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SSDはHDDよりも高くて速いはウソ? SSDをめぐる5つの誤解

2015-06-12 17:31:12 | 日記
SSDはHDDよりも高くて速いはウソ? SSDをめぐる5つの誤解 という記事を見つけました

 かつてはストレージベンダーの差別化手段となるくらいニッチなストレージ製品だったフラッシュ(SSD:ソリッドステートドライブ)。急速な進歩を遂げ、今ではすっかり一般的な技術になった。フラッシュストレージが成功した最大の原因は、基幹業務アプリケーションで求められる速度を提供したからだ。

 本稿ではフラッシュベースのストレージをめぐる5つの大きな誤解を取り上げるとともに、その背後に隠された現実について述べる。

誤解その1:ハイブリッドアレイあるいはオールフラッシュアレイは、ストレージ関連のパフォーマンス問題を全て解決する

 データストレージ業界では、ハイブリッドアレイやオールフラッシュアレイが花盛りだ。例えば、フラッシュベースのストレージは数十万~数百万IOPS(1秒間当たりのI/O数)を提供するのに加え、スループットも大幅に改善する。だがこうしたアレイがストレージ関連のパフォーマンス問題を“全て”解決するのかといえば、その答えはノーだ。

 問題は遅延時間(レイテンシ)だ。ストレージアレイに高性能なフラッシュSSDを詰め込むと、ストレージコントローラーとドライブメディアの間の遅延が大幅に(一般的に数桁単位で)増大する。だがアプリケーションサーバ(物理/仮想サーバ)とストレージアレイとの間の遅延に対しては何の効果もない。

 アプリケーションサーバとストレージアレイとの間の遅延とは、データパケットがサーバのメモリからストレージブリッジを介してPCIe(PCI Express)コントローラー、ファイバーチャネル/イーサネット/InfiniBandアダプター、トランシーバ、ケーブル、トランシーバ、スイッチ(または複数のスイッチ)、ケーブル、ストレージアダプター、PCIeバス、PCIeコントローラー、ブリッジ、メモリ、そしてCPUに到達した後で、今度は、逆方向に戻るのにかかる時間である。これは大きな遅延であり、フラッシュSSDのパフォーマンスによって改善されない。加えて、フラッシュSSDはストレージコントローラーの性能的限界の制約を受ける可能性がある。

 できるだけ低い遅延がアプリケーションのパフォーマンスにとって望ましい場合(頻繁なトレーディング、シミュレーション、メディア/エンターテインメント、流体解析、モデリング、3D CAD/CAMなどのアプリケーションの場合)、アプリケーションサーバのDIMMスロットまたはPCIeスロットに装着したフラッシュSSDを直接利用すれば、SSDのパフォーマンスを最大限に発揮できる。上記の遅延の大部分を排除できるからだ。

誤解その2:フラッシュドライブはサーバよりもアレイに組み込む方がよい

 多くの誤解がそうであるように、この誤解にも少しの真実と多少の誇張が含まれている。アレイベンダー各社は、製品のテストとバーンイン(通電負荷試験)を行い、アレイ内のドライブの故障、メンテナンスコスト、ダウンタイム、データ消失が最小限になるようにしている。それはそれで良いことだ。だがフラッシュSSDとHDDとは全く別物だ。HDDのバーンインでは、欠陥のあるHDDを出荷前に除外できる。だがSSDのバーンインは一般に、短時間でSSDのパフォーマンスを安定状態まで下げるというメリットしかない。

 アレイベースの誤り訂正符号(ECC)は、SSDのECCよりも有用性が高いという意見もある。

 また技術的には、SSDは外部アレイに組み込んだ方がやや有利だ。だがこの2点だけで、SSDをハイブリッドアレイあるいはオールフラッシュアレイに搭載した方がサーバに組み込むよりもよいといえるのだろうか。これは主観的な判断であり、必ずしも事実に基づくものではない。

