
約2年前
「そんな所で見てないで 一緒に野球やらんかー」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「いいからグランドに入って来い」
「野球はやったこと あるのか?」
「・・・・ いえ ・・・ありません」
「何年生だ?」
「〇〇小学校4年の〇〇〇〇です」
「お~ぃ グローブとボール 持ってきてくれ~」
荒削りではあるが、肩の強さと そのバネはすごい物を持ってる子である。
「その投げ方では肩を壊すッ もっとヒジをあげるんだッ」
「ミットから目を離すなッ」
「腰を落として捕球しろッ」

「このたびは大変お世話になりまして ありがとうございます」
「コーチが家まで来て頂いて アイロンのかかった古いユニフォームと」
「手入れされたグローブとシューズを持って お子さんに野球習わせませんかって言われた時は驚きました」
「友達もなく 不登校ぎみたった この子は、その日から変わったのですよ」
「勉強もするようになり、友達がいっぱい出来たって」
「父親の転勤で、来週には北海道を離れることに決まったのですが・・・」
「この子は転校したくないって・・・」

「・・・野球・・・楽しかったか?」
「はい」
「おまえは自分の努力と力でレギュラーポジションを勝ち取った」
「この先 どこの小学校に行っても全力でプレーした野球は おまえの財産だぞ」
「北海道を離れてもチーム仲間の友情と元気と明るさは忘れるなよ」
「はい」
滝のように流れる 教え子の涙に・・・
心がつまる・・・

にほんブログ村