個性の強いこどもを地域で支える会

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小学生までを支援対象にしている理由

2013-03-20 03:36:00 | ちょっとコラム
当会は、小学生までの個性の強いこどもについて
理解を深め支援ができる地域づくりを考えて活動しています。

会での支援対象として「小学生まで」にした理由は

二次障害を防ぐ!

これに尽きます。







二次障害というのは、
一次障害である発達障害に起因して出てくる
二次的な障害です。
よくいわれるのは
精神疾患(うつや統合失調症など)、非行、不登校、ひきこもりなどです。

これらは彼らが生きるために
(無意識化で、また必然的に)とった手段であり
そして結果だということ。

イメージとしては、
土地のデコボコがある(一次障害)が、
日頃は雨が降っても地下に浸透し処理できる。
しかし、大雨が降ると対応できず土砂崩れや洪水が起きる(二次障害)
といった感じでしょうか。




小学生までに、
そのこどもの特性や言動を理解し、心に寄り添いながら
その特性と社会のマナーや決まりをすり合わせ、
適応に向けていくこと、
そしてそこで育まれる自己肯定感
(自分はなかなかやるじゃないか、という自尊心)は
その子にとって大きな財産になります。

もちろん中学生以降でもこういったことは必要ですし
習得していくことは可能です。
ただ、それまでに多くの誤学習をしてしまい
修正し身に着けることにかなりの労力を使います。

それに二次障害が起きてしまうと
それらが複雑に絡み合って、
解決や緩解の糸口を見つけにくくなってしまいます。

アイデンティティやプライドなどもあります。

ですから、小学生までの時期は大きなチャンスなのです。

とはいうものの、二次障害が起きてしまうこともあります。

しかし、それまでに
本人の自己肯定感や適応の下地ができていたり
また理解や支援のネットワークが早期に効果を発揮し
重篤な症状を防ぐことも考えられます。


その子が将来暮らす上で特性からくる生きにくさはあるものの
それらが少しでも軽減され、
いろんな方や機関、地域に持ちつ持たれつ
人生を謳歌することができるようになるといいな~と思います。

3/18 防災対策課でお話を聞かせていただきました

2013-03-19 19:31:00 | 活動日記(代表)
3/18(月)10:00~、豊田市防災対策課の方に
豊田市の防災や災害時の対応について
お聞きしてきました。


豊田市には
自治会単位(大きい自治会は分割)に
自主防災会が329団体あります。
一番近い防災組織が、この自主防災会。

地域それぞれに資源や危険個所が違うので、
個々に違った活動の特色をもっているそうです。
ですから、自分の住んでいる地域の防災・災害時の細かい情報は
この自主防災会が考えているようです。
どんな内容なのか、問い合わせるなら
区長さんがいいのでは?とのことでした。

ちなみに豊田市自主防災会連絡協議会という集まりもあって
情報共有もされているそうです。


また、豊田市では年2回「豊田市市民防災演習」が
中学校区で持ち回りであるそうです。
半日の演習ですが、ヘリコプターも出動するという規模!
平成24年度は小原地区で開催、
もう1つは県の事業とも合わせた防災演習に、
元城地区の方が参加するという形で行ったそうです。
ちなみに平成26年度ですべての中学校区を一巡するとのこと。

他に、防災マップ共働作成支援補助金制度もあり
自治区単位で申し込むと100%の補助で
防災マップやそれに伴う講師を呼べるという
制度も実施されています。(平成24.25.26年度)

この制度は現在35団体が利用し、
マップ作成活動を実施しているとのこと。

完成したマップはもちろんですが、
作る過程で多くの住民を巻き込みながら作成するため、
防災意識の向上や近所との連携強化を目的としているそうです。
すばらしいですね!


