自分の生まれ年の干支と同じ干支の年は、沖縄では厄年と
されている。一般的に「トゥシビー」などと呼ばれ、
親戚縁者が盛大に祝うのでめでたい年だと勘違いする人がいる。
しかし、みんなで賑やかに過ごすことで厄を祓うのが、
生まれ年祝いの本来の意味だという。
厄を一人で背負うより、みんなで分け合うほうがいいという
ユイマール精神の表れ。
数え年で13 25 37 49 61 73 85 97歳がトゥシビーである。
8回目のトゥシビーにあたる97歳が長寿祝い。
旧暦の9月7日に盛大に行うお祝いが「カジマヤー」
カジマヤーは沖縄の方言で「風車」のこと。
老齢になると人は童心に返り「カジマヤー」(風車)で
遊ぶようになるという考え方からきているといわれているが、
別の説では、昔は模擬葬式を行い、カジマヤーをむかえる人(97歳)を
手製の車に乗せて集落の7つの辻を回った儀礼に
由来するとも言われている。
今も昔も「天の加護」がないと最後の生まれ年は迎えられないと
いわれるほど特別な長寿。
その長寿にあやかれますようにと、地域の人が総出で祝い、
カジマヤー(風車)で飾ったオープンカーに乗って集落を回る光景が
この時期になるとローカニュースで取り上げられる。
めでたいお祝いのようであるが、これは模擬葬式であるそうだ。