原発内、高線量下で作業 東電と関電工に是正申告 「末端は口出せない」
共同通信社 11月2日(金) 配信
東京電力福島第1原発事故直後に復旧に当たった元作業員の男性(46)=福島県いわき市=が1日までに、放射線量が高いのに管理を適切にしなかったのは労働安全衛生法違反として、東電と作業を請け負った関電工(東京)に是正を求め、富岡労働基準監督署(福島県)に申告した。
関電工に対する申告は刑事罰を求める告発に当たる。
男性は1日、厚生労働省内で記者会見し、危険な状況での作業を強いられていることについて「末端の人間はなかなか問題だと口に出すことができない。今も続く廃炉作業が安全にできるようになればいい」と話した。
申告書によると、男性は昨年3月24日、第1原発3号機のタービン建屋内で、計6人で電源ケーブルの敷設作業をした。内訳は関電工の社員2人、1次下請けが1人、2次下請けが男性を含む3人。
建屋地下に入ると、線量計が20ミリシーベルトを超えたことを知らせる警報音が鳴ったが、関電工の社員が「誤作動の可能性がある」として作業の継続を指示した。
地下で汚染されたたまり水を発見し、男性を含む2次下請けの3人は「危険だ」と作業を拒否。関電工と1次下請けの計3人はたまり水に入り作業を続け、うち関電工の2人は緊急搬送された。
途中、東電に所属する防護服姿の別のグループが来たが、毎時400ミリシーベルト以上の線量を計測して撤収したという。
東電によると、たまり水に入った3人の外部被ばく線量は173~180ミリシーベルト。東電は「非常事態で作業員が高線量の被ばくをしたことは申し訳なく思っている。労基署から是正を求められれば誠実に対応したい」と説明。関電工は「社員2人が高線量の被ばくをした後、作業中の安全には十分に留意している。男性の申告については把握していないが、真摯(しんし)に対応していきたい」としている。
共同通信社 11月2日(金) 配信
東京電力福島第1原発事故直後に復旧に当たった元作業員の男性(46)=福島県いわき市=が1日までに、放射線量が高いのに管理を適切にしなかったのは労働安全衛生法違反として、東電と作業を請け負った関電工(東京)に是正を求め、富岡労働基準監督署(福島県)に申告した。
関電工に対する申告は刑事罰を求める告発に当たる。
男性は1日、厚生労働省内で記者会見し、危険な状況での作業を強いられていることについて「末端の人間はなかなか問題だと口に出すことができない。今も続く廃炉作業が安全にできるようになればいい」と話した。
申告書によると、男性は昨年3月24日、第1原発3号機のタービン建屋内で、計6人で電源ケーブルの敷設作業をした。内訳は関電工の社員2人、1次下請けが1人、2次下請けが男性を含む3人。
建屋地下に入ると、線量計が20ミリシーベルトを超えたことを知らせる警報音が鳴ったが、関電工の社員が「誤作動の可能性がある」として作業の継続を指示した。
地下で汚染されたたまり水を発見し、男性を含む2次下請けの3人は「危険だ」と作業を拒否。関電工と1次下請けの計3人はたまり水に入り作業を続け、うち関電工の2人は緊急搬送された。
途中、東電に所属する防護服姿の別のグループが来たが、毎時400ミリシーベルト以上の線量を計測して撤収したという。
東電によると、たまり水に入った3人の外部被ばく線量は173~180ミリシーベルト。東電は「非常事態で作業員が高線量の被ばくをしたことは申し訳なく思っている。労基署から是正を求められれば誠実に対応したい」と説明。関電工は「社員2人が高線量の被ばくをした後、作業中の安全には十分に留意している。男性の申告については把握していないが、真摯(しんし)に対応していきたい」としている。