なぜ当会が防災対策課に話を聞きに行ったかというと、
発達障害のある子・人が
災害時の見通しを立てるための情報をお聞きし
実際の災害が起こる前に、イメージしたり、対策を立てるという
準備をしてもらうことが大切だと感じているからです。

情報がなければイメージも対策も立てられません。

今回のお話の中でこんな話しがありました。

豊田市は福祉避難所として提携している施設があります。
しかし平常時である現在も利用者さんが多く、
入所待ちのところがほとんど。
被災時でも、入所者がいるので空きが出るわけではありません。
スタッフも被災する可能性があり、
現在入所者している方のケアも十分にできるかどうかわかりません。

そんな少ない枠の中で、緊急性などを考慮されてから
やっと入所手続きが始まります。

福祉避難所にはいれるかどうか、わからない・・・というより、
入れるとイメージしていては危険だと感じませんか?


また、災害時要援護者制度があります。
この世帯にはこういった方がいる、ということを明らかにして
被災時に無事を確認するという制度です。
これは一人世帯の高齢者・重度の障害のある方が対象です。
ですから、この対象から外れた方は使えない制度です。

でも、日頃から親しく
知り合いが「○○さんの○○君、大丈夫かしら?」と
心配してくれるような関係があれば
この制度に近いものがありますよね。

とにかく自助です。
そして、近くに助け合える人がいることが大切。
地域の防災訓練は本当によい機会です。


そういった災害時の準備をするための情報を、現在集めて
「ここさぽ2:発達障害のある子の防災・減災・災害時対応」(仮称)に
まとめていこうと思います。


ご多忙の中、
多くのお話をしてくださった担当者の方、防災対策課に感謝です!

【報告】発達障がいのこと、ちょっと話そうよ

2013-03-17 18:02:00 | 平成24年度イベント・講演会
本日、当会主催で「発達障がいのこと、ちょっと話そうよ」
と題した、おしゃべり会を開催しました。


日時:平成25年3月17日(日)9:30~11:30
場所:豊田市福祉センター 31.32.34会議室
参加費:500円(お茶菓子付)


毎月1回、平日金曜日に行っているおしゃべり会の日曜日バージョンです。
平日には参加できない方もいらっしゃるので
毎年1~2回のペースで土日のどちらかで開催しています。

参加してくださった方、
頑張って場を取り仕切ってくれた会員さん、
お疲れ様でした。

今回は14名の参加があり、3つのグループに分かれました。

以下、参加してくださった方からのアンケート結果です。


*****


「発達障がいのこと、ちょっと話そうよ」アンケート結果

アンケート回収枚数11枚(参加者14名)

【評価】
★大変良い2名★
・いろいろな人の話が聞けた。話したりない人はいなかったか気になった。
・色々な方の話を聞けてよかった。

★大変よいと良いの間1名★
・それぞれに思いがあり、体験があるのだな、と。奥が深いですね。

★良い8名★
・みなさんの話が聞けてよかった。ただ話をする機会があるだけで有意義な時間だったと思う。
・色々な年代のお子さんの話をきけてよかった。
・色々な方の話を聞けて良かったです。しかし自分の知りたい情報や答えはなかなか出ないですね。
・大人の発達障害について考えられる時間でした。
・同じような年代(子)の人と話せてよかった。


【参加してよかったこと・今後に活かしたいことがあったか】
アンケート回答者全員が「あった」と回答

・発達障害はさまざまだということを改めて知りました。
・不登校の情報も得られて、考え方の選択も増えてよかったと思います。
・新しい情報を得られたこと。当事者の方の赤裸々な話がきけたこと。
・今まで同じ境遇の方とお会いする機会がなかったので良かったです。
・同じような子供を持つ人がいるんだなと思いました。
・1年前を思い出し、子どもの成長に気づけたことで、また子育てを頑張ろうと思いました。
・〝社会に出たときに困った“という言葉を聞き、今からソーシャルスキルを身に着けれるように考えていきたいです。
・体験談はひとつひとつ参考になりますね。
・周りの子と比べるのではなく、その子その子を見てあげたいと思いました。
・色々な病院の話も出た。就業しかないのか?という疑問は新しい視点だった。(生活に不都合を感じてるくらいなのに、さらに支援をつけるから働け、というのは結構しんどい。


