唐津市近代図書館のイベント情報

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Ⅶ 壁画への情熱…「没後10年 森通展」 (8/7まで)

2011年07月12日 | 展覧会
コーナー解説も7回目。今回が最終回になります。


Ⅶ 壁画への情熱

 1967年(昭和42)のメキシコの旅で、森はフィーノ・タマヨの絵とともに、ディエゴ・リベラの強烈な色彩の壁画に魅せられる。「巨大な壁画を造りたい」―― それが夢のひとつとなった。しかし、当時の日本では、壁画制作の依頼などなかった。
 念願の仕事が入ってきたのは、壁画に魅せられて10年以上が経った頃。八戸工業大学第二高等学校から、「生徒達に明日への希望を感じさせるような壁画を造ってほしい」という依頼だった。最初の壁画≪飛翔≫は、1980年(昭和55)に完成。1983年(昭和58)には、唐津駅舎の北口に壁画≪虹の交響≫を制作した。翌年、厳木町・師子王山妙法寺の、広さ250㎡、1階から3階までの階段の三面という大壁画≪宇宙への階段≫が完成。以後、全国各地の陶板壁画を手がけた。構想を練って原画を描き、原寸図を制作。釉の色合わせ、粘土彫刻、造型、焼成――完成まで、半年、一年がかりもざらだったという。


唐津風景を雄大に描いた≪虹の交響≫は、JR唐津駅舎の北口に設置された陶板壁画の原画です。メキシコで壁画の強烈な色彩に魅せられた森さんは、陶板壁画造りにも情熱を傾けました。
群青から薄青へと色を変えた海は、波打ち際で白くくだけます。山々もまた、青。黄色の強い線が尾根をかたどります。ふもとに広がるひときわ濃い紺は虹の松原。黄色、灰色、ピンクとさまざまな色がまじわる空は燃え立つように明るく鮮やかです。

JR唐津駅北口の壁画も、ぜひあわせてご覧くださいね。
大きくて、立体的で、油絵とはまた違った趣がありますよ。


【とき】

  7月1日(金)-8月7日(日) 入場無料
  午前10時-午後6時
  (入場は午後5時30分まで)

【休館日】

  月曜日、8月3日(水)

【ところ】

  唐津市近代図書館 美術ホール(1階)

【出展作品】

  油彩画・水彩画 35点
  写真、日記、書籍など関連資料

【主催】

  唐津市近代図書館



■唐津市近代図書館■
TEL (0955)72-3467
〒847-0816 佐賀県唐津市新興町(JR唐津駅南口すぐ)
ホームページ http://tosyokan.karatsu-city.jp/

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