大文字屋の憲ちゃん (当面は 石巻 地震) 

RIP 親父 けんちゃん 石巻 地震

20180802 川開き帰省02 ― 8月2日朝の石巻 どんどん変化している―

2018-08-13 02:09:51 | 日記

この日は6時半と例年に比べ少し遅めの起床。本当はもっと早起きした方が人も車も少なく撮影しやすく、日焼けの程度も少ないのだが、などと思いつつ寿通りに出ると、清掃ボランティアの中学生らしき集団が多数見られる。お疲れ様。橋通りへ曲がる角の建築現場は1,2階店舗、上層階が住宅の12階建てビルが建つようだ。

 

中央3丁目のローソンでブレンドコーヒーSサイズ、トマトジュース、バニラヨーグルトを購入。昨日までの祭りのために用意されていたらしきベンチで朝食をすませ、撮影に出発。

住吉にあるかつて望楼のあった山は愛宕山という。頂きにある小さな祠(ほこら)にも愛宕神社とある。このあたりから周囲を見下ろして気づくのは、川岸の堤防工事の進捗。かつて水押付近でよく見かけた景色が、今は住吉・中央でも普通になる。コンクリートの塊ではなく芝生が敷き詰められているので、味気無さは感じないが、それでもかつての水辺の近みを知る者には複雑な思いもある。

記憶の手帖・写真で見る古里(32) 住吉望楼[石巻かほく 2016.10.30 ]

歴史ガイド[石巻まちあるきマップ特別編]

石巻の中心市街地(商店街)の歴史について[石巻まちなか情報局]

 

内海橋方面に出ると新内海橋の姿が目に付く。かつての宮城交通バスターミナル付近から中瀬に寄らずに架橋される。中瀬には別に「新西内海橋」が中央との間に、さらに湊との間に「新東内海橋」が建設される予定である。これらは全て復興計画の一環であるが、駅から湊方面への動線と中瀬付近への観光の動線との役割のちがい、それと防災面での安全性の確保の意味あいもあるのだろう。いずれにしてもこれまでとはだいぶ景色が異なってくるようだ。

中瀬に架かる内海橋、石巻街道に直結するルートに架け替えへ[That's Life -Notes- 2012 .10 .08]

生まれ変わる内海橋(7・完) 復興のシンボル 中心街発展に期待[石巻かほく 2017.03.28]

一般国道398号内海橋橋梁災害復旧工事施工状況[宮城県 東部土木事務所 平成28年12月末]

元気市場のあたりにくると、風景のちがいがはっきりしてくる。市場の南側にはバスロータリー、その広小路側向かいには立体駐車場、元気市場と駐車場の間の道路は歩道を広く車道を狭くデザインし、観光客・地元民を問わず市場利用者の利便性が図られている。川岸には友福丸(居酒屋・海鮮料理)さんがかなりサイズアップした形で復活していた。そのうち行ってみたい。このあたりは複合施設Comichiのある松川横丁などともに魅力ある観光拠点となってほしいものだ。

元気市場の隣にビルが建築中で川開き祭り中も工事を行っていたので何だろうと思いながら見ていたが、「かわまち交流センター」というのだそうで、だいぶ急ぎの工事のようだ。なお元気市場の東側(川岸側)は数メートル埋め立てが進んでいる。これも堤防の一部となるはずだ。

 

佐藤整形外科から門脇方面へと歩く。堤防工事と下水道工事の工事現場が続く。このあたりは建物もまばらだが、比較的高さのある建築物は「津波避難ビル・津波避難タワー」に指定されている。この辺りは津波の襲来を考えると住宅地としての適否が問題になるが、その種の非常時に備えて避難所として活用する狙いは妥当だと思う。

津波避難ビル・津波避難タワー[石巻市役所HP]

ちなみにこちらは前晩に花火撮影をした場所。

 

こちら(↓)の説明図によると、堤防の下には樋管というものが通っている。「樋管」の「樋」は「雨樋(あまどい)」の「樋(とい)」だなと思いつつ調べてみると、樋管とは「用水流入や内水排除のため堤防を貫通して設置される暗渠(あんきょ:覆いがされて外から見えない水路)」のこと(weblio 河川用語解説集による)。堤防内外の水量調節の目的で設けられているようだ。

南浜に近くなると、堤防の大きなのが一部できあがっている。高さは7m超。やはりかなりの高さを感じる。

 

河口側を見ると、橋脚らしいものが。実は日和大橋の手前に橋が建設されている。「鎮守大橋」というらしい。湊と門脇のアクセス向上とともに緊急時は避難道路としのて機能も果たす。

旧北上川河口部、鎮守大橋が起工 非常時は避難道路に 石巻[2016.10.18 石巻かほく]

第5回旧北上川河口かわまちづくり検討会[平成29年6月末]

 

