沖縄本島から東に約390キロ。
南北ニ島のアベック島からなる大東諸島は、今から100年ほど前に
八丈島から移り住んだ人たちによって開拓された。
沖縄県に属しているが方言のない島である。
また空から見ると一面に広がるサトウキビ畑に囲まれていて、
集落からは海が見えない島である。
いつだったか「海に囲まれているのに日常で海を見ることはない。」と
いっていた人がいた。
食の文化も沖縄とは違う。
「大東寿司」は好例で、沖縄の中でもこの島だけしか見られない
特産品だった。那覇空港でよく買うもののひとつでもある。
醤油、酢、酒、砂糖をベースにしたタレに、サワラやカジキ、
マグロなどのネタを漬け込み、甘酢飯で握る。
辛味もワサビだけでなくカラシも使う。
江戸前の漬けに似ているが、ルーツは八丈島の「島寿司」である。
現在こうした方法で寿司を食べる習慣があるのは、
八丈島と小笠原、そして南北大東島だけとされる。
あらかじめ醤油に漬け込むのは腐敗防止のため。
加熱しないので、魚に含まれる栄養素も無駄なく吸収出来る利点もある。
食糧資源に乏しい絶海の孤島で生きる島の人たちの工夫がうかがえる。
以前は那覇空港経由であったので、大東寿司は定番のお土産であった。

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きじむな

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