7月の3連休、自己最長距離となる263kmのレースにチャレンジしてきました。
舞台は青森。津軽半島をぐるっと一周するというジャーニーランです。
これまでトレイルで32時間弱を動き続けてくることはできたし、今回はトレイルでは無くロードなので、40時間くらいは連続で動けるのではないか、というそれだけの仮説でトライに踏み切りました。
ノリと勢いで申し込んではみたものの、ロードで長時間動くことになるため、耐性をつける必要があると思い、この日に向けて徹底的にキロ6ペースで練習、走行距離を増やし、6月は月間450km。
レース二週間前に40km走を3日連続実施。これで足りるか不明だけど、仕事をやりつつ可能な限り走ったつもり。
シューズは悩んだ末にアルトラのViaOlympusを購入。暑さ対策として白シャツに白アームを準備。
スタートは土曜日午後5時からだが、限界まで睡眠時間を確保したく前泊して万全の状態で臨むことにしました。10時間くらいはベッドに入れたと思う。
交通手段は行き帰り共に新幹線。行きはJREポイントで全額ペイ、帰りは株主優待をうまく使って節約。
前日に秋田県で大雨が降って、弘前から秋田方面は電車が運休。しかし辛うじて青森は大丈夫だった。
さて当日土曜日、レイトチェックアウトして近場の定食屋でシャケ定食食べ、会場入り。
100円バスに乗って受付会場へ。しっかりした説明会を聞いて、準備。
デポバックが大きいと怒られた、中身減らして預ける。
デポバックが大きいと怒られた、中身減らして預ける。
外は結構な雨。100均でかったカッパをかぶってスタート地点へ移動。雨でテンションあがらん。。
まな板の鯉、これから地獄へのスタートだ。
17時スタート。
ゆるーくはじまる。
ちょうど先頭が目視できる位置で様子見スタート。
当たり前だけどカッパが暑い。のんびりいく。
序盤は第二集団のうしろくらいについてた、途中の信号のタイミングで集団がばらける感じ。
のんびりを意識しつつも先頭が気になる。目視できる位置をキープ。本当は岩木山が見える予定なのだが全く見えない。途中登りがあったりしたが無理なくすすむ。
ほぼ単独でCP1についた。
CP1 嶽温泉19.5km 到着19:09(2:09経過)区間ペース6'37/km
着くと既に先頭グループが補給しながら談笑していた。まだまだ差はない。
おにぎり2つ、フルーツを食べて、オレンジジュース、麦茶を補給。水筒に入れられるのは水のみだそうだ。そうなのね。両側の水筒で合計1リットルにする。雨だしこんなもんで。
先頭集団は素早く出発した、どうやら集団で固まっていっているようだ。
負けじと後を追ってみた。マイルストーンのライトをフロントのポケットにしまい、点滅ライトをONにして出発。
CP1 出発19:11(2'17)
コースは登り基調。淡々と進むもなかなかいい調子。心拍はたまに140とか出て、ちょっと回しすぎなきもするけど疲れはない。雨降っていて涼しい。気持ちよーく進んで、登り切って下りにさしかかったところ、自動販売機があるところで前方の集団がいるのが確認できた。おそらくそこで休憩していたようで、でも追いつかずに先に出発してしまった。
自動販売機で立ち止まっていると、後ろからものすごいスピードで追い越していく選手がいた。すげぇ。。
惑わされずマイペースで進むと、交差点の赤信号でなんと先頭集団の一部に追いついた。
自動販売機で立ち止まっていると、後ろからものすごいスピードで追い越していく選手がいた。すげぇ。。
惑わされずマイペースで進むと、交差点の赤信号でなんと先頭集団の一部に追いついた。
「さっき爆速で走っているひといませんでした?」
いましたいました、みたいな会話をし、会話に混ざりながら進んだ。
フル通過が4:20、想定よりも速い、でも疲れは無い。
いましたいました、みたいな会話をし、会話に混ざりながら進んだ。
フル通過が4:20、想定よりも速い、でも疲れは無い。
途中雨が強くなったりして、100均のカッパを着て凌いだ。早々にフロントのボタンが壊れてペロペロになってしまったが仕方ない。。
CP2 日本海拠点館46.6km 到着21:55(4:55経過)区間ペース6'03/km
先頭集団に混ざってしまった。
ここではおにぎり、フルーツ、オレンジジュース、麦茶を補給。
トイレ小にいきたかったがここにはなくて少し先にあるとのこと。