誤解その3:SSDはHDDよりもはるかにコストが高い

 最初のSSDが市場に登場して以来ずっと、こうした認識が一般的であり、これにはさまざまな要因が絡んでいる。基本的には取得コストである。フラッシュベースのストレージの価格は急速に下がっているのに対し、HDDの価格の低下は極めてゆっくりだ。NANDフラッシュメーカー各社がムーアの法則通りにNANDチップの小型化を進めるのに伴い、Gバイト当たりの取得価格が急激にダウンした。さらにフラッシュSSDメーカー各社は、ECCとウェアレベリングの改良によってエンタープライズマルチレベルセル(eMLC)チップとMLC NANDチップを強化しており、これに伴ってGバイト当たりの価格がさらに低下した。また、3D NANDがフラッシュSSDで採用されることで、今後Gバイト当たりの取得コストが再び大きく下がるとみられる。

 これは、SSDとHDDとの比較において何を意味するのだろうか。実際、高性能な1万5000rpmや1万rpmのHDDは市場から消えつつある。SSDとHDDの取得価格が同レベルになったのに対し、運用コストはSDDの方がずっと低い。米IBMは最近、「SSDは同等の高性能HDDよりも取得価格が11%低く、TCO(総所有コスト)は28%低い」との見解を明らかにした。

 SSDが高性能HDDを市場の片隅に追いやる一方で、大容量で性能の劣る(7200rpm)HDDは、アクティブアーカイブ、バックアップ、オンライン解析処理、ビッグデータ/ビッグデータ処理、コンプライアンスなどの二次的ストレージ用途で人気が高まっている。こうした用途でフラッシュベースのSSDはHDDに対抗できるのだろうか。多くのIT専門家は「それは難しい」と答えるだろう。その通りかもしれない。

 現在、市場に出回っているHDDの最大容量は8Tバイトで、フォームファクターは3.5インチだ。一方、2015年夏に出荷されたリードオプティマイズド(読み出し最適化)型SSDの最大容量も8Tバイトで、フォームファクターは2.5インチ。取得コストで比較すれば、HDDの方が10倍有利である。だが、消費電力、冷却、ラックスペース、フロアスペース、重量、保守性などに関してはSSDに優位性がある。さらに重複排除と圧縮技術をSSDで利用した場合、TCOのコストカーブはSSD優位側に大きくシフトする(※)つまり「SSDはHDDよりもはるかにコストが高い」というのは間違いだ。「HDDよりもコストが高いのか」という問いに対する答えは、HDDよりも高い場合もあれば、低い場合もあるということだ。

誤解その4:ハイパーコンバージドシステムはオールフラッシュにできない

 この誤解は、初期のハイパーコンバージドシステムがオールフラッシュSSD構成をサポートしなかったことに起因する(コンバージド:垂直統合型)。だが「VMware vSphere」と「VMware Virtual SAN(VSAN)2.0」のリリースで事情が変わった。米VMwareの最新のソフトウェアをベースとしたハイパーコンバージドインフラは、オールフラッシュSSD構成をサポートする。実際、米Dellは現在、オールフラッシュ型ハイパーコンバージドシステムを販売している。

誤解その5:フラッシュSSDはHDDより高速である

 「SSDはHDDよりも高速なのか」とITプロフェッショナルに質問すれば、大抵は「そうだ」という答えが返ってくるだろう。確かにSSDは、大多数のユースケースにおいてHDDよりも高速だ。だが特殊な状況においては、これが当てはまらないことがある。SSDはほとんど全ての場合において、HDDよりも低い遅延で高いランダムIOPSを提供する。ただし、フラッシュへの書き込み寿命が近づいている場合は例外だ。SSDはHDDよりも高速だという主張が当てはまらないケースはもう1つある。HDDが得意とするシーケンシャル読み出し/書き込みである。この処理に関してはSSDとHDDの性能差はごくわずかだ。

 SSDがとびぬけて 高速でないと 意外な実態に 驚きました
 でも 故障率は少ないだろうと 考えるしかないか

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