*****



【イベントでの改善点】
・思い思いそれぞれ話せるのは良いのですが、時間内に話せない人が出てきてしまうので、オーガナイズできる人がいるといいかも。

【要望】
・土日に会のおしゃべり会を開催してほしい。
・成人の方当事者で、仕事や生活等頑張っている方の話が聞けると嬉しいです。

【感想】
・子どもがアスペルガーと診断されて、とっても悲しくて隠して生きていこうと思っていましたが、みんなと悩みを話して共感しあうと、自分にも心のゆとりができて、子どもにも優しくできる気がしました。



親失格と思う方へ

2013-03-10 09:05:00 | ちょっとコラム
タイトルが衝撃的ですが
よく、親御さんからお聞きする話題があります。

「本人は怠けているわけではないことを
一番理解してあげないといけない立場なのに、
イライラして怒ってしまう」という懺悔です。

「私は親失格なんです…」と告白されます。


ひととおりお話を聞いて、私が思うこと。
親である前に人間ですから、イライラすることはありますよ。

イライラしたら、
「今イライラしているから、ちょっとしたことでも怒りそう」
と感じて、そして周りに宣言してもいいと思います。

発達障害がある子にとっては、
いつもは許されていることが、なぜ今日はガミガミ言われるのかー。
いつもと同じようにしているのに、
今日は自分の何がいけなかったのか、
その正体をつかむことができず混乱してしまいます。
結論がでないまま不安になることも考えられます。

感情の機微は、人間である以上当たり前のことです。
その場で押しとどめていても、どこかでいびつに出てきます。

だからといって、
その場でわーっとお子さんに怒ることはお勧めしませんが
信頼できる方に話を聞いてもらったり
おしゃべり会のような場所で
「この前、こんなことがあって!もう!」と
愚痴っていただいて構いません。

「この大変な状況を○○さんに話そう!」という意思が
気持ちを冷静にして、見方が変わることもあります。

あと、手が出そうになったときは、
その場から離れるという選択もあります。
ふすま1枚隔てるだけでも気持ちはずいぶん変わります。


人間は、機械ではないので
疲れているときや、眠いとき、興奮しているとき、
いろんな状況があります。

発達障害のある子も同じです。

是非、そういうときの対応を
SST(ソーシャルスキルトレーニング)の一環として
やってみせて、教える機会にしてください。

そういう意味では、完璧な親より
人間味のある親のほうが
子育てに向いているのではないかと思います。

ダメだと感じる自分の姿も
その先のフォローを見せる手本として活かしてください。

息づまったら
どうぞ愚痴を吐きに来てください。

次回のおしゃべり会は2013年4月26日です。

【報告】3/8おしゃべり会

2013-03-10 08:16:00 | 平成24年度イベント・講演会
おしゃべり会の報告です。

日時:2013年3月8日(金)10:30~12:30
場所:とよた市民活動センター 活動室1
参加者:10名(うち会員外2名、初めて参加される方も)

こんな話題がありました。
・「障害があるから…」とわかっているけど、怒ってしまうase(親御さんより)
・学校でのからかい(いじめ未満)をどう考えて対応したらいい?
・困難さに前向きに取り組んでいる子の成長
・医療機関での絵カードが効果発揮しているという報告(医療機関からの聞き取り)
・卒業式の練習が大変(じっと動かないのが難しい)

そのうちの
「障害があるから…」とわかっているけど、怒ってしまうase
という話題では

・そういうこと、よくありますよ!
・子どもをよく観察して、ベストの方法を見つけていきましょう
・親側の、怒りやすくなる状況(こだわるところ、疲れなど)も気づくといい
・具体的な指示にしよう(指示内容や意図を理解しやすい)

というような話がでました。