立ち止まっていると体が冷える。この先5kmにローソンがあると。次はそこまで頑張っていく。先頭集団がぽろぽろ先に進みだしたので、ついていく。
CP2 出発22:01(6'10)
言われた通り少しさきに公衆トイレがあり、そこで小を済ませる。
その間に集団から遅れてしまうが淡々と一人で進む。
しばらくするとローソンが現れた。ここで集団に追いつく。
即効元気ゼリー、麦茶を購入し補給。集団でりスタート。
普通に雨。涼しいが足元が水たまりで厳しい。もうよけるのも難しく、おおきい水たまりに足を浸水させること多数回。
そんなんで、道中にカエルがたくさん出てきている。カエルをよけるのも困難。はじめはよけていたけど途中からめんどくさくなってしまった。
先頭集団は私含め8名。
既に7名は親睦が深まっていた様子で様々な情報が飛び交う。
夜だし眠いし雨だし暇だしで、みんなでおしゃべり。
私もかるく自己紹介したが、ほか7名が変態すぎて辟易。。
変態な方々:
本州縦断1550kmコースレコード保持
小江戸大江戸230km優勝
前回大会女子優者
フルのサブスリー100回以上
サイラー2名
バックヤード34ラップ
本州横断500kmゴール後スタート地点まで走って戻る
サブスリーとか100マイルとか普通。
やばいなここにいるレベルじゃない。と思ったがもう後には引けない。
こうなりゃいけるところまでついていってしまおう。
こんな経験二度できない。しかも誰しも初めてなときはある。
これから経験積んでいけばよいのだ。
CP3 亀ヶ岡遺跡64.7km 到着0:07(7:07経過)区間ペース6'56/km
真夜中でしかも雨。ほんとうは遺跡群を見たかったがなんも見えず。
特に記憶もなし。
おにぎり、フルーツ、麦茶を補給。
先頭集団のまま出発。
CP3 出発0:14(7'01)
この区間は景色の記憶はないけど、同行者といろんな話をした記憶。
ことし佐渡Aに出る選手、学生時代にトライアスロンマジでやっていた選手、らと、
自分がトライアスロンをやるきっかけを話したりウルトラやトレイルの話をしたり、
いいかんじに気が紛れて本当にジャーニーを感じた。
おしゃべりしていると本当に気がまぎれる。おしゃべりパワーすごい。
ただ割と最終的には集団はすこしばらけて、まちにまった鰊御殿に到着した。
CP4 鰊御殿92.6km 到着3:29(10:29経過)区間ペース7'00/km
ここではデポバックが受け取れる。そして仮眠もできる。
靴を脱いで館内へ。足がやばい。足裏がふやけていて水ぶくれ多数。太ももやふくらはぎが張っている。
やはりペースは少し早かったか。
まずはくつしたを脱いで、食事。
白米と納豆、漬物、汁物、すじこなどをいただく。まだ食べられる、胃腸は大丈夫そうだ。
おなか一杯食べてから、上半身のシャツを着替えて、PRローションを足にすりこみ、少し横になる。
眼をつぶったら熟睡できた。30分くらいは寝られたと思う。
そろそろ出発しないと、と重い腰をあげて進む。身体が冷え切ってしまっているのでシェルを着て、靴下を履き替えて、濡れた靴を履いてスタート。空が白んできている。
CP4 出発4:28(59'15)
雨はやんでいた。既にスタートしている人もいて、自分は5番目くらいか。
荒々しい日本海の海をみつつ、歩きと走りを交えつつゆっくり進む。
あわてていて水分を補給するの忘れた。自動販売機を探しつつ途中の道の駅で購入。
この際に小銭入れが破けていて小銭を地面にばらまく。拾うのに足が痛くてツライ。
CP5 津軽の像記念館 通過
ちょうど入り組んでいて、通過した時に後ろから2選手が来て抜かれた。
その後うち1選手は先にいってしまって、1選手と同行。
学生時代にトライアスリートだった20代のトレイルランナー、イケメンだ。
ここから峠道、一緒にパワーウォーク。
同行者は股ズレがひどいらしく、天狗バームぬったりしつつしているがどうやら酷そうだ。
原因はインナー付きのランパンを履いていて、そのインナーがすれてやばいと。
Answer4の小型はさみを持っていて、で彼は意を決してランパンのインナーを切るという決断をした。
後ろ側は自分では切れないので、私が切るのを手伝った。
竜飛岬に至る峠道でなにやってるんだか、もうね、究極な状況。
しばらくすると先行している1選手においついた、佐渡Aに出る方で60歳。もちろんサブスリー。
3名でなんとか峠を乗り切った。
CP6 眺瞰台114.6km 到着7:41(14:41経過)区間ペース8'45/km
