何ヶ月か前に読んだ本であるが、書評を一つ。祝田秀全『歴史が面白くなる 東大のディープな世界史』中経出版 (2013/6/22)。
面白かったところ(P107のあたり)。イギリスは第一次世界大戦後、パレスチナ・トランスヨルダン・イラク・カタール・オマーンを委任統治や領土に組み込む。それは、それまで地中海からインド洋への通路として紅海ルートしかなかったイギリスが、ペルシア湾ルートも確保したことを意味するということ。ドイツの3B政策つぶしであること。「トランス」という言葉が、「移動する」という意味で、地中海からヨルダンを経由してペルシア湾にでるという意味であるということ。ほんの数行であるが、この部分だけでもこの本を買ってよかったと思った。
またゲルマン人の大移動は、バルカン半島の険しい地形を嫌って西ローマ側に進出したもの(P59)ではないと思う。侵略者のフン人はハンガリーに落ち着くし、コンスタンティヌス帝も首都をビザンティウムにして、コンスタンティノープルと改称したりしている(330年)。ゲルマン人は行きたい方にいけるほど有利な立場ではないはず。ちなみにヨーロッパは氷河期に、氷におおわれている地域が多くて、間氷期に表土が海に流れ出しやせた土地になった。しかし、ハンガリーは盆地になっており、うまくその流れた土を受け止めて肥えた地域になった。フン人が住み着く理由もわかるのである。
面白かったところ(P107のあたり)。イギリスは第一次世界大戦後、パレスチナ・トランスヨルダン・イラク・カタール・オマーンを委任統治や領土に組み込む。それは、それまで地中海からインド洋への通路として紅海ルートしかなかったイギリスが、ペルシア湾ルートも確保したことを意味するということ。ドイツの3B政策つぶしであること。「トランス」という言葉が、「移動する」という意味で、地中海からヨルダンを経由してペルシア湾にでるという意味であるということ。ほんの数行であるが、この部分だけでもこの本を買ってよかったと思った。
またゲルマン人の大移動は、バルカン半島の険しい地形を嫌って西ローマ側に進出したもの(P59)ではないと思う。侵略者のフン人はハンガリーに落ち着くし、コンスタンティヌス帝も首都をビザンティウムにして、コンスタンティノープルと改称したりしている(330年)。ゲルマン人は行きたい方にいけるほど有利な立場ではないはず。ちなみにヨーロッパは氷河期に、氷におおわれている地域が多くて、間氷期に表土が海に流れ出しやせた土地になった。しかし、ハンガリーは盆地になっており、うまくその流れた土を受け止めて肥えた地域になった。フン人が住み着く理由もわかるのである。