夢魔の台所

エデンズリッターグレンツェはいいぞ

エデンズリッターグレンツェの、ゲーム設計としての抗い難い魅力

2022-01-20 16:46:28 | ゲーム

ハッピーファーストアニバーサリー!

 サ開当初はハフバですらも危ぶまれていたとは思えない程の大躍進を遂げたエデンズリッターグレンツェ。無事に一周年を迎えることができて本当にめでたい、と感じ入る今日この頃である。

 しかし運営は相変わらずすごい。一回限りの☆5確定10連に、毎日1回無料10連に、記念ミッション達成報酬で2000石(10連ガチャ2/3回分)に、課金アイテムで限定含めた☆5セレクトチケットに……まさに大盤振る舞いである。まだ始めてない皆さん、始めるなら今がチャンスですよ。


↑☆5確定10連の告知画像。林檎200もおまけで付いてくる。

 ともあれ、運営のガチャ回せ攻勢の激しさに「いつも以上に(相変わらず)運営はガチャを回させることに余念がないな……」と思ったところで、一つ、ピンときたものがあった。

「これは興味深いことに気付いてしまったのかもしれない」

 その確信のもと、久々にこちらで筆を執ることにした次第である。
 決してこのブログの存在を忘れていたわけではない。決して。

 

 

 エデンズリッターグレンツェ運営は、とかく賢者(プレイヤーのことを指す)にガチャを回させたがる。より正確には、とにかく(エデンズマテリアルと作中では呼称)配りに余念がない。

 救援戦(通常レイド)に参加すれば回数報酬で石が配られ、競撃クエストに参加すればダメージ到達報酬に加えてランキング報酬でも石が貰える。アリーナ(PvPシステム)においてもデイリーランキングと最高順位更新の報酬で石が手に入るし、イベントレイドなどは撃破報酬ですら一定確率で石が出る。


↑救援戦の参加回数報酬。5種のレイドそれぞれで獲得可能だ。

 特殊戦役類だけではない。ストーリーを進めれば石が手に入り、メンバーを育成すれば石が手に入り、FANZAランキングで表彰台に立てば石が手に入る。現金効率最大10倍のランクアッププラン系列といい、効率5.6倍の30日パス系列といい、とかくあらゆる行為が石を手に入れることに通じている。

 そう。文字通り、ほぼ「あらゆる行為が」なのだ。

 メンバーの「信頼度」を上げる。回想や(キャラ)ストーリーが解放され、同時に石が貰える。
 メンバーの「レベル」を上げる。石が貰える。
 メンバーの「能力開放」を行う。ゲルドに混ざって石が貰える。
 メンバーの「限界突破」を行う。ゲルドないしは石が貰える。

 救援戦に参加する。毎月一定回数参加すれば石が貰える。
 救援戦に参加する。交換アイテム「救援メダル」が手に入る。
 「救援メダル」を召喚チケットと交換する。ガチャが回せる。
 「救援メダル」を林檎(限凸素材「禁忌の果実」の俗称)と交換する。メンバーを限界突破させる。石が貰える。
 「救援メダル」を信頼度アイテムと交換し、メンバーの信頼度を上げる。石が貰える。
 「救援メダル」をゲルド(汎用通貨)と交換する。育成にはゲルドが必要不可欠だ。

 パーティーを強くしていけば、アリーナや競撃で高順位に行ける。
 アリーナや競撃で高順位に行くことができれば、より多くの石が貰える。


↑各種メンバー強化を行うと依頼が達成できる。☆5メンバーの4凸・Lv100達成報酬は合計でなんと500石だ。

 このように、あらゆる行為がわりあい直接的に「石の入手」や「ガチャを回す」ことへ繋がっていることが、本作の特徴の一つなのではないだろうか。

 

 

 

 さて、ここで一つ問題――――「ソシャゲにおけるプレイヤーの目標は何であるか」。

 好きなキャラクターを最大限まで育成する、ストーリーを読む、ランキングでしのぎを削る……人によって答えは様々だろうが、運営の必要とするものを考えれば自ずと答えは一つに定まるだろう、と私は考えている。

 最も大規模なマネーコンテンツの利用――即ち、「ガチャを回してメンバーを獲得すること」である。

 ソシャゲは課金者がいなければ立ち行かない。故にガチャをプレイヤーに回させ、あわよくば課金をしてもらうために魅力的なメンバーを実装する。

 プレイヤーはメンバーの固有ストーリーを見るために、新たな強力メンバーで部隊をより強力にするために、或いはコレクションのために、メンバーを狙ってガチャを回し、時に確保し、時に爆死し、そして時には執念で以て追い課金して手に入れる。

 ガチャ型のソシャゲというものは、概ねそのような構造になっているのだ。

 

 

 

 それでは、「エデンズリッターグレンツェ」の話に戻ろう。

 先述の通り、本作ではあらゆる行為が石――ガチャリソースの確保に繋がり得る。あらゆる行為が、次回のガチャへの事前準備として機能し得る。そして別の視点から見れば、爆死したプレイヤーであっても、石の確保に奔走すれば再挑戦出来得る、という事でもある。

 本作の素晴らしい点は、まさしくここだ。

 ゲームにかけた労力が、次回のガチャリソースとして還元される。
 ガチャ爆死しても、必死でかき集めれば挽回の目が十分にある。

 それは、とても夢のある話で、希望のある話で――
  ――そして、どうしようもなく抗い難い、魅力的な話だ。

 課金要素も同様の傾向にある。30日間、毎日石が貰えるようになる「30日パス」シリーズ。一定のプレイヤーレベルへと到達するごとに石が貰える「ランクアッププラン」シリーズ。そして最近実装された、クエスト形式でアイテムを入手する「バトルパス」。そのいずれもが、「継続すればするほどありがたみの増す」仕様になっている。特に30日パス二種は、その両方を買った場合、毎日凡そ600石が手に入る。つまりログインのみであっても、5日の間継続すれば10連ガチャが一回引ける計算なのだ。


↑30日ゴールドパスの通知画像。ゴールドパスのみの場合でも、7日で10連分が手に入る。

 

 仮に貴方が爆死したとしよう。

 労力をかければ、ガチャリソースは増える。
 ログインを欠かさなければ、ガチャリソースは増える。
 イベントを走り、育成を進め、各種戦役を進めて行けば、ガチャリソースは増える。
 天井は10連20回分――決して低いわけではないが、リソースに照らし合わせれば決して不可能な数字ではない。
 しかも、間に合わないとなったなら、並のソシャゲの倍以上の高効率で、ガチャリソースの購入すらできる。

 そのような状態で、果たして貴方は、萎え引退をできるだろうか?
 「爆死した! もう引退する!」なんて、投げ捨てる選択ができるだろうか?

 

 つまり、そういうことだ。

 「エデンズリッターグレンツェ」の凄まじいのは、シナリオの熱量に限らない。

 本作の更に凄まじいのは、課金効率と配布リソース量による、「プレイヤーを捕え続ける仕組み」である。

 そして真に恐ろしいことには、上記の仕組みが全く何の含みもなく、「プレイヤーの満足度上昇」を目的として行われていると目されることである。こんなの知っちゃったら他のソシャゲじゃ満足できない……

 私はこれからも、本作にずっとついていくことになるだろう。

 

 

 


 それはそれとして運営さんはほんとサイレント機能改善止めましょ?????その辺しっかり告知されるだけで何人の命が救われると思ってるんですか?????