Aquascooter Maintenance for Spearfishing アクアスクーターで魚突き 全76回

使いこなそう、アクアスクーター整備ノートby KosakaNatsuki

**全76回で終了済み**

Blog第75回 キャブレタ及び Blog 休止の件 Carburettor =小坂夏樹=

2018年07月17日 | マニュアル
流量調整膜(ダイアフラム)比較

前回第74回でもキャブの流量調整膜(ダイアフラム)を取上げた。丁度手持の新品が払底したので、格安品を探してウオルブロ社純正品 D22-HDA と互換品を購入した。

純正品は八宝屋 D22-HDAリペアキット670円

互換品はキャブレターパーツドットコム
Walbro用 HDA系ダイヤフラムセット社外品 3セット 900 円


どちらもネットでもヤフオクでも購入OKで、互換品は半額だ。

いつも調子が悪くなって慌てて交換する膜なので、その時々で純正品を使ったか、互換品だったかは後で思い出せない。そこで、性能に差があるのか、ちょっと試してみようと考えた。

調整膜は純正の方が輪状の凹凸がしっかり付いている様だが、極僅かな差だ。触感などは私には変りなく感じる。

純正品の大気側に塗料の青い識別?印が付けてあるが、今までも印が付いたものと無いものがあって、気にしていなかった。


純正品の中心のカシメ鋲の頭(表面)には恰も特殊な識別印かと感じるような細かなプレスの傷??がある。もしこれが治具の傷に由来しているとしたら、相当ひどい製造現場を想像させる。


燃料漬けにして、両社に相違が出るかどうかを見た。

浸漬して2日目には、混合だが無色だった燃料が茶色に変色した。
この写真は3日目で、比較対象は無いがはっきり色が判る。
添加物のカーボンが溶出したのだろうか?
ゴムの性質が変化(?劣化)することはないのだろうか?


数日経っても形状変化は感じられなかった。
実機のキャブレタでは片面だけが燃料に接し、他面は空気で乾燥しているから反り易いかも知れない。そこでキャブに取付け燃料も実機状態にして、何か変化が有るか数日置いてみた。

上が試験した物で、下側は新品だ。
写真でははっきりしないが、互換品は輪状の凹凸が少し小さくなったようだ。
純正品のほうは周辺が僅かに反り、一部に歪みが出た。純正品のくせに!と品質に疑いを持ったが、こんな短期間では正しい評価は出来ない。
純正品の青い点は燃料に溶けて消えた。




今更だが、今後は純正品と互換品を区別して実機での寿命を点検して行きたい。今のところ、青い点と加締の傷で識別は簡単にできる。


離島の仲間はスーパーマグナムのキャブを点検

このSマグナムは全体をオーバーホールして2カ月程使い、その後1年近く使わなかったものだ。
これを最近また使い始めたところ、加速時に息継ぎするので、燃料通路の詰りかと考えて開けてみた。
ポンプ側の燃料フィルタにゴミがあったが、この程度なら影響することは無さそうだ。




膜がへたったかというと、そこまでの劣化は無い様だ。青い点が付いているので純正品らしい。



結局このままこのダイアフラムを使い続けることにした。


私の場合は流量調整膜にはこれまでも紹介した如く、凸凹と縦筋が入り、結果的に?不調になることが多い。この様に滑らかに弛む・たるむというか窪むのは少ない。互換品を使う事が多いが、上記の如く今後両者に違いがあるかどうか見て行きたい。



針弁(ニードルバルブ)
膜に問題が無ければ、針弁かとこちらを確認した。
写真からは段が付いたようにも見えるが、実際は滑らかで、再装着した


超簡易的に点検はこれだけで終了、その後毎週使っている。調子は変らず、何となく息継ぎする様だが、問題なく使用できている。


尚、この離島の場合は魚突きの良いポイントまで移動距離が長く、アクセル固定金具を利用し、最高速又はそれに近い状態で2km程移動する事が普通だ。そこで燃料の混合比も、通常の50:1でなく、40:1として潤滑不足にならぬよう配慮しているとの事。

暑さでボケて思い出せぬが、速度を上げると負荷は2乗だったか3乗以上・・・?で増えて各部の損耗も極大となるから、この様な使用実態では特に潤滑などに配慮をし、頻繁な整備が必要となる。

私自身、最近もこの仲間らと、汐に抗して片道2kmを最高速で、場合によっては足ヒレも目一杯使って往復した。そんな時は常に故障の不安を感じているが、まさかの時は追汐に乗って戻ることを経験済みで、その為に転流する潮時を良く調べて出漁するのだ。混合比は50:1だが、こんな時はオイルを意識的に多めにしている。


それにしてもこんな使い方をしているとガス欠の危険も伴うから、予備燃料も携帯している。ちなみにこの時は潮時の選択が出来ず、向かい汐に抗して行き、追い汐で戻ったところ、残燃料は僅か200ccだった。


尻紐


今までは表スキンスーツで、ビニールテープ巻の円盤形玉付き尻紐を使ってきたが、最近の遠征で久々に表ジャージのスーツを使ったところ、これが股の間から滑って外れてしまい、大変使い辛かった。数日は我慢したが、とうとう海岸の流木を叩き折ってナイフで少し溝を付けて紐を固定した。こんな不格好なものだが、滑らず安定感があった。
PescaSubApneaのページには10cm程の板片の付いた尻紐があったが、成程スーツの素材によってはこんな細かな事も考えねばならないようだ。
木などの丸棒でしっかりしたものを作る積りだ。


Blog 休止について
本Blogは当人が驚くほど回を重ねてしまい、既にアクアスクーターの故障情報は出尽した感がある。
そこで私としては既に筆を置く気になり、取敢えず本年2018年12月までは更新無しのBlog休止 とします。

雑誌なら休刊=廃刊を意味するが、Blogは簡単に復活出来るので、その折にはまた閲覧をお願いします。

私としては時日を戻して随所の怪しい記事の加筆訂正をしたいとか、諸兄の便宜に、各部毎にまとめた記事にしたいとの思いもありますが、このまま廃止も有得ます。

以上


Blog第75回 キャブレタ 及び Blog 休止の件 Carburettor 終り =小坂夏樹=