KURC「今日の国分和三盆」

アンプラグドの利を活かし、アコースティックスタイルで何か事を起こそうとする企画集団・KURCの国分和三盆のブログです。

今日の2016ベストアルバム

2017年01月31日 | 今日の国分和三盆
プリンスやボウイ、その他にも非常に大勢のレジェンドなミュージシャンが次々と亡くなったこの2016年、個人的にも親友フシミシンヤの死と自身の離婚のダブルパンチという、まさに厄年直撃の激動の1年でした。

そんな激動の2016年の日々を彩ったサウンドトラックが多分コチラ。例年通り新譜だとかその年に買ったアルバムだったとかの縛りに捉われず、ただ単純にその年によく聴いた10作品を順不同で。今年はこんな感じでした。

・バービーボーイズ「ベスト」
去年の頭はバービーボーイズばかり聴いていた気がする(なぜか今年もなのですが)コレは単に世代だからなのか、それともバービーボーイズが未だに唯一無二で現在の自分の様な大人の鑑賞に耐え得るバンドだからなのかそれは最早自分にとっては永遠の謎である。

・平井一彦「密漁」
2016年も平井一彦は凄かった。既発曲の再録とは言え前作のアルバムからわずか一年足らずで早くも新作をドロップする釧路在住の60代の孤高のフォークシンガー(笑)。そのバイタリティたるや恐ろしい。内容も素晴らしく九笹氏のアレンジが見事に平井ワールドと見事に融合してて現代の音になってる快作。

・Andy Partridge 「Fuzzy Warbles BOX」
「永遠の憧れ、心の師匠」ことXTCのアンディ・パートリッジのデモ音源集。現在は廃盤で入手困難だった物がこの度再発されたので9枚組という大ボリュームのコチラを入手。未発表のレアな楽曲からその後のXTCの有名曲のデモ音源、はたまたビートルズのカバー等をお腹いっぱい堪能できる至高のボックスセット。

・Red Hot Chili Peppers「getaway」
前作同様、いや、前作以上に地味ながらも何回か繰り返し聴いていると次第にドンドンとハマってくる俗に言う「スルメ」なアルバム。「このアルバムにピンクフロイドを感じる」と評した人が何人かいましたが、なんか分かるような気がする。個人的にもなんだかこれくらいの渋さが年齢的にちょうど良かったです。ちょっとビターな大人のレッチリ。

・META FIVE「META」
昨年買った数少ない新譜の中の一枚。揃いも揃った豪華なメンツが織りなす極上のセンスとサウンドとグルーヴ。メンツがメンツなだけに、もちろんYMO好きにはたまらないポイントも多数。個人的には「Don't Move」のPV観てからすっかりLINE6のギター欲しい。

・Hi-STANDARD「ANOTHER STARTING LINE」
この作品は正確にはアルバムではありませんが2016年の日本の音楽シーンに起きた大きなニュースの一つとして、そしてそれにまんまと乗せられて発売当日にレコード店の店頭でコレをそれなりの期待を持って購入した、曲がりなりにもハイスタをリアルタイムで体験していた世代の一人としてコレをチョイス。
ハッキリ言って、内容的にはクソです。ですが、このクソみたいな新作が残念ながら今の日本のパンクシーンにおいては最高級のクオリティとアティテュードを持った作品だというのが現状なのだ、と個人的には思います。

・UNICORN「ゆ13-14」
今回のユニコーンのアルバムは、なんか良かった。歴代の有名曲と並んで今後のライブの定番曲になりそうな佳曲が沢山のこのアルバムと再結成ユニコーンの底力はさすが。毎回楽しそうなレコーディング映像も超面白い。

・The Rolling Stones「Blue & Lonesome」
個人的にはダントツでコレが昨年のベスト1。アルバム一枚まるごとブルースのカバーのみでここまでカッコいい作品を2016年にドロップするストーンズはやはり世界のロックの最先端。やっぱり何かが他のバンドとは圧倒的に違う。あと、このアルバムの発売に合わせてアルバム全曲の原曲集を付録CDに付けた「ブルース&ソウルマガジン」は流石だわ。

・BiSH「Killer BiSH」
アイドル好きだけではなくセッチュー千葉くんからオンヌクあきにゃんまでの幅広い層を虜にしたBiSH。確かにバンド好きが聴いても観ても充分な内容のエモさとサウンド。それに加えて少女のアレコレが加わるのだから、まあそれは化学反応としてはグッと来るしある意味バンドやアイドルよりもリアルかも?とも思わせる様な両者のミッシングリンク的な存在のBiSH、90年代あたりから脈々と続くオルタナ・アイドルの系譜の集大成な感じがして個人的にも非常に評価はするんだけど、もしかしたらコレがバンド界とアイドル界の一つの時代の終わりの始まりな様な気がして、個人的にはなんか複雑な気持ちになります。

・ラモーンズ「ラモーンズの激情40th」
ヒロレコーズからの誕生日プレゼントにもらったラモーンズの1stの40周年記念BOX(モノラルミックスの重量版アナログレコードと同内容のCDやライブ盤等を含む3CD+1LPのセット)。ショボい音質と奇抜なステレオ感でラモーンズを初めて聴くビギナーの方にはイマイチおすすめ出来なかったこのアルバムであったのだが(慣れると、逆にコレが味があってグッと来るんだけどね)今回のモノラルミックスでは初期の荒々しいラモーンズのプリミティブな魅力がダイレクトに伝わって凄く分かりやすい感じに。コレでもう完璧なラモーンズ入門アルバムとして40年の時を経て名盤が新たな命を吹き込まれて復活!って感じです。コレクターズの1stの再ミックス盤といい2016年以降のこの流れは個人的には大歓迎!リマスターブームの次はドンドンこういう事をやって頂いて旧譜しか聴かなくなってる我々を今後も喜ばせてもらいたいです。


今日の一枚
V.A./国分和三盆マイベスト2016(希望者いましたらCDあげます)