異説万葉集 万葉史観を読む

日本書紀の歴史に異議申し立てをする万葉集のメッセージを読み解きます。このメッセージが万葉史観です。

閑話休題

2012-05-19 | 日記
昨日は国名の「日本」について調べていました。関連の本を読んでいたら、気になって、日本書紀にでる「日本」の文字列を数えてみました。日本古典文学大系「日本書紀」でざっと確認したところ、登場回数は二一〇前後ばかりです。

「日本」を正式の国名としたのは天武天皇だとの根強い説があります。「天皇」を取り入れたのが天武天皇と考えられ、「天皇」と「日本」をセットで取り込むのにふさわしいのが、絶対権力者・天武とされるようです。また、日本書紀をはなれると、「日本」の文字がでてくる最古が天武朝の木簡だそうで、そういうことも理由になっているのかも知れません。

しかし、天武紀には「日本」が一度しかでてきません。それも地名ではなく神武天皇の「日本磐余彦」です。「日本」は天武天皇が正式国名にしたという説を唱える研究者は、「偶然だろう」と一蹴するかもしれません。偶然の可能性も否定できませんが、書記からは「日本採用」天武説は苦しいようです。魅力的な仮説とじっさいはあわないことのほうが多そうです。事実はどうでしょうか。

左目の涙が止まらないので、病院でみてもらったら手術が必要といわれました。一か月くらい入院することになりました。万葉史観の原稿の更新が滞りそうです。それでも、できるだけアップするつもりです。時々はのぞいてください。(くだん庵)