立っているのがつらくなりベンチに腰かける。
ガスっていて風もつよい。とまっていると一気に体温が奪われる。あたたかいココア、フルーツ等をいただく。
CP6 出発7:50(8'41)
ここから下り基調、下りは走れる。
しかししっかりした足取りで1選手に抜かれた。
(このかたが今回1位でゴールしていた)
自分のペースできもちよーく進み2人とは距離が開いてしまった。
竜飛岬に行く手前で少し迷ったが階段を上るのが正解。
有名な階段国道を通ってエイドについた。
CP7 龍飛地区コミュニティセンター122.9km 到着8:57(15:57経過)区間ペース8'09/km
靴を脱いで入るスタイルのエイド。
ほかに選手はいなくてエイド独り占め。
ここではそうめんだったかうどんだったか、麺類をいただいた。
さらにレッドブルもあっていただけた。めちゃ癒された、すばらしい。
ボランティアの方といろんな話をした。トップの女性は20分くらい前にでていったらしいと。
実は半月板が無いらしい。まじか。。。
自分がかなりいい位置にいることを知る。
あれ、このままいけばいい順位でフィニッシュできるんじゃね??
・・・慢心である。
このあと思い知ることになる。
CP7 出発9:07(9'48)
居心地がよかったエイドを後にして、歩きと走りを組み合わせつつ進む。
次のエイドは10キロ先だ。
海岸沿いを進む。かつては栄えていたんだろう様相を呈していたが空き屋がめだっている。
地方の過疎化の現状を目の当たりにした感じ。
そんな中で前に選手を発見。本州縦断のレジェンドだ。
序盤、軽妙なトークで我々を楽しませてくれて、まるでラジオを聴いているような感じだった。
今回も追いつくとそのトーク力で元気をもらった。
女子トップ選手はいまのいままで一緒にあるいてたんだけどなんか復活しちゃって先行っちゃった
なんか足がおかしくなっちゃって、この感じだと42時間ゴールくらいで行くかなあ。
だめだよ歩いたら俺をひっぱってくれよ。
ほかのみんなはどう?あれみんなつぶれてんのかーそうだよねあははー
軽妙トーク健在、助けられました
自分も走るの辛くなって歩いたが、歩きのスピードが全然違う。
歩きで抜かれる。抜かれてもずうっとしゃべってる。すごい人だ。
追いつかねばと思いつつも身体がついていかずどんどん距離が拡がる。
さすがだ。レベルがまったく違う。
CP8 三厩体育館134.9km 到着10:39(17:39経過)区間ペース7'42/km
目の前にファミマがあり、エイドによる前に立ち寄り速攻元気ゼリーを買う。
このエイドはベンチが3脚あるだけの簡易エイドで、しかしドリンクとフルーツはしっかりあった。
ここでもエイド独り占め。腰かけて補給。
次のエイドまでは結構距離があり、道中何もないが、コンビニがあるのでそこには必ずよったほうがよい、とアドバイスをうけ出発。
CP8 出発10:46(6'47)
なかなか辛くなってきた。
歩き半分、走り半分。
コンビニまだかな。なんか町から離れてきて寂れてきたぞ。
景色は変わらずでだんだん飽きてきた。
かつて栄華を誇っていたであろう海岸線の町もいまや寂しい限り。
気分も落ちてきた。手持ちのイヤホン装着して音楽聞くも集中できず、やめた。
んーコンビニがみあたらない。水分が尽きてきたが自動販売機すら見当たらない。
やっと商店らしきところでみつけた自販機で炭酸ジュースと麦茶をゲット。
道の駅が見えてきたところで、見通しのよい直線で前の選手が見えた。
CP9 道の駅たいらだて158.9km 到着14:19(21:19経過)区間ペース8'52/km
エイドにつくとレジェンドが出発するところで、すれ違った。
先に行ってゆっくり歩いてるよ、とのこと。ほぼエイド休憩なし、超人だ。
道の駅の片隅のベンチにテントを張っていてエイドにしているところで、先客が1名。寝ていた。
私が腰かけると起きて、なにかに慌てていた感じで出発していった。
だいぶ疲労感あり。ここでは軽食のほかに、栄養ドリンクみたいなものをもらった。
ベンチに腰掛けて、なかなか重い腰を上げられない。結局12分も休憩してしまった。
CP9 出発14:31(12'01)
あと20キロで大エイドだ、寝れる。
それだけをモチベーションに、相変わらず変わらない景色を淡々と進む。
蟹田の地名がでてきて、町が少しにぎわったところで、右折し内陸へ進む。
景色ががらっと変わって、海から山へ。
