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「おいしいごはんが食べられますように」高瀬隼子

2024年02月27日 | 本 レビュー

「おいしいごはんが食べられますように」2022/3/24

高瀬隼子

本の裏表紙の帯には

「職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、

仕事ができてがんばり屋の押尾。

ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。」

とあります。

 

うーん..理解に苦しむ内容でした。

それとも最近の職場はこんな感じなのでしょうか?

 

私自身が働いていたのは昭和の終わりから平成まで。

少なくとも登場人物の芦川さんのように、当日になって体調不良で研修会を欠席するとか

仕事でミスをしたのに、お詫びの電話を本人の代わりに上司がかけてくれたり、

(前にいた会社でハラスメントみたいなのを受けていたらしく、声が大きい男性が得意でないらしい)

なんの前触れもなく早退したり...

こういう人がいたら、いくら顔がかわいらしくて、料理が上手でも

昔だったら自然と淘汰されていた気がします。

 

しかも新入社員というわけでもなく、もうすぐ30歳になるベテランじゃないですか!

回りに迷惑をかけてしまったからという理由で、手作りのお菓子を翌日持ってきても

それはちょっとちがうんじゃないかなあと私だったら思うんですが...

芦川さんの視点で語られていないので、本人の気持ちがわからないのがまた歯がゆく感じました。

 

がんばり屋の押尾さんには共感できるんですが、二谷さんに

「それじゃあ、二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」と

もちかけるところは、なんだか大人気ないというか、心にとどめておくほうがよかったんではないか..

 

なんで二谷さんは、芦川さんと交際したのでしょう?

男性の心情って全くわかりませんねぇ..

芦川さんの作るお菓子や料理に嫌悪感を持っているんですよね?

物語の最後の場面は、なんだかもうかんべんしてくれって感じで終わります。

2人は結婚するんでしょうか?

 

押尾さんだけがまともで、芦川さんと二谷さんは私から見たら異質な存在でした。

3人を取り巻く職場の登場人物も、変な人ばかり...

でも、今まで私が働いてきた職場の数々も、多かれ少なかれ似たような感じだったかも?

 

違ったのは、昔はまだハラスメントがそれほど大事にならなかった時代だったので

少なくとも、弱者が勝って強者が負けるという構図は、あまりなかったように思います。

しかし芦川さんのように守られた存在って、成長できないし

結局本人のためにもならない気がするんですが、実はうらやましい気もするんですよね😼

 

 



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