・!

(おっと☆ こちらのナナリーは、足が不自由だったのも、精神的なものが大きく作用していたようですよ?)

ナナリーの出した答えは、『明日』を求めること。。。

『過去』の記憶だけで、新しいものを生み出さない『エデンバイタル』に還ることを拒否したナナリーの影響か、開きかけたはずの『ヘブンズ・ドア』は崩壊し、シャルル皇帝とマリアンヌは、ナナリーの選択を受け入れ、ゲートとともに消滅したのでした。。。

・・・ここら辺は、TVシリーズや小説版より、かなりソフトなカンジに描かれてます♪
あのツライ描き方が、お好きでない方は、コチラがおススメ(笑)
ただし、ここで、話の大筋が終わってしまうがゆえに、現世での問題は、まだまだ山積み的なカンジはしますね。。。


その後、彼らがどうなったかというと。。。

神根島の外で、シャルル皇帝が『ラウンズ』として甦らせた騎士たちと戦っていた新生・ブリタニアと黒の騎士団の連合軍は、シャルル皇帝が消えたことによって、勝利を得たのですが、圧倒的な『力』を持った存在・シャルル皇帝を喪った『世界』は、再び『混乱』を迎えようとしていました。。。

そして、ユフィは、その各国の不満がむけられたブリタニアの新皇帝として、矢面に立たされることに。。。

・・・まぁ、スザクと共に、自分の理想のために、がんばってくれるとは思いますが、まだまだタイヘンな日々は続くようですよ?


そして、黒の騎士団のゼロは、神根島で死んだことにされ、残された黒の騎士団の人たちやキョウトの代表・神楽耶ちゃんは、ゼロが掲げた理想を胸に、新皇帝・ユフィとの調印(多分、日本解放のだと思いますv)に向かう様子。。。

ナナリーは、皇族に復帰し、ブリタニアと日本の友好大使として、日本に残るようです♪


ルルーシュは・・・C.C.の後を継いで、『魔王』となり、世界にギアスをばらまき、混沌で活性化させるようです。。。

ルルーシュが、魔王として旅立つ前に、ナナリーに逢いに来るシーンは、感動ものでした!

TVシリーズでは、語られなかった言葉・・・二人の双方に対する思いやりと愛が、ちゃんと描かれております・・・!

ここでは、引用しませんが、ぜひ、皆様の目で確かめてやってください・・・!

きっと、TVシリーズでも、多くは語られなかったけど、こんな風に二人は互いを想い合ってたんじゃないかな、と思いますvvv


そして、感動のラストは、ナナリーにこの世界を選ばせた結果が、ナナリーを辛い状況に追い込んでしまったと悩むアリスを、ナナリーが迎えに行くシーンvvv

・・・二人は、どちらかといえば、騎士と皇女というより・・・『友だち』として、お互いを守り、支え合っていく関係がいいんじゃないかな・・・?

ナナリーは、アリスちゃんが、希望を運んでくれる未来が欲しいと言ったから、未来がある世界を選んだのだと思うし、アリスちゃんは、ナナリーという希望に逢えたから、未来を欲しがるようになったんだと思う。

だから・・・どちらが欠けても、それは、成り立たない。

『二人』だったから、『未来』を選択できる世界が、皆にもたらされたんだと思うよ?

そんなことを考えたラストでした・・・!


・・・わりと、スッキリしたラストだったので、魔王・ルルーシュ復活!とかは、ナシにして欲しいなぁ(笑)