あともうちょっとでエイドですよ!通りすがりの車から応援が聞こえた。
足がかなり限界。右足首が超違和感。足首を伸ばすと痛い。
もう走れない。
歩きで進むとうしろから颯爽と走る選手に抜かれた。
序盤先頭集団を爆速で抜いていった人だ。
雨がぽつぽつ降ってきた。
エイドについたところで、レジェンドが出発するところでまたすれ違った。
ここもほぼノー休憩で先に進むとのこと。超人だ。
CP10 ふるさと体験館178.6km 到着17:53(24:53経過)区間ペース10'16/km
廃校がエイドになっていて、靴を脱いで上がるスタイル。
気づいたら右足首ががっつり腫れている。
左膝の内側も腫れている。
時計やスマホの充電系を仕込んでから、まずは食事だ。食事コーナー行くと先客おらず独り占め。
あらゆる食事、飲み物が提供されていて至れり尽くせりのおもてなしが半端ない。
カレー、シチュー、などたくさん食べものをいただき、おなか一杯。
食事はがっつりできるので胃腸は大丈夫。
さて眠くなってきたので睡眠だ。
広い体育館には3名程度先客がいて寝ていた。
汗冷えを考慮しシャツを着替えて、さらに長袖にシェルを着込んで寝た。
とりあえず満身創痍なので回復するまで寝ようかなと、目覚ましはセットせずに寝たら、1時間程度熟睡し目が覚めた。
地面がフローリングで痛い。マットがあれば快適だったなあ。
めちゃ重い腰を上げて出発。
CP10 出発19:19(1:26'01)
ヘッドランプ装着し、雨の中を出発。
出発してから、デポバックから必要な装備を充填するのを忘れたことに気づく。
補給食忘れた。水分も補充していないぞ。頭が働いていない。まったく何をやっているのだ。
スマホも充電されていない。なぜだ。。モバイルバッテリーも忘れた、これはやばいぞ。
休憩直後は足は何とか動いたが、とにかく腫れている個所が痛く、だんだんと山道になってきたころにはまったく走れなくなってしまった。
補給食も不十分、スマホのバッテリーわずか、走れない。
あと100キロもある。。
絶望感満載のまま真っ暗な峠道を歩く。
いくつかトンネルを超えると、突如として古い洋館みたいなところから不気味な音声が聞こえた。なにこれ超怖い。
一気に鳥肌。また別のところで、畑から話声が大音量で聞こえたり、動物が狂ったような鳴き声が聞こえたり。
これは幻聴なのかリアルなのか。
生きた心地がしなかった峠道をなんとか超えて下り基調になったところで、自動販売機があったのでコーラを摂取。
すると後ろから選手がやってきた。
「なんか無茶苦茶怖くなかったですか??無駄に足をつかっちゃいましたよ!!」
聞くと同じ経験をしていたので、幻聴ではなくリアルだった。
その後この選手としばらく道中を共にするが、戦歴とか伺うにしっかり変態でした。
ウルトラ上位入賞経験あり。同い年のお子さんがいて、このレースが終わったらすぐ三者面談があるとか言っている、すごすぎ。私が歩きしかできないので、歩きに付き合ってくれて、いろんな話を聞かせてくれました。
峠を越えて突き当りを左に曲がり、道は田園地帯となる。曲がったらエイドはすぐかと思ったけど、エイドは8キロも先だった。スマホ電池が不足していることを伝えると、モバイルバッテリー持っているので次のエイドで貸しますよ!とおっしゃってくれた、マジ神です。
CP11 津軽中里駅204.5km 到着0:19(31:19経過)区間ペース11'36/km
駅の建物内部にブルーシートが敷いてあって、睡眠休憩が可能。142kmの先客が数名寝ていた。
同行者はここで30分寝るとのことで、モバイルバッテリーをお借りした。
私も眠気があるので一緒に寝た。一瞬で寝落ちして気づいたら30分経っていて、そろそろ出発します、とのことだったのでバッテリーを返却。ついていこうとしたが気力が出ず、お礼を言って見送り、二度寝した。
体が冷え切ってしまい、足も痛くて、もう続けられないかも、リタイヤしようかと思いボランティアの方に伝えると、まだまだ時間はたくさんあります、全部歩いても余裕でゴールできる時間帯なので、ここでやめたらもったいなさすぎる、次のエイドまでまずは進んでみましょう、と全力で励まされ、しぶしぶ歩き出すこととした。これがなかったらここでやめていたかもしれない。ありがとうございます。
CP11 出発1:14(55'03)
次のエイドまでは8キロ。夜の町をゾンビ状態で歩く。
眠い、足が痛い、そして寒い、、、なんだこの寒気は。エネルギー不足?
