我が家の七段飾りは、まず土台から重くて大変。
年代物だから仕方ないけれど…。
母娘が微笑みながらお人形を飾る…なんて生易しい物ではなく、はっきり言って重労働。
なので、今年はとうとうお内裏様とお雛様だけ飾ることに。
毛氈を敷き、そこに座っていただく。

これなら掃除もかねて数10分で終わる。
ずっと箱の中だった軍団にも出てきてもらい風通し。

防虫剤を入れ直して箱の中にお帰りいただいた。(ゴメンね。)
最後に何故か金具がぽつんと出て来た。

見なかったことに…。
その作業の間ずっと側にいたのはこいちゃんではなく、サクラちゃん。
私の作業を不思議そうに見守り、寄り添っている。
こいちゃんはというと、人形を見てしばらく嬉しそうに眺めていたが、いつのまにか消えていた。
そして隣室で読書…。
こうなったらこれからはサクラちゃんのために飾ってやる。
サクラちゃんも立派な雌。
寂しいような、そうじゃないと困るような。
年子は親離れが一度にやってくる。
そうそう、成長したとは言えこいちゃんが変なことを言っていた。
「ひな祭りって何のお祝いか知ってる」との今更ながらの私の問い掛けに
「うん。事故に遭わないように?」
「え?!ひな祭りって交通安全祈願だと思ってたの?!」
驚いた私を見て少し戸惑ったらしいこいちゃんが
「え…と、長生きできるように…?」
「歳よりか!」
しばらく黙り込むこいちゃん。
「社会に出てお金持ちになったり、仕事が出来たり、長生き(またでた)するんだよね?」
え、ええ?
唖然とする私に
「つまり、女の子の幸福でしょ。」と言い放った。
わかってる?じゃないか。
こいちゃんが考える女の子の幸福って、昔の人との思考に大きな温度差があるらしい。
まあ確かに、元気に大きくなってくれたら実はそれが一番幸福である。
どんなに気が強くても、わがままでも、ツンデレでも、言葉使いがひどくても、とにかく健やかに育ってほしいものである…。