フライ,ダディ,フライ

面白かったねぇ！
男ばっかしだけど、すがすがしくてえかったわ。

金城一紀原作が映画化、岡田准一が主演、って話を聞いたときにすでに期待して今日まで待ってきたのだけど、その甲斐あった、て感じかしらね。

金城一紀といえばやっぱし「GO」。
行定監督のムダのない作りが印象的だったので、今回の「フライ～」の "ぷっ" て吹き出すべき台詞とか、意味なく怪しく描いた医師っていうのが始めは馴染めなかったけど、堤真一が演じてんだから「小声のつっこみ」はアリだろう、とか途中から思うようになったわね。

いやー、鍛えるおっさんはカッコよいねぇ。
「ピンポン」でばばぁにしごかれ階段をダッシュで昇るペコよろしく、高校生の朴舜臣にしごかれるサラリーマンのおっさん。。。
設定が面白いよね。
このへん、さすが金城一紀てな感じだけど。
もっと感心したのが、人物像だぁね。

岡田准一はたしかによかった。
ほんとによかった。
岡田准一でよかった、とも思うし。
でもね、それ以上に、朴舜臣がイイわけよ。
かなり魅力的だった。
作品の中盤から、舜臣の人物像が明確になってゆくわけだけど、見終わる頃にはもぅ舜臣の虜だったもん。
高校生らしからぬ台詞がイチイチ説得力があって、そんなインテリな部分に惹かれてったっていうのもあるけど、やっぱしあの
「もう疲れた」
って言った時。
なんだ、やっぱり高校生なんじゃん。
みたいに、作品のつじつまがぴったり合うようになってからラストまで。
映画が終わってしまうのが残念に思えたなー。
もっかい観たいかも。

それから、須藤元気。
「凶気の桜」もそうだったけど、キレ役はさすがだわね。
明らかにおかしい奴なんだけど、カッコいいとまで思わせるくらいの存在感を持ってるって、ホントすごいと思う。
女の子をボコるような、くだらなくてカスみたいな奴なのに、観てて吐き気しそうなくらいヤな奴なのに、須藤元気はよかった。