立派な家々が建ち並ぶ、金木町だ。太宰治の生家がある。太宰にちなんだ記念館の看板が目に入り、町の誇りであることがめちゃちゃ伝わってくる。エイドの手前のローソンであったかいお茶を購入。
CP12 金木町観光物産館212.6km 到着2:59(33:59経過)区間ペース12'55/km
簡易テントがある場所。先客が1名いた。
とにかく寒い。寒いと訴えたら、おかゆのパウチをあっためてくれた。うれしい。
リタイヤって言いたいところだけど、ここでも全力で励まされ、これから我々ゴール地点に移動するけど、絶対にゴール地点で会いましょう!と喝を入れていただき、リタイヤとは言えずしぶしぶ歩き出した。
CP12 出発3:15(16'03)
次のエイドまでは30キロもある。
しかしすでに走れず、歩きとおし。
時速4キロで7時間かかる計算。長旅だなあ。
星がきれい。
田園風景を過ぎ、夜が明けてきた。
急に睡魔がやってきた。その辺の段差を見つけては腰掛けて3分程度目をつぶる、みたいなことを何回か繰り返してやり過ごす。五所川原の町についたときには朝になっていた。
コンビニで大休憩。ゼリーやおにぎりなどを買ってしっかり補給。
日差しが強くなってきた。めちゃ暑い。
ああ、この時のために準備した冷却アームカバーもリュックに入れるの忘れた。
とにかく眠い。
道は田園風景になり、国道沿いを進む。日陰になっている場所で何度も寝ようかと葛藤があったがなんとかとぼとぼ歩いて進む。ドラックストアが目についたので、暑くてたまらんから首に巻く冷却シートを購入。あと冷却ボディシートも買って拭きながらなんとかやり過ごした。脱水、熱中症に最大限気を払う。
142kmの選手に何度も抜かされる。その中で、初日共にした、あのインナーショーツを切った選手の声が私の名前を呼んだ。おお!!ここで再開!めちゃ走ってる!すごい!
