今回乗ったのは「赤坂ルート」
六本木ヒルズからミッドタウン、赤坂見附・青山方面を回り六本木に戻る一方向循環の路線。ちぃバスとしては六本木~田町の「田町ルート」と共に2004年のちぃバス運行開始から運行されている路線です。

六本木での用事が終わった後に、近くのミッドタウンによってみることに。
この写真はミッドタウンのサンタツリー。小さいサンタクロースの人形で作られたクリスマスツリー


ミッドタウンのイルミネーションも綺麗そうで気になりますが、他に行きたい場所もあるので今回は・・


ミッドタウンを見た後に、ミッドタウン対面の六本木7丁目バス停から乗ることにします。
香港やシンガポール風に「ミッドタウン対面」とバス停名を付けたくなってきますね


時刻表。8~20時頃まで終日20分間隔で運行されているよう。
時刻表の下に現実の地図に即した路線図も掲示されていて、地下鉄への乗換えなども分かります。

時間通りの16時47分に「赤坂見附駅方面」と表示されたバスがやってきました。

バス自体はコミュニティバスでよくある小型バスではなく一般的な中型バスですね。

車内のモニター画面では次停留所名が番号付で日本語・英語・簡体中文・ハングルで表示されます。

ちぃバスの運行事業者はハチ公バス神宮ルートと同じくフジエクスプレス。私が嫌いな

電話の問い合わせ先が積極的に案内されているのはバスとしては珍しいような?
この後、銀座線に乗り換えて末広町に行きたかったので、山王下下車で溜池山王駅乗換えか、赤坂見附下車が便利そうですが、折角なのでもう少し先の、青山1丁目駅まで乗ってみるとします。

なんと途中に「豊川稲荷前」という愛知県の豊川を思い出す名前のバス停が。青山通り沿いに豊川稲荷の東京別院があるみたいで・・。愛知の豊川稲荷は行ったことがあるけど、こっちの豊川稲荷はまだ行ったことがないですね

赤坂見附駅~青山1丁目駅は一駅とはいえ意外に距離があって、六本木7丁目から約25分で青山1丁目駅に到着ですね。
ほぼ定時運転。途中で微妙に時間調整しながら走ってる感だったのでダイヤには余裕がある(定時運転率が高め?)なのかも。
ちぃバスルートでミッドタウンから赤坂見附駅までは約2キロ。
次の目的地は銀座線末広町なので、赤坂見附駅乗換えとすれば、100円(ちぃバス)+160円(銀座線)の260円となります。
都営地下鉄の初乗り運賃(4キロ以下170円)から都営メトロ乗継割引(70円引)を適用した場合と同じレベルの運賃になります。
六本木から末広町なら日比谷線から銀座線に乗り換えれば190円で済みますが、今回のミッドタウンのように駅から少し離れている場所からあまり歩かないで済む。と考えれば利用価値があるかなと思います。
ただちぃバスが23区のバス標準運賃の200円だとすれば、ミッドタウン~赤坂見附~末広町で360円になるので利用価値はないですね。
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さて東京都心部では以前に紹介した渋谷区の「ハチ公バス」も含め、このようなコミュニティバスなどの第3勢力によるバス路線の新設が相次いでいて、多くは100円運賃で乗れ短距離での移動や乗継が多い都心部では割安感もあります。
一方で都心部の既存勢力の市街路線バスである都営バスは200円。もはや都営バスの存在意義に疑問符が付くのも事実。せいぜい「都営まるごとパス」(1日乗車券)で乗れることが存在価値じゃないかと思えてきます。
港区内ではちぃバスは2004年の運行開始時の2路線が今では8路線に拡大。更に以前に紹介した、品川・田町駅からの台場地区への「お台場レインボーバス」、都営バス旧虹01系統が廃止された後を引き継いだ「kmフラワーバス」と既存の都営バスではない、第3の勢力による路線バス新設が相次いでいます。
特にちぃバスは東京都内の路線バスの標準運賃の200円ではなく半額の100円で乗客を集めています。
背景として六本木エリアが再開発でヒルズやミッドタウンが出来てオフィスエリアとしても存在感が高まったこと。台場地区など街自体が新しく出来るなど、港区自体の集積度の高まりもあるでしょう。
都心の新勢力のバス路線を支えている運行事業者は東京都交通局ではなく、ちぃバスを受託しているフジエクスプレスを初めとした民間事業者。中には近年になって路線バス事業に新規参入した会社もあります。
聞くところによれば、これら民間事業者は都営バスに較べて乗務員給料なども安く、運行コストが安いことも路線新設を後押ししているようです。
橋下改革の一環で少し前に話題になった大阪市バスの経営改善問題でも、公営事業者の運行コストの高さが指摘されました。
市街路線バス運転手の給料水準はどのくらいが適正なのか?には色々議論はあるでしょうが、仮に「乗務員の待遇を都営バス並にする代わりにバス運賃を200円にします」となったら、私はハチ公バスやちぃバスにはそう乗らないだろうな。というのは正直なところです。
冒頭の乗車レポートの部分でも触れましたが、渋谷駅→原宿方面にしろ今回のミッドタウン→赤坂・青山方面にしろ100円だから乗ろうと思うのも事実。この区間で200円出すぐらいなら最初から電車に乗ります。
地図で見ると山手線の反対側である東京駅から新宿駅でも距離にすれば僅か6キロ。
郊外や田舎の感覚でみれば、一見広そうにも思える東京都心が如何に狭く、その限られた範囲で右に左にと移動しているのかと思うものです。
この狭いエリアに地下鉄各線やJR線、更にはバスと多くの交通機関がひしめいている東京都心。その中での理想的な交通手段のあり方や各機関同士の連携、運賃システム・適正な金額のあり方を考えると、まだまだ調査や検討の余地がありそうです。

http://www.fujikyu.co.jp/express/
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2013/11/20 18:17(JST)