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07年3月九州の旅(その7・口之津歴史民俗資料館へ)

前回その6から続く


口之津駅の駅舎です。
簡素な駅舎の裏には狭い片側ホームがありました。
一応主要駅のはずですが驚くべくほど小規模です。

南島原~加津佐間は概ね毎時1本ですが、10時57分発から13時1分発の間だけ2時間のブランクがあります。この間に口之津見物をしようという次第です。


駅舎内に貼ってあった南島原市による実態調査の案内。
残念ながら実施されたのは前週でした。やってれば私も協力できたのですが^^


1567年の南蛮船来航の地にちなんでか、駅前には笑顔な南蛮人像が建っていました。

駅の正面には天草の鬼池行の島鉄フェリー乗場があり、小規模ながらバスも含めたターミナルもあり公共交通の要所となっている模様です。

ここ口之津で降りたのは、前出のYさんから「島原半島に行くなら口之津の民俗資料館は是非お勧め」と聞いたのでそれならば・・。という事で訪問する事に決めたわけですが、公式サイトも整備されておらず(南島原市のWebページ)駅からの距離やアクセスもよく分からない状態。

ネットの地図で住所から場所を確認して駅からの道順を概ね確認したところ駅から徒歩15~20分程度。
資料館の近くを通るバスもありましたが、1日数往復程度と丁度いい便がなかったので歩いて向かいます。



口之津駅を出て左手の岬の先を目指す形で海岸沿いを歩きます。
鬼池行きのフェリーの発着がみれたり、天気がよければ散策にはよさそうです。
この時は曇りで風が当ると寒い感じだったのは少し残念。

イルカウオッチングも名物のようで途中の民宿で看板を出してるところがありましたが、1人9600円(ただし5人以上)と個人旅行では人数を集めるのがタイヘンそうです。

20分強ほど歩くと写真の入り江をショートカットするアーチ橋があるので、この橋を渡るとすぐにこの日2つ目の目的地の資料館に到着です。
狭い橋だったので歩行者専用かとおもいきゃ自動車どころか「大型バスも通れます」の看板が対向から車が来たら絶対にすれ違えなさそうな橋ですが・・。



(写真上)
口之津 歴史民俗資料館(海の資料館)の外観です
建物自体は明治32年に建築された口之津税関の建物を展示館として利用しているそうです。

見た目は小さいですが、この他にも奥に別館があり、この写真の見た目よりは広いです。


館内の様子。
明治42年に三池港が整備されるまで、三井三池炭鉱の積出港として賑った歴史などが紹介されています。当時は小船で口之津まで運搬し人海戦術で外航の石炭船に積み替えていたそうです。
この話は初耳だったので驚きです。三井三池から口之津は地図で見ると少々遠い感もしますが、島原港をはじめ当時周辺には大型船が入れるところが他になかったののかもですね。

積み替えなどの人手を集める為に、沖縄の与論島から多くの出稼ぎ者を募りその宿舎であった「与論長屋」と呼ばれた小屋を縮小復元したものが別館に展示されていました。


からゆきさんに関する展示コーナー
ちょっとしたシアター風になっていて、解説ビデオが放映されていました。
周囲には関連の品物などが展示されています。

生活苦や借金の形として年端の行かない女の子が、半ば騙されるような形で渡航に必要な許可証などの書類を持たず密航者として、石炭船の船底に乗せられてシンガポールなど東南アジアや大連などの娼館に売られていったそうです。
背景の絵は沖合いに停泊する石炭船に向かっている場面を描いているそうです。

成功を収めるなど後に帰国出来た人もいたものの、多くは現地で亡くなり調査によれば平均寿命は20歳程度だったそうです。
明治時代、石炭の積み出し港として栄えた口之津の負の歴史といえるのではないでしょうか。

歴史関連の資料の他に「民俗」資料として、古い家具や電化製品なども展示されていましたが「展示スペースの関係で寄贈いただいた品は期間ごとに展示替えしています」の意味の掲示があったのは少し苦笑
「寄贈したのにうちのは展示されないのか~」という問い合わせも多いのでしょうか。

入場料の200円の元は取った。という以上に、貴重な時間を使ってでも来た甲斐があったと思える展示内容でした。見学していたらなんだかんだ1時間ほどかかってしまいましたが、来た道を戻り口之津駅戻ります。
次の列車まで25分ほど時間があったのでし、食事には忙しいしイマイチ適当な店もないので、駅横こじゃれたお菓子屋さんの喫茶コーナーで一休みする事に。


ケーキセットを注文しました。500円ぐらい
ケーキの種類が多くて迷いましたが個数限定の「くりべえ」を選びました。
名の通り栗のケーキですが、小さなかごに入ってるのがかわいいですね。

(次回に続く)

関連サイト
口之津歴史民俗資料館(南島原市)の案内ページ

(館内での撮影は許可を受けています)

からゆきさんの小部屋
http://www.karayukisan.jp/index.html

(07/4/20UP)
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