福島大波地区規制値超過米

皆さん既にご存知の通り、先週の半ばに福島市大波地区のコメから国の暫定規制値を超える放射性物質セシウム６３０ベクレルが検出されてしまいました。

この地区は原発から６０キロ離れており、天日干しされていた玄米（コシヒカリ）が出荷前の農協検査で判明されたわけで、セシウムが検出された水田は山間部近く、山からの沢水を使っている他に周辺地形が少しくぼんでいて、周囲の放射性物質が蓄積された可能性があります。

ただ、この地区のコメは市場に流通しておらず、一般消費者にまで行き渡る可能性は極めて低いとされています。現に当店でも仕入業者や同業者と連絡を取って状況確認すると「福島の単品販売はしていないので問題ナシ」「福島米は安全宣言後から皆業務用米の一部として普通に使用している、何をいまさら…」「その地区のものは入ってこないから大丈夫」「うちが使っている福島は県南部で離れているし、産地の集荷業者が自主検査を行っている」といった意見で、皆さん思っていたより慌てていないようです。

福島県は９～１０月に行われた放射性物質検査で、セシウムが検出された地域のコメと土壌を再調査することになりそうです。

福島県ではスポット的に数値の高い地域があるとは予想されていましたが、今回のように県の検査をすりぬける形になったことは問題で、何らかの対策と原因究明が不可欠です。

幸い、６３０ベクレルという高い数値は玄米で検出された値で、一般的に食べる白米に精米すれば放射性物質は約６割除去され３００ベクレル（規制値５００ベクレル以内）まで下がります。仮にもし食べたとしてもすぐに人体に影響が出る値ではないことをお伝えしておきます