はぐれぼけぼうし

鹿児島拠点の日記をメモ的に残す。

双方向授業

2007年08月03日 11時33分24秒 | 若者とともに
 8月3日の南日本新聞(文化面p14)によると、
  鹿児島大学は、今春から、双方向授業を目指し、一部の講義で携帯電話でインターネットに接続して、授業の感想や質問を教育用ウェブサイトの掲示板に送らせている。授業にITを活用するEラーニングではパソコンを使うのが一般的だが、携帯電話に着目した。利便性、即応性の高さから、学生の反応は上々のようだ。(文化部・中原克巳)
 以下、記事を抜粋すると、
  学生の反応として、「面と向かって質問するのは恥ずかしいが、文字だと尋ねやすい」「携帯を通して先生と対話していることが実感できる。理想的なスタイル」の二つが挙げてあった。(*)へ続く。

 (感想)先のほうは、生徒が感じる「先生の見た目」と関係していそうな気もする。生徒からもそうだろうが、先生の方でも「生徒の見た目」でしゃべる内容が変化すると思う。お互いに顔などの見た目を隠した状態で、書き言葉で会話すると新たな関係を構築できるように思う。「見た目」に違和感を持たれても、その実である内容について共有部分が多いばあいには非常に有効であると思う。
  後の方は、元々先生と面と向かって対話することに違和感は無い、むしろもっと共有部分の確認をしていきたい、と感じている生徒に有効だと思う。授業中に質問すると授業の流れを遮ることにもなりかねない、また、質問に行った時刻帯に先生の予定があり邪魔をしてしまうのを恐れて遠慮していた生徒にも有効だと思う。
  先生の立場からすると、生徒の理解状況や不明点が明らかになり、話し言葉に疎い生徒からの反応も入手出来る」などの利点がある。そのことにより、ひとりよがりの授業を避けていくことにもなる。

(*)携帯を使った双方向授業は、主に共通教育の中の「鹿児島探訪」と呼ばれる一連の教養科目で実施されている。鹿児島探訪は鹿児島の歴史、文化、自然、地域産業などをテーマに、教員だけでなく外部の専門家も講師にして学ぶ。昨年、文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」に採択された。
 鹿児島探訪の特徴の一つに、教員が講義のたびに学生に意見や感想を書かせて提出させる「ミニッツペーパー」がある。当初は紙に書かせ、教員がコメントや評価を付けて、次の講義で返していた。
 こうした紙でのやり取りをIT化して利便性を高めようと、同大教育センターは昨年、インターネットサーバーを設置し、教育用の無料ソフトを使ってウェブサイトを構築。ネット上で学生と教員の双方向コミュニケーションを実現した。
 当初はノートパソコンの使用を想定していたが、実際には持たない学生が多かった。そこで携帯を利用することを考えたという。システムを作った同センターのロバート・ファウザー准教授は「一番身近で、使いやすい方法を採ることが大事。携帯ならほとんどの学生が持っている」と話す。四月以降、教員によって異なるが、ミニッツペーパーの記入に携帯を使うケースが増えたという。
 教員が投稿に付けたコメントや評価を、学生は携帯からいつでも、どこでも見られるようになった。七月上旬、学生にミニッツペーパーについてアンケートした結果、「勉強の役に立つ」「先生との意見交換ができる」のいずれもで携帯は七割超が満足しており、紙より10ポイントほど満足度が高かった。

 携帯を使った双方向授業によって、教員も授業スタイルの変化を求められている。投稿に対する教員のコメントが遅いと、学生から不満が出るようになったのだ。「二百人もの学生の投稿にコメントを付けると三、四時間もかかる」と負担を口にする教員もいる。一方で「学生がコメントを待ってくれているのは教師冥利に尽きる」「学生との距離が縮まり、理解度や考え方が分かる」と肯定的な教員も。
 教育センターのウェブサイトでは、ビデオで収録した授業をデータベース化して閲覧することも始めている。学生は教員とネット上で意見交換できるだけでなく、授業の聞き直しもできるようになる。黒板を背に、教壇の上から一方的に教員がしゃべる。そんな大学の授業風景が、ITで大きく変わっていきそうだ。

 http://kss.kuas.kagoshima-u.ac.jp/nyushi/nyu/aruki/9a1/9a1-main1.html
 (鹿児島大学についての建物の写真)



(感想)時間の都合上、あとで・・・ 
以下、8月4日20時20分~
>小学校や中学校では、授業中に質問できる。少なくとも私がその年頃のころは、必ず質問する質問魔みたいな生徒が必ずいた。そして、ある先生が言われた言葉を覚えている。「授業中にする質問は皆も参考にできるようなものにすべきだ。そうでないと判断できるような質問は授業が終わってからにしなさい。」というような内容であった。それでも質問魔君は、ペースは確かに減ったが質問をやめることはなかった。向学心の強さを物語っていたのだと、今は思う。
 高校までの授業内容、特に理系では確実に認知された(後々修正されることが殆ど無い)内容である。大学では、授業ではなく講義である。理系の教養は別として、文系では教養でも教師が自説を交えて進める。この場合は、双方向授業は生徒だけではなく教師にも教え方などの教授技術ではなく学問的に得るところが出てくるのかもしれない。発想は、若い(知識で凝り固まっていない)頭脳の方が拘束が少ない状態で発せられると思う。この場合は、高校までの40名以内(できれば20名以内)で授業を進められれば最も効率的な授業になるのではないかと思う。
 


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