長寿のお祝いとしては、還暦(60歳) 古希(70歳) 喜寿(77歳)
そして米寿(88歳)卒寿(90歳) 白寿(99歳)
沖縄では100歳のカジマヤーなどがあるが、
けっこう盛大に行われるのが米寿のお祝い。
沖縄ではトーカチ祝いという。
日本人男性の平均寿命は81・64歳 女性は87・74歳だそうだから
長寿のお祝いとしてはふさわしいだろう。
米寿の祝いに呼ばれて行ったのが10年以上前の伊良部島での
お祝いだった。米寿のお祝いは旧暦の8月8日にするので、
昔は毎年のように米寿祝いがあった。
多い年では祝いが重なったこともある。
お祝いが減ったのかお年寄りが減ったのか、
呼ばれることもなくなった。
沖縄本島の方ではお祝いの帰りにトーカチというものを
渡されるという。
トーカチとは、米の升を切る斗掻(トカキ)のことで
枡で米などを計るときに盛った部分を縁の高さで平らに
ならすのに使う竹でできた棒のこと。
当日お祝いに来てくれた人に一本一本配ったそうだ。
宮古島では見たことがないが帰りにお米を
お祝い返しにいただく。かっては年長者が長生きだと、
子孫の寿命がその分だけ奪われると言われた時代が
あったそうだ。その一方で、お祝いの席では
塩を盛る(塩祝い)というのもあったという。
これには「親は塩に漬けてでも長生きさせたい」
という意味があるとか。
長寿祝いも子供の祝いも家の祝いも少なくなった。
そう、お祝いといえば宮古ではオトーリで
グラスに酒を注ぐ。
このときに「トートー」という声が聞こえてくる。
丁度という意味と、もういい!という意味でこの
トーは斗掻からきているそうだ。