さらに行くとこじんまりとした公園が一つ。「まねき公園」という。園名の由来について案内板には次のようにある。

―「まねき」という言葉は、江戸時代に千石船が北上川に入港するときに航路を示した「まねき」という役職から出たものと考えられます。まねきの場所はこの公園のすぐ上の日和山の中腹にありました。北上川の河口は船にとっては難所で、数多くの船が川口で難船しています。また、震災後人口が少なったので人を招くという意味も兼ねています。[2018年3月 かどのわき町内会 (一部抜粋)]―

またこの公園は「平成27年に行われた『子どもたちが描くみんなの公園』ワークショップに参加した石巻市立門脇中学校1年生81名の復興への思いと提案を活かし、地区の街区公園とし整備されました。」と別の案内板にある。

その他、鎌倉時代に門脇に集落があったことを示す石碑が見られるなど、なかなか興味深い。

 

さて、この先に西光寺、そして昨年再建着工された称法寺が修復された姿を見せていた。震災以来手つかずで、破壊されたままの石門も修復されていた。喜ばしいことである。

昨年まではこういう状態でした。↓

 

この先、門脇小学校前には「かどのわき中央公園」が新設されていた。中央に避難用の築山、周囲に遊具や休憩所が配されている。南浜全体は「復興祈念公園」の整備区域とされ、平成29年3月着工、平成32年の完成を目指している。市民が主体となって考え、行動する「参加維持型管理運営」を構想しており、ボランティアを含む各種組織・団体が活動を行い、市は事務局を務める形となる。

石巻南浜津波復興祈念公園[東北国営公園事務所HP]

石巻南浜津波復興祈念公園整備事業 vol.01[槌音H29.11.1]

石巻南浜津波復興祈念公園整備事業 vol.02[槌音H30. 3. 1]
石巻市南浜地区復興祈念公園(仮称)基本構想(案)参考資料 平成26年2月]

 

公園の先には防潮堤の建設が進められているはずである。因みに世の中には「防潮堤net」なるサイトもあるようだ。

宮城県石巻市東浜地区防潮堤[防潮堤net]

 

いつも通り日和山に登り、鹿島御児神社前から海を一望。この日も晴れて好天である。芭蕉の句碑に挨拶し、中瀬を右に見ながら急坂を下り、石小から中央を通る。途中は相変わらず工事が多い。でもそれ以外に大きな変化は見られなかった。というより、変化しているものが多いので、小さな変化は変化と感じられなくなっているのだ。因みに中央では新しくなったばかりの魚長さんが店を仕舞うと聞いて、ちょっと残念に思った。それにしても変わっていくものと変わらないものがある。何がよいもので何がよくないものなのか、それは正直わからない。それでも、変わっていくこの街のあれこれを、当分横目で見ていこうと思う。

9時過ぎに実家に戻り、もう一度掃除機掛けをして、シャワーを浴び、キクちゃんと憲ちゃんに挨拶して、キクちゃんについては近影も撮って、実家を出発。中央3丁目のローソンで大きな荷物を宅急便発送しようとするが宅急便のわかる店員さんが不在、来たら来たらで対応が早くなく、結局25分ほどかかって発送完了。身軽になった状態で石巻駅に到着。11時52分発仙石東北ライン仙台行きに乗り、NEWDAYSで買ったソフトクリームをパクつきながら、灼熱だった石巻を後にしたのだった。今年も充実の日々だった。しばしの別れ。アディオス、石巻!!

 

 

2018 石巻 川開き 帰省 03 -8月2日の石巻 その1-

 

2018 石巻 川開き 帰省 04 -8月2日の石巻 その2-

 

2018 石巻 川開き 帰省 05 -8月2日の石巻 その3-

 

 

付記1 震災後の復興計画に関する議論と関連資料(主に中央、内海橋、中瀬関連)

川沿いを核とした中心市街地まちづくり計画案[コンパクトシティいしのまき・街なか創生協議会 平成25年12月]
石巻市まちなか再生計画[石巻市 平成27年7月]

新市街地のまちづくり(H30.5.1)[石巻市HP]

既成市街地のまちづくり(H30.5.1)[石巻市HP]

中瀬公園基本計画 power point[石巻市 平成28年3月]

中瀬公園基本計画[石巻市 平成28年3月]

中瀬公園基本計画(資料編)[石巻市 平成28年3月]

 

付記2 石巻の観光情報
来て見てけらいん! いしのまき[石巻観光協会HP]


付記3 その他、石巻の復興情報

震源地に最も近い街・宮城県石巻のシンボル【前編】最新鋭のトロール船と最新設備が整う魚市場、そして牡鹿半島のレガシー[EMIRA 2018年3月30日配信]

震源地に最も近い街・宮城県石巻のシンボル【後編】牡鹿半島の古民家再生や島全体が神域とされる金華山──それぞれにみなぎる復興のエネルギー[EMIRA 2018年4月2日配信]

 


付記4 今年4~7月のお気に入り

2018 april-july

 

 

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