EMERALD GREEN

石垣島マリンサービスKATSUでガイドを務める太田航が、海での出来事や出会った人達、そのとき思った事を書いた日記です

名蔵ビーチ満喫

2009年08月06日 | 珊瑚礁の生き物
あいちゃんからの「今日はビーチも無理じゃないかな」というで起こされました!自宅から見える「名蔵湾」がかなり白波がバシャバシャ立っていたようです。
確かに思ったよりも風が強く、外に出てみると僕の自宅から見える新川港周辺も白波が立っていました。

でも今日は「ビーチエントリーでも潜りたい!」というゲストさんが6名様いらっしゃったので「何とか潜れる場所があればいいな」なんて思いながら出勤しました。

出勤するとまずはエントリーポイントの状況を自分の目で確かめるべく一人で「大崎」へクルマを走らせました。
駐車場にクルマをを泊めて恐る恐るビーチへ出てみると・・・
予想以上に波は大きく、自分一人だったら頑張れば何とか行って帰ってこれるレベルでしたが、さすがに6名様をお連れして無事に帰ってくる自信はありませんでした。
ということで「大崎」は却下。
でも「絶対にまだ安全に潜れる場所はある!」と信じて、クルマを走らせながら考えていて、とあるポイント(砂浜)を思い出しました
そこは過去にオープンウォーターとレスキューの講習でそれぞれ1回ずつ行ったことがある名蔵湾にあるビーチで、潮が満ちていればそれなりに水深もあったことも思い出しました。
早速確認に行くと・・・べた凪です。 湖のようでした。

すぐに店に戻りお客様を乗せて出発です

およそ1年ぶりのビーチエントリーでのファンダイブでした。
潮が満ちている時間帯ということもあり器材を背負って歩いたのは20m程度で、すぐに水のある場所にエントリーできたのは楽でした。
数メートルほど水面移動で沖のほうへむかってみると意外にも透明度は良く、むしろ昨日の3本目「宮良」のポイントよりも綺麗だったのでは!?なんて思いました

結果的にそこで2本潜りました。
最大水深はいずれもMAXで3・5m。(浅っ!)
地形は砂泥がほとんど。
でもそこは普段潜っているダイビングポイントとは生息している生物が全然違ったので、特に僕達やリピーターさん達には新鮮な世界でした。
まずは「ハゼ」の仲間達。ただでさえ僕はハゼ系はあまり詳しくないのですが今日は特に名前のわからないハゼ達ばかり見かけました
よくいる「コイボウミウシ」にそっくりな「フィリディエラ・ニグラ」などという和名もついていないようなものがいたり、いつもよく見かける「ムカデミノウミウシ」でもサイズがやたら大きかったりとウミウシ系でも楽しめました。

それから「フウライチョウチョウウオ」「チョウハン」「セグロチョウチョウウオ」「トゲチョウチョウウオ」の幼魚が見れました! それぞれ成魚はよく見かけますがいずれも幼魚はあまり見たことがなかったので嬉しかったです。
しかも成魚は大体2匹一緒にいるのですが、その幼魚達はいずれも単独でいました。

そして何と「カクレクマノミ」もいたのですが、これが通常のものに比べて体色が黒ずんでいました。


環境が変わればそこにいる生物もがらりと変わるものですね。


他には
ミヤコイシモチ、ネンブツダイ、ダンダラスズメダイ、ルリスズメダイ、ハタタテギンポ・・・などを多数見かけました。
アオリイカが1匹だけ漂っていました。
僕は見ていませんが「ハリセンボン」や「へコアユ」などを見つけたゲストさんもいらっしゃいました。

無事に楽しく潜ってこれて本当によかったです。



台風8号は石垣島を直撃しそうな勢いです。
明日はさすがに外に出ることさえできないかな・・
停電だけはしないでほしいものです