ゴールで会いましょう!と話しして軽快に走っていった。さすがだ。本当にレベルが違う。
暑さと疲労にやられつつ、私設エイドにも助けられ、なんとか30キロ先のエイドまでついた。
当初の計算どおり7時間かかった。
CP13 スポーツプラザ藤崎242.6km 到着10:27(41:27経過)区間ペース14'24/km
施設の前にテントを張ってエイドにしている場所。
フードが充実していて、麺類、レッドブルもいただいた。おもてなしがすごい。
142kmの選手が来ては進むのを見送り、じっくり休憩。
トイレ(大)に行きたいけど遠そうだったので先に進んでからどこかの施設で借りようと思い、とりあえず重い腰を上げた。
CP13 出発10:41(13'47)
しばらく進むとドラックストアがあり、ここでトイレを借りることにした。
和式だったので足がつらい。太ももの筋肉も痛いが、それよりも膝の裏のスジがおかしくなっちゃって曲げると痛い。
ここで人生初の血尿が出た。どろっとして真っ赤なやつ。めちゃ気持ち悪い。さらに気持ちが沈む。
血尿じゃ死なないよ、とPodCastで聞いたな、大丈夫。落ち着かせる。
ドラックストアを出てからしばらく進んでいくと、おなじ263kmでウエストベルトのみの装備の選手がいた。
しかも歩いている。ペースは一緒っぽい。おしゃべりしながら進む。
秋田のランナーで普段は歩荷をやっているイケオジって感じ。どうしてそんなに軽装なのかと聞いたら、なんと奥様がサポートしてくれているとのこと。すげえ。めちゃうらやましい。
この選手とはここからずうっとゴールまで一緒に歩いてくれました。感謝しかないです。
道中いろんな話をさせていただきました。おかげでリタイヤ病も収まり、なんとか時間いっぱいつかってゴールしようみたいなマインドにやっとなりました。
CP14 黒石駅前多目的広場252.2km 到着13:37(44:37経過)区間ペース18'22/km
昼下がりで太陽が照り付ける中で歩き続けてエイドに到着。
なんとアイスの差し入れがあった。どなたか知りませんが本当にうれしい!ありがとうございます。
ドリンクやフルーツを補給し、じっくり休んで同行者と一緒に最後のエイドを出発した。
CP14 出発13:54(17'10)
さあラスト10キロちょいを歩けばゴールだ。もうタイムはどうでもよくて、このジャーニーを時間いっぱい使って楽しもう、みたいな雰囲気を同行者も出していたのがほんと救いで、すれ違う方々と会話をしたり、途中で応援ランをしているという岩手の方ともしばらく歩いて会話を楽しんだり、これぞまさにジャーニーといった感じ。ボランティアのかたが氷入りの袋を突然差し入れしてくださったり、もう選手も含めてかかわっている方々が素敵すぎてしびれた。歩いているかとまっているかわからないペースだけど確実に前に進んでいる。そんなこんなで日が傾きかけたころ、ゴールのピンク色の建物が見えてきた。
FINISH さくら野百貨店263.5km 到着17:58(48:58経過)区間ペース21'54/km
なんとかギリギリ制限時間の2時間前にフィニッシュ。最後もうちょっと追い込めば時間短縮できたかもしれないけど、最後のほうはタイム云々よりも楽しむことに切り替えたのでよかった。同行者は奥様や仲間たちに囲まれていて、再会を誓ってお別れし、なんとか着替えてタクシー呼んで予約していたホテルに直行。
足裏はボロボロ、爪もいくつか死んでいる。ユニットバスだったが入るために浴槽をまたぐのに悶絶するくらい足が終わっている。それでもなんとか体を洗って、近くのコンビニで夕食を調達、泥のように眠って翌朝新幹線で帰りました。
こんな感じで人生初のジャーニーラン200オーバーの旅は無事?終わりましたが、なんといっても序盤に飛ばしすぎたつけを後半支払った感じになってしまったのが一番の反省点。しかしながら、先頭集団にはいらなければ経験できない会話だったりが経験できたので後悔はなし。またロードの大会だということで油断していた部分があり、例えば補給食だったり水分だったり、その他もろもろの装備品は足りなくなれば最悪現地調達すればよいねっと軽く考えていたものの、コンビニがなかったり自販機がなかったり、スマホのバッテリが怪しくなったりといったことがおきたので、事前に準備していれば防げたのでこれも反省点。
足のダメージはとてつもなく大きくて、膝と足首がはれ上がってしまったのはなんでだろうか。すくなくとも、走り込みが足りなかったのは事実。月間400キロじゃ足りないね。耐性つけないと。足裏トラブルはひどかった。靴下はかえたんだけどシューズ自体が濡れていると靴下もぬれちゃって駄目だった。保護クリーム要検討。
よかったこと。まずは食事ができたこと。胃腸トラブルはなくて最後までエネルギー補給はできた。終盤の血尿は謎だけど。
あとは人に恵まれたこと。最後までいろんな方々に助けていただきました。これはほんとにジャーニーランの醍醐味かもしんない。
次回もでますか?との問いには素直にYESとは言えないけども、なんか次回はこうしたほうがいいのかもなとか反省点考えてる時点で、次回も挑戦する気がしないでもない。
次回の目標はまだ決めてないけど、そろそろフルのサブスリーをとりにいくことがまずはやりたいことかもしんない。みんな当たり前にサブスリーだったし。
今回受けたダメージをしっかり抜いて、ちゃんと向き合うことをしようかな、とジャーニー走って思いました。
ありがとうございました。
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