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5 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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新世代のコミカライズ 堂々完結! (無限堂)
2009-06-29 19:12:18
まず始めに、原作アニメの谷口監督の方針として、「同じ物を二つ作ってもつまらない」と言うのがあり、周知の通りコードギアスの場合は、現用兵器・白兵戦メインのAsuka版(私的にはこちらが、本来作りたかったコードギアスではないかと思えます。)、ご存知「ランスロット仮面」が活躍する「反攻のスザク」、月刊少年誌で見せたパロディ作品「幕末異聞録」、そして、「ナイトメア・オブ・ナナリー」(以降NON)の登場となります。NON最大の特徴は、序盤でいきなり原作アニメの主人公が暗殺され、残された妹ナナリーが立ち上がる所から始まり、学校での親友アリスが、実はブリタニア軍の特殊部隊のメンバーであり、知らず知らずに戦っている事、原作より先にギアスユーザーが量産され、ギアスユーザー同士の無双バトル、原作とは逆の展開、そして、「自らの居場所は、与えられる物ではなく自ら勝ち得る物である」(だから最終回のあの結末は正しい言える)事を教えている様な感慨深いラストと往年の桜田吾作マジンガーコミックを連想する大胆な構想・展開は、今後のコミカライズ作品に大きな影響を与える事でしょう。即ち、原作をなぞる事から脱却し、独自の発送で脚色する事、何よりも原作を超えようとする製作姿勢は、これからの作家諸氏が真似て欲しいところです。TVアニメのメディア展開から生まれたこの作品、決して読んで損はありません。
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無限堂さま。 (なぎーの。(管理人))
2009-06-30 15:00:26
解説・コメントありがとうございましたv
アニメとマンガ、小説など、さまざまな世界が重なり合って、ますます面白い展開になりましたねv
こうやって、それぞれの分野で、表現の可能性を追求し、互いにいい刺激を与え合って、コードギアスがいい作品になっていったんだと思います♪
一応、ギアスの関連書籍は、集められるだけ集めているのですが・・・どれもこれも面白い作品ばかりですね♪
サンライズさんの第二の代表作になってくれることを祈りますvv
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星の数だけ、世界も思いもある (無限堂)
2009-11-23 23:24:57
渚の「…」様 改めてNONの最終巻の感想を書くと共に、極力ネタバレにならない様に話そうと思います。まず、序盤のロロ対イレギュラーズで、ロロの配下になりながらもアリスを守ろうとする姿が健気で、逆にロロにやられピンチになった時、アリスのコードギアスが駆け付け、ロロとの一騎打ちになり、激戦の末ロロを倒すも、衝撃的な事実が待ち受け、ロロの形見となったロケット(上手に使ったと感心)が涙を誘います。 そして、世界が混乱に向かう中、囚われたシュナイゼル達は黒の騎士団に救出され、黒の騎士団・日本・新ブリタニア軍が共同戦線を張り、神根島のシャルルとの対決に向かい、改めて血縁がなくても兄妹の絆と結束力を感じます。一方のナナリーとアリスも神根島へ向かい、父シャルルと7年ぶりの再会を果たし、過去の悲劇が語られ、そしてアーニャの秘密も明かされます。シャルル達にそそのかされ、一度は賛同するナナリー、しかし、真の力が目覚めた時、ある事に気付きます。シャルル亡き後に大変な事になりましたが、ナナリーは決して後悔はしていませんでした。「自らの居場所は与えられるものではなく、勝ち得るものある」そして、どんな事があろうとも、星の数だけ可能性と思いが有る事をナナリーは学びました。こうして、ナイトメアオブナナリーは幕を降ろしましたが、原作アニメを超えようとした作者の姿勢が、スピンオフ作品で一番の完成度になった原動力だったかも知れません。
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嗚呼…枢機卿、絶対皇帝 (無限堂)
2009-11-24 09:18:40
渚の「…」様 NON最後のコメントとして、枢機卿ロロと絶対皇帝シャルルについてお話したいと思います。序盤からちょい出しで現れ、後半に正体を明かした枢機卿ロロ。正に王道を行く主人公に立ちはだかる巨敵でしたが、その生い立ち(?)と最後は余りに哀れでした。皇帝の歪んだ心理から偽りの記憶と憎悪を植え付けられ、皇帝の手のひらの上で踊らされたロロ、皇帝への反逆はやりきれなさと自我の確立だった様に思える反面、ロロが本当に欲しかったのは「家族」だったのかも知れません。口では憎悪を吐露しても、偽りとは言え本当は家族を愛し、共に暮らしたかったのかも知れません。次に最後は絶対皇帝になってしまった(敢えてこう書きます)シャルルも、子供時代から大人達の醜い権力闘争を目の当たりにした事と、最初のテロでワイヤードギアスに覚醒した事が不幸の始まりでした。理想を実現させる為には力と覇道が必要と考え、後に王妃となるマリアンヌと出逢ってからは、シャルルも失った理想と人の心を取り戻そうとしました。しかし、権力闘争でマリアンヌが暗殺された時点でシャルルの理性は崩れ、再び覇道に走る様になりました。思えばここがターニングポイントで、最愛のマリアンヌを失った事で世界を全て無に還したいと思う様になり、ロロの正体がアレなのもこれで納得した一方、初期展開のままだったら、ロロ自身の手に余るギアスを持っており、制御する必要があったのと、シャルルとマリアンヌの反目もあったかも知れません。結局後味の悪い結果になりましたが、ナナリーの成長と自立がシャルルの誤算だったかも知れません。
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再スポットにより、見直してみるもいいかも? (なぎーの。(管理人))
2009-11-24 22:22:03
ナイトメア・オブ・ナナリー。
ただのコミカライズ作品にしておくには惜しいくらい、一つの作品として面白いストーリーでしたね。

無限堂さまの再三に渡るコメント投稿により、こうして再びスポットを当てていただき、感謝とともに、感想記事を書いたこちらとしても、身の引き締まる思いです。。。
コメント・感想記事、どちらかを目にされた方が、今一度ナイトメア・オブ・ナナリーを手に取っていただき、この作品の素晴らしさに触れていただけることを願います。

P.S.無限堂さま。
短期間による流れを汲んだコメント投稿と見受けさせていただきました上、過去記事のコメントとともにまとめてレスさせていただきました。
TVシリーズ完結後、他メディア作品が次々と完結していく中、このようにして、まだコードギアスを愛してくださる方がいらっしゃることを知るのは、一ファンとしてとても嬉しいことですね♪
しばらくは、この感想ブログもこのままにしておきますので、またいつでも遊びにいらしてください♪
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