会って(行って)きました!
まる子の大好きな詩人のひとり “中原中也” 記念館
日常とは些細なことの積み重ね
その日常のひとつひとつを愛おしみ、大切に想い
見逃すことなく作られた数々の詩には中也さんの魅力がいっぱいだ
そして、建物もおもしろい
“外の風景ややわらかい光を取り入れたり、吹抜けを設けることで限られた空間に
拡がりと奥行きを与えるとともに、回遊性を持った空間構成により繰返し中也と出会うことが
できるように計画されています・・・・・”(中原中也記念館建物についてより抜粋)
確かに、同じ建物にいながら何度も中也さんに出会うことができた
しかもいろいろな年代の中也さんに
また、むき出しのコンクリート建物が、いつも自然体で飾らない中也さんらしくていい
コンクリート特有の冷たさはなく、ちゃんと温度も感じられた
光の取り入れ方なんだな・・・と思うと、設計士の罠にはまってしまったようで
少し悔しいが、とても見事な作りになっていた
またいつか中也さんに会いたいなと素直におもう
最後に、まる子のお気に入りの詩を紹介したい
《月夜の浜辺》
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちていた。
それを拾って、役立てようと
僕は思ったわけでもないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂にいれた。
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちていた。
それを拾って、役立てようと
僕は思ったわけでもないが
月に向かってそれは抛れず
浪に向かってそれは抛れず
僕はそれを、袂に入れた。
月夜の晩に、拾ったボタンは
指先に沁み、心に沁みた。
月夜の晩に、拾ったボタンは
どうしてそれが、捨てられようか?
中原中也
※まる子※