前に書いた富士宮の焼きそばをはじめ、最近ご当地グルメが注目を集めていますが、その中でも栃木県の宇都宮市は日本有数の餃子消費量を誇るなど、餃子の街として近年有名です。
私も餃子が好きな事もあって3年ほど前に一度宇都宮に食べに行った事がありますが、今回4月10日まで有効の18キップの余りがあったのでこの機会に再訪することとしました。
ついでに宇都宮の近くから出ている烏山線というローカル線にまだ乗ったことがないので、こちらも併せて訪問することにしました。
さて、今回は早起きして御殿場線の初電で国府津に出ます。
国府津からは「おはようライナー新宿22号」に乗車します。
この列車はライナー料金として+500円かかるものの、スーパーあずさ用のE351系が使用されるので乗り得な列車の一つです。
今回は950円のグリーン券を買って、宇都宮までグリーン車で行くとします。
普通列車(快速やライナー号)のグリーン料金は51キロ以上なら何処まで乗っても同じ値段なのでお得ですね。
東京まで乗る時でグリーン車だとちょっと損した気分ですが、東京の先、千葉や大宮方面に行く時は距離もあるので乗ってしまいますね。
かってはグリーン料金ももっと割高で18キップでは乗れなかったのですが、今のシステムに変わったお陰で東の方に行く時は便利で楽になりました。
ちなみに以前から東海道線のライナー号のグリーン車はグリーン券を持っていれば、500円のライナー券を買わずにグリーン車に乗れるので尚更お得です。
グリーン車の車内です。
上の写真の仕切りは同じ車両で禁煙席と喫煙席を分けていた頃の名残。
今は全席禁煙になっています
座席配置は普通車と同じ2+2列配置ですが、一応グリーン車らしく普通車よりは豪華な座席になっています。とはいえやはり九州旅行の時に乗った「リレーつばめ号」のグリーン車の1+2列配置に較べると見劣りがしますね。
かっては中央線の特急の旧型車(183系)にも一部は1+2列配置に改造された車両もいたのですが・・・。
ちなみに座席にはシートヒーターがあり肘掛の下に「弱・切・強」のスイッチが付いています。試しに弱に入れていたらお尻~腰の辺りが少し暖まりました。4月とはいえ朝早く肌寒い温度だったのでこれは嬉しいですね。
さて新宿で湘南新宿ラインに乗り換え、赤羽で上野から来た快速に乗り換えて順調に宇都宮を目指します。
もちろんこちらもグリーン車ですが、空いていて特に大宮を過ぎると本当にガラガラ。
グリーン券のチェックや車内販売を行うアテンダントさんもほとんど回ってこないので静かなものです。
さてさて国府津から3時間ほどで宇都宮に到着。グリーン車なので全然疲れないです
ここで乗り換え時間が50分ほどあるので「餃子の街らしく餃子モーニング」はないかな~と駅周辺を探したものの残念ながら発見できず、結局ファーストフード店で朝メニューを食べました。
さて駅に戻り再び東北線の黒磯行に乗車。2つ先の宝積寺で烏山線に乗り換えです。
宝積寺駅に停車中の烏山線。
ちなみに車内はロングシート。JR東日本のローカル線としては珍しくお手洗いの設備もありません。
烏山線は、宝積寺や大金という演技の良さそうな名前の駅があったり、東北線乗り換えの宝積寺を除くと駅の数が7個・当時烏山線用の車両が7両あったことなどから、「町おこし」ならぬ「路線おこし」として、車両や駅ごとにそれぞれ七福神を割り当てた、「七福神の路線」となっているのが特徴です。
(写真下)
この車両は「毘沙門天」
行先表示板(横サボ)も七福神があしらわれた特別なものが使われています。
宝積寺を出るとすぐに田舎に近い郊外といった単調な雰囲気の中を走ります。
単線で行違い箇所も途中の大金1箇所だけ。という典型的なローカル線でした。
さて35分ほど乗ったところで終点烏山に到着です。
終点烏山の駅舎です。(この写真は帰路に撮影)
駅の回りの風景としては、盲腸線の終着駅という共通点からか、滋賀県の信楽に似ているような印象です。
信楽に比べると駅の周辺に民家とかも多くて、街自体は大きい感じですね
各駅に七福神をあしらった解説看板が設置されていました。
さて烏山に着いて来た列車でそのまま宇都宮に戻るのは勿体無いので、1本後の列車で戻る事にしてその間少し見物するとします。
烏山線は大体1時間に1本なので折り返し時間も含めて1時間半ほどの余裕です。
さて、駅から10分ほど歩いて、「山あげ会館」にいくとします。
ここは烏山で毎年7月終わりに開催される「山あげ祭」に関する展示館なのですが、さてさてどんなものでしょう。
受付で入場料500円を払って早速見学するとします。
まずは最初に山あげ祭りのミニチュア劇場を見るとします。
(写真下)ミニチュアのシアターの案内役アクトロイド。勘助じいさん
愛・地球博を少し思い出します。
次に2階に上がって映像スクリーンのシアターで、今度は実写映像で祭の様子を鑑賞します
この時、お客さんは私だけだったので、1階のミニチュア劇場を見て係りの方の案内で2階にあがったら、すぐにスタートという感じでした。
ちなみに山あげ祭りというのは、450年の伝統を誇る日本最大の野外劇だそうで、屋外に設置した舞台の背景として、和紙と竹の骨組みで作った最大約10メートルの山をあげることから、その名がついた模様。
この山には場面に合わせて絵柄を変える仕掛けが用意されていたりと、野外劇といえどもなかなか手が込んでいるようです。
ちなみに私はこの「山あげ祭」は全く知らず、ある方に烏山に行くと話したら
「烏山なら山あげ会館という当地の祭りに関する展示館がお勧め」
と勧められて、「どんなものかな」と半信半疑で来てみたのですが、烏山でこんなに盛大な祭りが開かれると知り驚きました。
展示内容としてはミニチュア劇場?と映像のシアターに、山車の実物展示+αと小規模ですが、割とよくまとまっていて、お祭りの概要を知ることが出来ました。
烏山駅から徒歩10分弱と近いので、これから烏山を訪問される方には私からもお勧めですね。
館内には鉄道関係の展示もありました。
アンドロメダステーションの看板は1979年に上野発のアンドロメダ駅行のミステリー列車(銀河鉄道999号)が運転された際、終着駅として選ばれた烏山駅に掲げられたものだそうです。
<後編・宇都宮の部に続く>
****
烏山観光協会
http://www.mt-crow.net/k-karasuyama/index.php
今年は7月27日~29日に開催されるとの事です
*館内の撮影は承諾を得ています。
07/7/5UP
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