活用しない形態につく助辞「は」
全166段に見える形態を次に一覧する。活用しない形態につく助辞「は」を、出現順に挙げてある。名詞または名詞相当の語となるものがほとんどである。その語の内容をわかりやすくするために、詞としての扱いを連語の形式、あるいは句の形式で示すものがある。また、表記上の注意をカッコ内に筆者注として、文字構成、ママとなるルビなどを加えた。語群の数字は段数の通し番号を表す。
番号が不連続であるのは、該当の用例が見られない文段があるからである。
[助辞「は」の形態]
1 古人ハ 悉曇の傳は 3 文字音韻の學は 4 文字ハ 書ハ 5 西土ハ 我邦
ハ 韻語ハ 訓語ハ 訓語ハ 7 やまと歌ハ 人の心ものに感せさるほとは まこ
とSは まことは 日本紀には 中世の言は 下世の言は 9 歌ハ 萬葉集には 歌
は倭歌ハ 陀羅尼は 10我が國の言ハ 主は 11文章を口語とのわかちハ 音讃と訓
讃とのわかちハ 策称は 諡称ハ 12 古事記ハ 日本紀萬葉集和名紗等ハ 日本紀古
事記及令式等は おちつかたハ 13 古事記ハ おにハ 大(オホー振り仮名、以下同じ)
にハ 女姫なとのめにハ 妹のもにハ 神のみにハ 子には 木城(キ)にハ 火にハ
戸にハ 伎比登なとハ かsる類ハ 16今の本草字書にハ 此食経ハ かの邦にハ 崔
萬錫ハ 17 倭名紗にハ 倭名抄には 日本紀に見えし所ハ 倭名抄に見えし所ハ 此
等の類は 18 もりハ 社地にハ 銃は 梓ハ 風土記にハ 姓氏にてハ 通俗には
梶ハ 五韻類聚に○(手偏に、上、下)ハ 蝦夷ノ島松前にハ 字書に猜ハ 匂ハ 靹ハ
○(衣偏に、畢)ハ 襟ハ 橿ハ ○(獣偏に、葛)ハ 19 本書にハ 日本紀にバ ー
説にハ 梅と栂ハ 云ものハ ○(魚偏に、宣)ハ 20 草にハ 木にハ 鳥にハ 魚に
ハ 21 地名にては 朝那ハ 朱提ハ 須句ハ 山部ハ 穂の郡を實○(食偏に、天)と
するの類ハ 23 はしり書とハ はなち書ハ みsず書は ふちの花がきつのはがきハ
25一概にハ 西土の言語ハ 日本の言語ハ 27諸越にハ くはふめしなせあんずる
なとハ 28 べるう國ハ 此外ハ 最初ハ 事は 29 草ハ いろは假字ハ いろは假
字は 元の巴思八とハ 芳假字ハ 31 假名の字ハ 假名の字饅ハ 32 萬葉集にハ
者ハ 33 ヒバ ヌハ 35 平書とハ 關字とハ 37 正訓は 義訓は 萬葉集には
38 それは 萬葉集の書髄ハ 39 かなつかひを後世の事といへる説ハ 五十音及いろ
はハかなつかひにハやまちヘハいまハ同字にハ40又は41歌ハ42干
句ハ 45 ねてもハ じハ 假名ハ 本濁ハ 新濁ハ 47 田舎ことばにハ 48遠江
にては 三河碧海ノ郡ハ 49 田舎詞ハ 人の子ハ ものは 鶯ハ 音をは 關東の鶯
ハ 山にてハ 西土の鶯ハ これハ 51 訓をハ 52 一字バ ー字ハ 小角ハ 虎耳
ハ 知風草ハ 53 詞ハ 古ヘハ げすの詞にハ 54 ひなにハ 上総にてハ けゑ
一ハ ちふハ わこらハ ゑずらしやハぜじやうハ しやうちくは よんベハ き
たちSハ ちSハ うらハ やれハ けうとなハ かつてこいハ さすがハ おそがひ
ハ おそいことハ なにハ あらずにハ そうでやかうでやハ きふハ みんしひハ
くいしいハ うどうハ どうしやうハ おむひハ わりうハ おむひハ しうろハ あ
