本当のヨーガを体得しましたので皆さんにご紹介したいと思い、これからいろいろと活動していきます。

 私の体験したヨーガの創始者はゴータマブッダ、即ちお釈迦さんで、日本には大正時代に中村天風によってもたらされました。

かごめかごめ

2016-03-01 09:27:55 | 日記
かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀が滑った 後ろの正面だぁ~れ
空海の作とも言われるこの歌。以前懸命に解説しようとしていたTV番組が有った事を思い出した。

曰く、夜明けの晩とは何か? 後ろの正面とは何を言っているのか?などと考え解説ししていたようだが、結論としては「わからない」だったと記憶している。

この唄、空海の作らしいですよ、とどなたかにツイッターで教えていただいて意味が分かった次第。ふと思い立って書いてみる。以前にも同じような事を書いていたかもしれないが、その場合ご容赦賜りたい。


さてこの歌とは別に「闇の世に 鳴かぬカラスの声聞けば 生まれる前の父ぞ恋しき」という唄(?)が有る。無我行を行うために役立てばとお教えしたところ激怒された事が有ったがーーー。

この唄、天風も解説している。内容は私の理解とは違っていたような気がするが、忘れてしまった。

この唄も「かごめかごめ」と同じことを言っているのに間違いはあるまい。

闇の世に真っ黒なカラスがいたって判別できない。また鳴かないカラスの声を聴く事などないのだが。それを聞くとは?
人間は、五感で感じ取る事ができない(つまり存在しない)事を有るかのように思い、悩み、恐怖しているのだよ、という意味なのだ。

現代医学はどのように考えているかは知らないが、母胎にいる赤子が父親を恋しがる、などという事はあるまい。これも「無い」事を有ると思う人間の心が悩みや苦悩を呼び起こしているのだ、という意味であろう。


さて「かごめかごめ」だが、籠の中の鳥とは人間、私やあなたを指す。人間は籠の鳥だというのである。

では籠は何を指しているのか?それは五蘊である。五蘊とは色受想行識の事であるが、いままで何回も解説してきたのでそちらをご覧いただきたい。

ただ仏教辞典に書いてある五蘊の解説は間違いである。断言する。相手が中村元博士であっても一歩も引かぬものである。

「人間は外界を五感でとらえ、それに識で考えたものを加えて五蘊として認識している。そしてその五蘊が自我を構築しており、それゆえ五蘊が苦しみの根源である」と釈迦は喝破した。

現在の心理学は自己の中に自我が有り、その外に外界が有ると考えている。だが釈迦は人間が外界を五感によって捉えそれに自分の考えを加えたものが自我を構成ししているのだとしたのだ。

釈迦はそれ以外に、人間の自我の大本は潜在意識にあるとしている。それが五蘊の考えだ。


さて中村元博士の研究は素晴らしいものであるが、そのうちの原始仏教経典の現代語訳は特に役立つものである。


5つの蓋いを捨て、悩みなく、疑惑を超え、苦悩の矢を抜き取られた修行僧は、この世とかの世とをともに捨て去る。-蛇が脱皮して旧い皮を捨て去るようなものである
これは「仏陀の言葉 岩波文庫 中村元訳」から引用したもの。もっと的確な頌が有ったような気もするが見つからない。

5つの蓋い=五蘊。それを捨てるとは=籠から出る事を言うのだが、ここで問題が起きる。
ではどうすればいいのか?という事だ。

釈迦と私青山以外の仏教者、仏教学者は五蘊の色を現実の物体と考えた。それではどうも話がうまくまとまらないので「物質的現象」「物質的存在」などと屁理屈を言い、そして六境(色声香味触法)の「色」と五蘊の「色」とは別物である、などと言いだしたのだ。


釈迦ほどの人がそのようなややこしい、まとまりのないことを言うはずがないのである。

五蘊とはあなたが外界をとらえている(つまりあなたが「これが外界だ」と思っている)世界の事だ。そしてその世界があなたの自我を構築しているのだ。

だから「貴方が無我の境地に至れば五蘊は消え失せ、貴方本来の心がよみがえるのだ。そこには一切の苦しみは存在しない」と釈迦は教えた。
籠から抜け出すただ一つの方法、それは無我行(4禅の代4禅)を行う事だ。



夜明けの晩などありえない。鶴と亀が滑るのもあり得ない。後ろの正面などないのだから誰もいない。

そんな、自分が妄想によって作り上げた籠に散ら囚われているのが今のあなただよ、というのだ。


だがこの唄の作者、おそらく空海は無我の境地を知らず、五蘊を現実世界と捉えていたようだ。彼は釈迦の仏法を会得してはいなかった。彼だけではない、達磨も誰も彼も釈迦の仏法を理解せず、空(=無我の境地)を会得していなかったのだ。






1 コメント

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Unknown (ねじ)
2021-05-27 06:40:53
大変勉強になりました。どうもありがとうございます。

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