シカゴ通信

つれづれなるままに、シカゴでの生活を記録します

Saying Yes to Japan

2005-05-18 11:58:31 | Event
本日、シカゴ日米協会主催の講演会にいってきた。演題は、"Saying Yes to Japan: How Outsiders are Reviving a Trillion Dollar Service Market"。同じ題名の書物を書かれた二人の方が講演。これが極めて示唆的で面白かった。

要約すると、日本はサービス産業がかなり遅れている。理由は色々あるけれども(本を読んでね、といっていた)、いわゆる表面的なサービス(superficial service)は高度に発達しているが、生活の質を向上させるという意味でのサービス(service that impacts quality of life)が発達していない。例えば、百貨店の包装紙やガソリンスタンドのサービスは、過剰で表面的だ。本当に必要なのは、専門性のあるサービスであり、生活を向上させるサービスだ。今の日本は、サービスを仕組みとして提供することが出来ていない産業が多すぎる。

だからこそ、外資系がサービス産業に参入する余地はでかい(Outsiders can revive a trillion dollar service market)し、Quality of lifeを提供することで、日本で成功することができる。(Outsiders really have an edge to success in service sector in Japan)

で、その典型的な悪例として、銀行と病院(規制産業)があげられていたのだが、改革の事例として、トップが外国人医師の病院等も紹介されていた。また、日本の非効率な営業スタイルと提案型営業の話も比較して述べていた。まあ、著者の一人も日本でそうやって成功した人だし、かなり説得力があった。


日本にいたとき、百貨店の過剰包装、ガソリンスタンドの過剰サービス、飲み屋の意味不明の叫び声(いらっしゃいませ!!!と全員が合唱)等などに一々腹を立てていた自分としては、今日の内容は、わが意を得たり!!だった。顧客の生活の向上に役立てるためのサービスをシステムとして提供することは、局面局面での戦術的な展開、表面的なサービスよりも優るのだ。

講演終了後、書物を購入し、しっかりとサインを頂き、10月のChicago Asia Pacific Business Conferenceでも是非講演してください、とお願いをした。どこまで本気に受け取ってくれたかわからないが、私は本気なので、何が何でも彼らを呼び込むぞ!!!!!

そのほか、アントレのGSB卒業生(女性で、日米の雇用関係のコンサルをしている会社を興した)とも知り合いになれたし、多くの収穫があって、今日はやや興奮気味である。

で、websiteは以下。
www.sayingyestojapan.com