コンプレックス

2019-07-21 22:13:37 | 日記

自分の感情が怖い

 

そして極めつけ。ある夜、夢を見ました。母親に「せっかく女性に生まれたのだから、子どもくらい産んでおけばよかったのに」と言われる夢でした。この言葉は、いつぞやの誕生日に実際に母から言われたもの。目覚めた私は、手足ともに指先が冷え切っていて、涙も出ないくらい衝撃を受けていました。

 これは、まずいな。なんとかしなくちゃいけないな。だって、ハフポストの仕事は楽しいし、一緒に働いている人たちのことを尊敬していて、大好き。こんなコンプレックスでへこたれるわけにはいかない。

 でも先程も書いたとおり、私はこれまでコンプレックスと真正面から向き合ったことがありません。見ないふりをして逃げてきました。他の人は、どんな風に闘ったり、向き合ったりしているのだろう。知りたくてたまらなくなりました。そこで、「コンプレックスと私の距離」という企画を立ち上げることにしました(もちろん、それだけが理由ではないけれど)。

「いろいろな人のコンプレックスと、その向き合い方を特集すれば、コンプレックスに悩んでいる人のヒントになるのでは?」なんて偉そうなことを企画説明で口にしていましたが、実際のところ半分くらいは自分が楽になりたいからだったりもします。

 そんなわけで、こうして「コンプレックスと私の距離」を考えるブログを書いています。実はこの原稿の前に、別のコンプレックスについて当たり障りのない感じでまとめたものを8割くらいまで書き上げていました。「だって、未婚・子なしがコンプレックスなんてすごくみっともないし、そんなことを大っぴらに語るだなんてプライドが許さない」と思っていたことに加え、そんなことをオープンにしたら、傷だらけになって、私が私でいられなくなる気がして書けなかったのです。

 ところが昨日、思い切って同僚に打ち明けてみたら、思いもよらぬ質問を投げかけられました。

「もし産めたら、産んでた?」

私は一瞬、言葉に詰まったけれど、「うん、産んでたと思う」と答えていました。悶々と自問自答するのではなく、同僚にそう言えたことで自分のなかで何かが大きく変わった気がしました。

そうだ、私は子どもを産みたかったし、今でももし、そういう機会があれば産みたいとすら思っているんだ。結婚していて、子どもがいる同年代の人たちをうらやましい、と思っているんだ、私は…。

思いがどんどん溢れてきます。そして帰宅後、私は書きかけていた原稿を削除。私の“本当のコンプレックス”を書こう。そう決めたのでした。