白馬に乗った王子様がいつか
迎えにきて、
優しく抱きしめてくれる、
そんな夢を見ていたこともあったけど。
夢だけでは生きられないと知った忙しい毎日の中、
好きになったのは振り向いてくれない王子様。
熱い視線に気付きもせず、
ためらいもなく私に背を向ける。
冷たい横顔を陰から見つめながら
ためいきをついて思う。
永遠に迎えに来てくれない王子様を
永遠に待つよりも
容易に手に入る幸せに逃げてみようかと。
心が揺れるそんな瞬間を狙ったように、
気まぐれに優しい言葉をくれるあなただから、
離れられない。
忘れられない。
揺れながらやっぱりあなたに魅かれていく、
あなたは私の残酷な王子様。