日々徒然

どこにでもいる(と思う)毒男のごく普通(と思う)の日常

15年

2010年01月17日 | 気ままな日常
自分にできることは、この日を忘れないことくらいしかないけれど。
阪神淡路大震災から15年。亡くなられた方へ黙祷捧げます。



「南町から」平松愛理

春には海に近い校舎で 記念のスナップにVサイン
離宮公園の桜たち くもった日が鮮やかで
グレイのキャンパスに夢は咲くものと教えてくれたはずなのに

ありふれた毎日があたりまえじゃなくなるこんな日がくるなんて
何気ない一言がさりげない微笑みがこんなに暖かくて
まだ見ぬ薄紅の花びら
もっともっと
あの日へと置き去りの人の夢咲き誇れ


夏には波打ち際走った 遠くで母の呼ぶ声がした
須磨海岸で陸サーファー気取る頃気がついた
寄せる波が傷 ひく波が時間 そして去ってく人生のように

あといくつ波くればどれだけの時経てば 痛みおさまっていく
どんな偉い学者でも有名な政治家も 心までは量れない
小さな無数の引き潮が
そっとそっと
いつまでも乾かない深い傷さらってゆけ


秋には山へ落ちる夕日が 焦がしたはじめての恋心
お揃いのシャツで三ノ宮 けれど顔さえ見れず
真っ赤な六甲を背に港へ続く道歩いた 黙ったまま

どこにいてどう生きても何をどう失くしても 思い出は変わらない
きんもくせい咲く季節めぐる度甦る 蒼かった日々のこと
神さまでさえ消せはしない
ずっとずっと
かけがえのない記憶 自分だけのHistory


冬には聖歌隊に混じって 異人館通りアヴェマリア
山手教会のクリスマス 空届きそうなもみの木
積もりはじめる雪はすべての罪を許してしまう 最上の愛

捨てるはずのなかった果たすはずの思いが天国で雪になる
希望へと向かった時もう一度愛になってすべての人に降るの
新しい生命のうたになる
きっときっと
強い町になっていく故郷へ届くように
人生の道しるべ はじまった南町へ…


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