季節の野原で葉っぱの音を・・・。

心の畑も耕せる農家でありたい。

心、満たされてゆく日々

2024年03月31日 | 気持ちを語る


年明けからの味噌作り、醤油絞り、醤油仕込みで、冬季が他の季節に比べて、一番濃縮された繁忙期の農婦なのですが、一区切りついてくったりした後、この型染めを教えていただいていてきました。

実は、繁忙期の終盤、
中身をこぼしたわけでも、腐って捨てたわけでもないのに
自分の心の器の中が空っぽになっていくのを感じていて、さりとて疲弊している感もなく、これはどうしたものかと自分で自分を持て余しておりました。

熱意を持って、様々な場面で様々な方々に、様々なことをお伝えしてきた実感はあるので、注ぎ切ってしまっていたのかもしれません。

そんなことを思っていた終盤の終盤。
10年も20年も前に、おひとりおひとりと丁寧に出会って共に時間を過ごしていた方々が、その間、思いがけずに、それぞれにご縁がつながっていていたことを知る場面がいくつもいくつもありました。

気が付けば、器の中は、数えきれないほどたくさんの種類の素材からなる温かなブレンドティであふれんばかりにいっぱいです。

その満たされたあたたかさを胸に、昨日、型染め前の糊作置きを、糊を作るところからご指導いただいてきました。
この型、昭和49年とあります。
半世紀を経ても尚、心打つ模様が浮かび上がり、農婦に注がれた、人と人とのご縁と重なり感無量です。

丁寧な準備と、丁寧なご指導で糊を作るところから教えていただきましたが、ひたすら向き合っていくウチに、子どもの頃、写真館を営む父を手伝い、フイルム写真の現像、乾燥機械の操作をしていた記憶が鮮明に思い出されてきました。
残らないものを残すための淡々とした作業は、人の個性輝く一瞬をとらえて、ここぞと言う時にしかシャッターを押さなかった父の姿と重なるものがありました。
今の自分の源にたどり着いた気持ちです。

思い返してみれば、繁忙期のはじめと終わりの〆となった、この型染めのご指導に心から感謝です。

車に例えれば、現金かどうかは定かではありませんが、ハイオク満タンで注いでもらったので明日からの新年度をこれまでと変わらず地道を歩いて行こうと思います。
(せっかくのハイオクなのに走れません。)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 令和6年度 日本福祉大学 竹... | トップ | 繭からはじまる  絹糸道場 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