ふえじハ なんじやりハ いきつちまハ きつちまハ ぐはらりととさいたハ をけと
ちのかばとハ 桶ハ 琉球の歌ハ 春正は けふのふくらしやハ なにもがなたちよる
ハ つぶてをるはなのハ つゆぎやあたくとハ びるしやハ かものもかげハ もころ
してハ ちつぼハ 55供僧ハ さるを後にハ ニ荒山ハ 比叡ハ 56御門も音にて
は もちひハ 魚ハ 鹿ハ 狐ハ 58 ふるまひは 61てにをはの所詮は てには、
鳥は 歌は 63 過去は 未來は 現在は 下知は ゆくきたるは ゆけきたれは
66 直讃すべき所にハ 反讃すべき所にハ レは 67一字再讃の.ものハ 蓋ハ 諸は
通志略にハ 者ハ 與ハ 68 半濁には 濁音にハ 69 %法は 實ハ $といふもの
ハ 製i法は 70 ふた歌ハ 難波津の歌ハ 安積山の歌ハ 王人ハ 釆女ハ 生とし生
けるものにハ 今の代ハ いろはハ 是ハ 其代には 71 思裳保湯留なとの類ハ 73
此五位十行の圓ハ 詳なる事ハ 74 あいうえを等の五十字ハ 75 悉曇にハ 南天
は 中天ハ 76 きえ反けしか反さの類ハ 77 あいうえをの響ハ あかさたなはま
やらわの十位ハ いきしちにひみりゐの十位ハ あよりは かよりハ つけがたきハ
あかさたなはまやらわの十位ハ いうえをの四の横行ハ 78 實は こハ 浬藥経にハ
西域記荘嚴経なとには 79 いえハ あいうえをのうハ わゐゑおのうハ 80 五十音
は 浬藥経の十四音は 倭音とは 81 五十字音ハ 十四ハ 音を生する始めハ あハ
82 口語のまあやあの類ハ かさたなはまやらわの下にいふあの音ハ 呼嚇は 囎於ハ
此二つの外にハ 83 らりるれろの五音にハ 此行の音にてハ 84 下にある時は 其
外は 85 あいうえをハ 和ノ行とハ 八行とは 和の行は 和の行の尾のおハ 86
五字ハ いハ 字音にハ えハ やハ 阿波の國人ハ 男ハ 女ハ をSハ ロ語にハ
薩摩人ハ 加賀人ハ 關東にてハ 87 はひふへほの一行にハ 除りハ 88 味のゑぐ
きハ 呉音にてハ 漢音にてハ 呉音にてハ 漢音にてハ 廼ハ 89 活用する時ハ
91わハ 92 南朝の明魏法師ハ 是は 93 いえをは ゐゑおハ 假字使は 93 き
にかよふへき所は ふにかよふへき所は へとひとにかよふ所及入聲字の音の下ハ 96
出雲人は 安藝人ハ 志摩の國安乗(アノリ)の俗は 上穂國の南の方の人は 97 あの
行とわの行とは 98 あとかとは 98 をにのしこくさといふ時ハ みやまをうしハ
君をSもふ荷を)・・もみなとハ おとこといふおハ をんなといいふをハ 是ハ 鬼ハ
おろしハ おほつといふ時ハ おほ山といふ時ハ おほ野といふ時ハ 例ハ 100 この
外ハ 101 轄用ハ 雅言にハ 102 假字書には 入聲のつハ 104 言語の中にある時
ハ 105 は> 106 あハ むハ 摩多髄文の圓にハ うんむの三字ハ 件ハ 正音は
107 鼻ハ 108 んハ 上代にハ 109 うまうめうもれ木なとハ 110 んハ む字は
ん字ハ 大日経疏なとにハ 111 ん宇ハ ん字ン字ハ 113 和語ハ 第五にあたる詞
ハ 詠歌読書にハ 114 十音ハ 活用する時ハ かsんたsんなといふ時ハ 115第
二位ハ 第三位ハ 横ハ 116横行ハ ねさめぬきえぬハ 歌にハ かsんは たt・・ん
ハ かSぬといふ時ハ たSぬといふ時ハ かきぬといふ時ハ たちぬといふ時ハ か
