南日本新聞HPによると、
[ 鹿児島県内ニュース > 県政・内政 ] 舗装面と温度差最大16度/軌道緑化 鹿児島市まとめ (10/11 14:27)
以下、記事のコピー。
>>鹿児島市は市電軌道敷に芝生を植える軌道緑化事業で、すでに整備の終わっている鹿児島中央駅から高見馬場交差点までのこれまでの管理状況や効果をまとめた。
夏場の猛暑や少雨の影響で、散水の回数が予定の3倍となった以外、生育はほぼ順調で、芝生面と周辺の舗装面との温度差が、最大で16度あったことなどが分かった。
同区間の工事は、交差点部分を除く延長約580メートルで3月末までに終了した。
アスファルト舗装を取り除いた後、保水性と排水性に優れた基盤材と土を敷き、高麗芝の改良種を植えた。
散水は雨天などを考慮して、7月下旬から10月初旬までに3回で済む予定だったが、実際は猛暑と少雨で9回に増え約50万円の出費増となった。
伸びた葉の刈り込みは予定通りで、5月からこれまでに5回行った。
7月19日には高見橋電停近くの地点で温度を測定した。当日の天気は晴れ一時曇りで最高気温は30.4度。芝生面とアスファルト舗装面での比較では、午前中の温度が上昇する時間帯に芝生面は5-10度低く、舗装面の温度が46-47度と最も高くなったとき、芝生面は30-33度で、14-16度もの温度差となった。
市は10月末までに、現在工事中の高見馬場交差点から市役所近くの桟橋通りまで、年度内に鹿児島駅前までの軌道緑化を終える予定。
軌道緑化だけで約1万平方メートル、中央公園芝生広場の約3.4倍の緑地帯が街中に確保できる計算だ。 市公園緑化課の前村格治主幹(53)は「温度についての調査は1地点のみで、環境への影響や気温抑制の効果は明確に示せないが、積算するとかなりの緑地面積。それなりの効果があると考えている。今後さらに詳細な調査を続けたい」と話している。 <<
以上 、 http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=7066 による。
08年8月19日早朝、エディターを (HTML) へ変更。 そして、
(参考となるメモ) http://blog.goo.ne.jp/kouka-h/e/37fdd4da3706240210e7db2febf4d5d8
を追記。
********以下、2007-08-05 14:35:50
鹿児島には、Region(リージョン)というフリーの季刊誌(年4回ほど発行)がある。その8号(2007年夏)によると、「㈱ストーンワークス」(曽於郡大崎町)という1990年設立の会社があるらしい。
そこの会社は名前からして石と関係がありそうであることが想像されるが、いま鹿児島市電の軌道敷が芝生への緑化をはかっている(たぶん建設管理部公園緑化課の管轄)。
軌道敷は石という連想になるのであろうが、そこに使われる芝生というのは、シラス材質のブロックに天然芝を根付かせた基盤を用いているということらしい。だから、石ではなく芝生の方に深い関係があり、その芝生とは芝を土に植えるのではなく、芝生の生えたブロックを敷き詰めて軌道敷を作っていることになる。
これだと、工事が簡単そうであるが、シラス(昔の鹿児島付近に積もった火山灰)のブロックに芝を根付かせることがたいへんそうである。
その会社の社長さんが次のように語ったそうである。
>>>「シラスブロックの上に天然芝をおいただけです。それだけで自然に根付くんです。シラスの特徴を生かしているので、保水性や断熱効果も高く、ヒートアイランド現象の軽減にもつながります。また、芝の部分まで含めた再資源化も可能で、ゴミもほとんど出ません。」 <<<
シラスといえば、大雨のときに崩れやすい、つまりがけ崩れのオオモトとして、また耕地にするにも何も育たないやせた土地として厄介者扱いされてきたしろものである。それを有効活用できているわけだから本当に有用な発明といえる。
これを採用した鹿児島市では、この夏、(7月31日まで)酷暑日(35℃以上)を10日連続するという記録更新の暑い夏となり、その後、強い風(台風5号)に襲われるという試練にさらされている。
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