片想い

恋は甘い毒薬

時計を戻して

2012-11-21 | 日記

あなたは時々少年に戻る

ふと見せるいたずらな微笑みに

私の時計まで逆周り。

できれば、

小さな少女の頃にあなたに会いたかった

あどけない笑顔であなたと一緒に走りたかった

ものわかりの悪い大人たちに舌を出して

あなたと二人笑い転げたかった。

好きとか嫌いとか恋とか愛とか関係なく

ただあなたとずっと笑っていられたらいいのに。

時計の針を逆に回して、

自然に手をつないで走っていけたらいいのに。

 

 

 

 


いきどまり

2012-11-20 | 日記

すれちがいを繰り返して

なんとなく予感する。

このままきっと平行線、道はいつまでも重ならない。

淡い期待をしても

甘い夢を見ても

この恋は行き止まり、

どこにも出口が見つからない。

もう前へは進めないのに

横道にも逃げられないのに

戻れない

帰れない

もうどこへも行けない。

 

 

 


崖っぷち

2012-11-09 | 日記

鏡に写る恋する自分を

冷静に見つめているはずだった。

ときめく自分を少しだけ哀れみながら、

一歩離れた安全な場所に隠れているはずだった。

なのに逃げる獲物を追う獣のように

あなたは私を追い詰めて、

誘い出し、

おびき出し、

待ち伏せて

喉元に牙をむく。

逃げ場をなくした恋は崖っぷち。

これ以上は走れない。

本気になった恋は崖っぷち。

あとは海に堕ちるだけ。

叫び声も聞こえない崖っぷち。

砕け散る、波音に。

 

 


残酷な王子様

2012-11-07 | 日記

白馬に乗った王子様がいつか

迎えにきて、

優しく抱きしめてくれる、

そんな夢を見ていたこともあったけど。

夢だけでは生きられないと知った忙しい毎日の中、

好きになったのは振り向いてくれない王子様。

熱い視線に気付きもせず、

ためらいもなく私に背を向ける。

冷たい横顔を陰から見つめながら

ためいきをついて思う。

永遠に迎えに来てくれない王子様を

永遠に待つよりも

容易に手に入る幸せに逃げてみようかと。

心が揺れるそんな瞬間を狙ったように、

気まぐれに優しい言葉をくれるあなただから、

離れられない。

忘れられない。

揺れながらやっぱりあなたに魅かれていく、

あなたは私の残酷な王子様。

 


視線

2012-11-06 | 日記

人は口ではなく、目で語る。

冷たい言葉に傷つけられても、

そのあとの優しいまなざしに救われるように、

百の言葉よりも一度の微笑みで

本当の気持ち伝えられそうな、

本当の気持ち見抜かれそうな,

そんな気がして。

 

一瞬だけ重なった視線に

時間が止まる

心が止まる。

閉ざされた空間に言葉はなくて、

あなたの瞳の中に答を探すけれど。

澄んだまなざしをまばたきで隠して、

あなたは軽やかに暗闇の中立ち去っていくの。