くたっなといふ時ハ かyんたsんハ かくたつハ 是等は 除ハ 117 響きある音
ハ 118 第二位と第四位との音は 切(ツ、マ)る語ハ 119 目ハ 上(ウエ)のうは
120 平上去入の四聲ハ 灰の韻ハ 豪の韻ハ 121倭音の假字ハ 122 一ハ 四ハ
五ハ ニ三の時は のをとの三音ハ ーハ むみふの三音ハ ニ三の時ハ 四ハニにか
よふハ 五ハ三にかよふハ 引ハはねハ はぬるハはぬるハ 三字中略ハ 123 是ハ
唐土は 和國は 呂ハ 律は 呂ハ 律は 124 羽たる文字入聲の文字の書きにくきな
とをハ 萬葉には 古今の序には 125 のべことハ、 つs’めことハ、 其實ハ 126
みらくハ みえんハ みせんハ みなくハ 127 なりけるハ ざりけるハ 矢瀬の女ハ
京都の人は 尾張の人ハ 江戸の人ハ 129 闘唱鬼貴の類にハ 源氏愛化の類にハ 虜
ハ 今の世ハ 130 なにねねのs行まみむめもの行にハ 反音紗にハ 132 此五字の
韻となる字ハ 133 南音ハ 八音ハ はねる音の文字の下ハ つむる音の下にてハ
134 属く時ハ 135 そハ せいは さいハ 139 水ハ 笏ハ 尺とハ 尺ハ 141
字音のかなハ 訓のかなハ 142 字音は 143 音の假名は 是ハ 歌書物語なとにハ
法師は 鵬鵡は 芭蕉ハ 144 こハ 145 敷字ハ 字ハ 字ハ 字ハ 以衣ハ 爲悪
ハ をハ おハ 意ハ 今ハ ニ字ハ 会合の別にハ 146 烏ハ 都ハ 准ハ 147
儒典ハ 梵書ハ 讃書の時ハ 五音は 呉音は 南音轄音なとの時ハ 八音納音なとの
時ハ 148 漢呉ハ 儒道佛道のときハ 神道の時ハ 唐音ハ 149 類ハ 其字ハ 150
圏鮎せる者ハ 古事記にハ 入聲ハ 橋ハ 端ハ 箸ハ 151去ハ 152 ゆゑハ 此
方の語ハ 差別ハ 153 鴨ハ 鴨川といふ時ハ 鴨社といふ時ハ 雲ハ 音の饗る所に
てハ 註すへき所ハ 154 封馬貢銀記にハ 尼ハ 古事記にハ 此時の音ハ 王仁ハ
漢音ハ 正史にハ 155 漢音は 呉音は ゆゑは 始めは 漢音は 我國史には さま
にハ 呉は 西朝には 呉とは 是は 宋は 呉とは 惰は 前漢は 後漢は 中原の
正音とは 156 唐音ハ 實は 呉音の外は 呉音にハ 唐音にハ 漢音にハ 宋音にハ
呉音には 漢音唐音にハ 宋音には 此集は 天台にハ 眞言には 輝家には 律宗に
は 潭州音には 東寺にハ 山門にハ よむ事ハ 實にハ 此國にては 157 漢音呉音
には 今の音とハ 158 漢音ハ 唐音ハ 餓法の音ハ 承習するものハ 漢音ハ 漢音
唐音ハ 唐音にハ ぐゑんじふえいくゑハ げんじへいけハ 天竺の彦底多聲ハ 蘇漫
多聲は 提の類ハ 漢音ハ 唐音ハ 畢寛ハ 漢ノ正音は 漢ノ俗音ハ 呉音は 和音
は 159 唐音は 南京は 正き事ハ 實は 160 和語は 漠字は 161 伎は 美は
此の例ありし事は 日本紀には 161 譲ハ 163 呉音ハ ヰエオ三音ハ 曹音には
164 佛経は 儒道雨典は 本朝語園には 166 あいうえをハ かきくけこハ さしす
せそは たちつてとハ なにぬねのハ はひふへほハ まみむめもハ やいゆえよハ
らりるれろハ わゐうゑおハ 五十字ハ 此書ハ (以上、166段)
(注 通行字体にするものがある)
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