きのとり

粘土屋とか皮肉屋とか
八ヶ岳の麓にある小さな村で粘土をこねてます

【かえる星人の日常 仲良し】

2018年04月23日 | 作品
これを昼寝と呼ぶことは、たとえ世間が許してもこの俺が許さん。と言うくらい長い長い昼寝からようやく目を覚ましたかえる星人が重たい身体を起こした頃には、辺りはもう薄暗くなり始めていました。



夕飯のことを一瞬考えて何も思い浮かばないままテレビとHDDプレーヤーの電源を入れると一昨日レンタルした「ホーリーモーターズ」が再生されました。昨晩観始めたけど途中で眠くなり「あぁ眠い。。残りは明日にしよう」と中断していた映画です。
ドニ・ラヴァンの怪演に圧倒され、意味不明な話の展開にとまどい、愛した女性の死を乗り越える男の姿に感動し
「オレは一体誰なんだ?」と胸に手を当ててひとりごちるかえる星人。
気がつくといつのまにか膝の間に猫のジーンが座って一緒に映画鑑賞をしているじゃないですか。あぁかわいい。



「なあジーン。世界征服ってこんなに虚しいものだったのか。。オレが欲しかったものはこんなものじゃなかったんだ。。今更こんなことを言ったって遅いよな」と自嘲気味に笑うかえる星人とジーンの知ったこっちゃないという横顔。
覇者の憂鬱が身に沁みる秋の夜長を愛猫と過ごすかえる星人の胸に湧き上がるのは郷愁の思いでした。
秋の夜は虫の声と共にゆっくりと更けてゆきます。


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